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コラム

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みちしるべ

2017-06-14

 水木しげるロードのリニューアル工事が7月14日のオープンに向け、JR境港駅前から水木しげる記念館のある本町までの延長800㍍で佳境を迎えている▼衰退する商店街の活性化を目的に1992年、「ゲゲゲの鬼太郎」に登場する妖怪のブロンズ像を歩道内に設置して親しみの持てる路として整備。ブロンズ像の数を年々増やし、「入場料無料のテーマパーク」として賑わった▼年間入込客200万人。この賑わいを将来にわたって継続させるため、2013年暮れに中村勝治市長がリニューアル事業着手を宣言した。昨年から工事を進めてきた▼世界妖怪会議も終了し、174体のブロンズ像もスタンバイ。妖怪たちの力も借り全国発信して10年の入込客372万人超えを達成してもらいたい。

みちしるべ

2017-06-13

 業界団体の定時総会もほぼ終わった。今年もいくつかの総会を取材しているが、ある少人数の組織は倉吉市内のホテルの小さな部屋が会場。会員のほとんどは顔見知りだから、オフレコの内容もアイコンタクトですぐにわかる▼組織の規模が小さいほど独自色を出すために懸命の努力が必要になる。近頃は、専門性の高さを全面に打ち出し始めた団体も増えた。特に特殊な部門の有資格者を抱える組織は、似たイメージを持たれる他の団体との違いを鮮明にして、発注機関に発言し始めた。小欄も応援している▼ただ、地域や発注者から存在を認められることは簡単な話ではない。少人数ではさみしいが、会員すべてがレベルアップして、頼られるだけの知識と技術を持たねばならない。 

みちしるべ

2017-06-12
 梅雨入りした県内、しばらくはジメジメした不快な日々が続く。6月は土砂災害防止月間。災害発生多発期でもある。国交省が先に公表した今年の土砂災害状況は1月から4月までの間に全国で112件も発生している現実がある。土砂災害や川の増水、低地の浸水など万全の準備と対策を常日頃心がけなければならない▼県民の生命や財産を守るべく県や地元市町では、災害が発生した際の被害の拡大や早期の復旧やを図るため、建設関連団体と災害協定を交わしているが、そのためには建設産業自体の経営基盤強化が、さらに頑強で強固でなければ、“いざ鎌倉”ではないが、その時に間に合わなくなってしまう▼社会に必要不可欠な産業として成り立っている建設業。日々平穏で安全・安心の生活環境環境を造りあげるためにも、潤沢で永続的な公共事業確保と建設産業のさらなる拡大発展がなお一層必要だ。

みちしるべ

2017-06-11
 建設業界の総会も終盤を迎える。各団体がそれぞれの専門性を生かし公益性を発揮し、地域社会になくてはならない存在として認知されるには、活躍の場が広がることが大前提。喫緊の課題でもある担い手不足を解消するためには、やはり団体で交渉することが重要だ▼県は今年度から週休2日制のモデル工事の試行を始める。昨年度から実施している神奈川県では週休2日制確保モデル工事に同意した場合、休日取得計画に対して履行実績が8割以上となれば工事成績評定を1点加点する制度を設けている▼我が県では試行段階ではあるもののまずは第一歩を踏み出した。多くの業者が取り組みに参画し、課題等を見つけることが望まれる。官民が力を合わせ鳥取らしい制度の構築を期待したい。

みちしるべ

2017-06-08
 鳥取労働局によると、今年4月までに県内で発生した労働災害(休業4日以上)による死傷者数は166人(死亡1人)。このうち建設業は21人(死亡0人)。昨年と比べると、10件減少しているものの、依然として高止まりの状態にある▼業界は労働災害ゼロを目指し、安全スローガンの掲示や安全「見える化」運動などの取り組みで、日ごろから安全衛生活動を呼びかけている。また、これからの時期は7月1~7日の「2018年度全国安全週間」の準備期間として、安全大会を開く企業も多い▼取材に行くと、健康管理に関するもの、ヒヤリハット体験の披露、安全講話など、各社が個々の意識を高めるために様々な工夫を凝らしている。事故を防止するために不可欠な行事だ。

みちしるべ

2017-06-07
 建設業に限らず、どの職種でも人手不足に伴う担い手の確保・育成が喫緊の課題だ。特に、介護・保育分野は深刻で、経営の存続問題にまで発展するケースも散見される▼一方、少子・高齢化を背景に事業継承も大きな問題となっている。「鳥取県は事業継承で悩んでいる経営者の割合が全国で3番目に多い」。過日、地銀OBはそう話していた▼日本の産業構造は典型的なピラミッド。後継者不足から中小企業の廃業が急速に進み、経済成長の抑制要因となることが懸念されている。しかし、経営者の高齢化は常態化しているものの、多くは対策を先送りしているという▼公共投資への依存度の高い鳥取県の産業界。大型プロジェクトが一つの山場を越えた今、先行きが不透明な公共投資を注視しながらも、これといった方策がないのが実情か。

みちしるべ

2017-06-06
 先週、鳥取市が行った入札で落札決定後に積算ミスが見つかり落札を取り消す事態が発生した。その案件は、後日再入札する見通しだ▼今回のミスは些細なもので、修正しても予定価格は数万円しか変わらない。予定価格が事前公表されていた頃なら、誰も気づかずに通り過ぎていたことだろう▼それが発覚したのは、予定価格を事後公表にして積算の精度が受注に大きく影響を及ぼすようになったからだ。以前よりも積算にシビアになるのは、入札に参加する側として当然の対応だ▼数千万円の予定価格をピタリと当てる積算にどれほどの意味があるのか。各企業が技術力を伸ばしながら競い合っているとは言い難い面もある。入札制度に改善点はないものかとつくづく考えさせられる。

みちしるべ

2017-06-05
 梅雨入りが間近い。碁盤の目のように水のはられた田には緑の稲の苗が真っすぐ植えられ、それを見るだけでも清々しい▼ほ場整備が盛んに行われていたのは、30、40年前の頃だ。内容は区画整理、用排水施設、農道、客土、暗渠排水などを総合的に行う。生産性向上、省力化などを図り、農業の担い手を育成する。県内の平地、中山間部のほとんどで県営、団体営事業として、進められた▼近年では大区画ほ場として、さらに田を集約化して一区画が一ヘクタール(一町)のものにする事業も行われている。島根県安来市の能義平野でも行われている▼米子市内で久しぶりに、県営ほ場整備の計画があると聞いた。素朴な疑問として、ほ場整備をした経験のある技術者がいまいるのだろうか。そこも気になるところだ。

みちしるべ

2017-06-04
 第一歩は踏み出せているか―建設現場の生産性向上が叫ばれて久しい。働き方改革、担い手育成といった業界が直面する課題の解消に近づいているか。「横ばいでは、いずれ下がる。常に少しずつでも上昇していかないと」。ある県OBがつぶやいた▼そうこうしているうちに他産業との競争に打ち負けてしまう。週休2日工事には適正な工期、経費が確保できているか、積年の課題である工事書類の簡素化は進んでいるかなど、まずは足元を見直さないといけない▼給与の改善だってそう。発注者は社長に求めるだけではなく、どうしたら安定した経営ができるか業界と膝を交えてよく議論する必要があるだろう。じゃないと「働き方改革」―耳当たりの良いかけ声だけに終わってしまう

みちしるべ

2017-06-01
 先日の建設専門紙2紙に身につまされるコラムが載っていた。福島の紙面は「県内の29年度公共工事請負額が前年度比28%減少」▼岩手発行の紙面は「沿岸域では震災を教訓に、内陸や高台部で新たな道路の進められている」。2紙とも「3・11大震災」関連記事。福島の工事減少に対し岩手では「新設工事」が進んでいて好対照▼鳥取県内でも台風・豪雨・大雪・地震災害の復旧工事は後を絶たない。災復工事が一段落すれば、その後は公共工事が激減するのは各県に共通。前述の福島県も同様。災害に頼らない建設業が理想だが▼多くの重要法案があるのに国会を停滞させている野党は許せないと与党。その元凶が政府・総理ということを忘れてもらっては困る、が納税者の心。“政治災害”を一刻も早く除去すべし。
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