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コラム

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みちしるべ

2018-12-04
今国会会期中での成立を目指している、出入国管理法改正案が衆議院を通過した。成立すれば2019年4月から施行され、5年間で建設業を含む14業種で最大34万人の受け入れを見込んでいる。建設業では、5年目までの累計で3万~4万人程度を受け入れる見通し▼しかし、外国人労働者の受け入れを拡大することで、言語や文化の違いだけでなく、近年では失踪の問題や、業界全体で取り組んでいる処遇改善が滞ってしまうとの懸念も出てきている▼人口減少による働き手の不足が、深刻な日本では、これからも外国人労働者が増えていくだろう。しかし、異国から来てその地域の文化になじもうと努力する人を温かく受け入れる環境や制度の整備は、お互いが良い仕事をするためには不可欠だ。(雛)
 

みちしるべ

2018-12-03
2018年もいよいよ最終月。師走の声を聞くと特別何をどうするわけでもないのだが、どこかに気忙しさを感じるようになる。11月7日から県内で展開中の第30回「ゼロ災55」無災害運動も折り返した▼鳥取労働局と鳥取、米子、倉吉の労基署が労災防止団体と連携して年末までの55日間を各事業場において労使が一体となって無災害運動に取り組み、新たな決意を持って新年を迎えてもらおうという運動だ▼昨年度で終了した第12次労働災害防止推進計画では、死亡者数は目標を超え減少を達成したが、死傷者数や重点業種では目標より増加するなど、多くが目標を達成できなかった。今年度からの第13次計画では新たな目標を掲げて取り組みが進んでいる▼安全活動は「続けることの大切さ」。ご安全に!(鴉)

みちしるべ

2018-11-30
遠方での取材も多いし、山間部も車で走るから、毎年早めに冬用タイヤを装着する。雪国で長く暮らしているとはいえ、最初の積雪には誰もが戸惑う▼暖冬傾向という話もあるが、近ごろの気象は雨と一緒で、一気に積雪量が多くなる。しかも局地的な豪雪に見舞われるケースがあるため、油断は少しもできないが、雪が降らねば春も来ない▼道路の渋滞は雪や事故だけではない。9月末に発生した台風24号の豪雨で、鳥取市内では国道9号の迂回路的な要素が大きい県道が一時期遮断されたため、その後数日間、鳥取市内の国道は大渋滞だった▼あの時のような深刻な渋滞も山陰道の鳥取西道路が完成すれば、いくらか解消されるはずだ。それでも県民は、幹線道や生活道路の整備に少しも満足していない。(鷺)

みちしるべ

2018-11-29
先の18日に行われた鳥取市議会議員選挙で、新人6人を含む計32人の議員が誕生した。12月には改選後の初議会を迎える▼今回の選挙は争点のない選挙といわれ、選挙期間中も盛り上りに欠け、結果、投票率は過去最低の41・68%だった。決して無関心ではないが、訴える内容に具体性が乏しかったことも要因の一つといえる▼鳥取市も他の地方都市同様に、少子高齢化や過疎化など人口減少対策が喫緊の課題だ。2004年の市町村大合併以降、人口20万人から減少し続ける鳥取市。堅実・無難な行政は安心感はあるものの、反面、閉塞感、停滞感、不安定感もある。人口対策にウルトラC施策があるわけではないが、大変革を求る施策が聞かれなかったのは残念▼向こう4年間、鳥取市政の任と責を背負う新議員に積極的な施策運営を期待したい。(雀)
 

みちしるべ

2018-11-28
都市と地方の大幅な税収格差を是正するため、20日に開かれた総務省の有識者検討会では、都道府県が徴収する法人事業税の一部をいったん国に集め、地方に手厚く再分配する新制度の創設が検討された。これだけ東京一極集中の状況が続いていれば、当然の対応といえる▼ただ、仮に地方に税収が再分配されたとしても、それはその場しのぎの施策で、地方創生の根幹には、地元企業・産業の発展が不可欠だろう。しかし、現実には建設業を始めとする多くの地元企業が価格競争・人手不足と戦っており、地方は疲弊しきっている▼11月1日現在の本県の生産年齢人口は、昨年同時期と比較すると、5000人以上も減少しており、まさに危機的状況。若者が安定的に人生設計が描ける地元企業の発展が一層求められる。(鴨)
 

みちしるべ

2018-11-27
国際博覧会の2025年の開催地が大阪に決まった。前回の大阪万博は、三波春夫さんの「世界の国からこんにちは」の歌で知られる1970年。あれから半世紀の歳月が流れた▼64年に開催された第1回東京オリンピック。そして、大阪万博と世界的なイベントが相次いで開かれ、世の東西を問わず大いに盛り上がった▼奇跡的な戦後復興を遂げた日本。大阪万博があった昭和45年は、戦後から四半世紀経った、右肩上がりの高度成長期。旺盛なインフラ整備や設備投資で日本国中が活気に満ち溢れていた。その一翼を担ったのが紛れもなく建設業だ▼今、首都圏では、20年の五輪や再開発でお祭り騒ぎだという。ますます進む一極集中。さらに拡大する東西格差。25年の大阪万博が鳥取も含めた関西圏振興の起爆剤になれば…。(鶯)

みちしるべ

2018-11-26
先日、県鳥取県土整備事務所と県測量設計業協会、県東部土木施工管理技士会が技術交流会を開催した。毎年行っているもので、それぞれが日頃感じていることを共有することができるいい機会だ▼十年ほど前、技士会の呼びかけで始まったこの交流会。当初は施工業者が発注者に設計の不備や対応の不手際を指摘し、改善を求める意見が多かったような気がする。しかし今回は事業をスムーズに進めるための提案もあり、回を重ねるごとに互いの立場を理解していることを感じさせた▼いいものを作り、そこに携わる企業が適正な利潤を得ていく。それは県、設計者、施工業者が共有できることだろう。そのためには、事業に携わる者相互の理解と連携が欠かせない。(鷹)

みちしるべ

2018-11-22
23日は勤労感謝の日。「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」という趣旨で1948年に国民の祝日として制定された▼昨今の政治、話題の中心はこの「労働」にまつわるものが多い。「働き方改革」しかり、「外国人労働者の受け入れ拡大」しかりである▼安倍晋三首相が打ち出した外国人労働者の受け入れ拡大は、人手不足が深刻な建設や農業、介護など5職種を対象に2019年4月に新たな在留資格を設けるもので「移民問題」とも絡んで議論を呼んでいる▼政府は外国人労働者の受け入れ見込み人数を提示した。建設業は初年度に5~6千人、5年間で3~4万人との見通しが示されている▼今後、建設現場にもAI、ロボットの導入も進むであろう。働くということについて考えてみたい1日だ。(鵲)

みちしるべ

2018-11-21
発注者の技術力不足が言われて久しい。若手監督員に悩まされる現場も何と多いことか。事務所の中で単に積算をこなすだけで技術力は培われないし、結果、現場に出て行く時間もない▼確かに、人前で話すことやプレゼンにたけた若者は増えた。しかし、ベテラン職員は「中身が伴っていない」と手厳しい。そもそも業者側が求める技術力とは一体、何を指すのか。先日あった、県土整備部の所局長会議でも話題に上った▼現場条件が変わって協議を上げてもなかなか判断がつかない。まして、お金が掛かれば上司への相談も必要だろう▼求められるのは深い専門知識ではなく、むしろコミュニケーション能力か。やはり経験が物を言う。だれもが昔、たどってきた道。上司や受注者にしても温かく見守っていく余裕を持ちたい。(鷲)

みちしるべ

2018-11-20
今国会の重要案件の一つ「入管法改正案」。一定の技能を持つ外国人労働者の受け入れ拡大に向けた法案だ。14業種と政府は言っているが、野党は生え煮えと厳しい。建設業と深い関わりを持つのが、建設部門と農業分野▼現場の人手不足が言われて久しい建設業。だが、政府案には賛成の声は乏しい。テレビでも政府関係者が出て説明するが、具体的な数字になると曖昧▼建設業界は制度設計には消極的。確かに人手不足は現実だが、給料を上げれば人は集まる。地方は仕事さえあれば若者は来る。こういった声が現実ではないか。▼外国人を受け入れるよりも賃金アップの方が、よほど現実的ではないか。介護の面でも安い賃金の実態が聞こえてくる。こうした切実な現実から、政府は目を逸らしている。(雉)
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