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コラム

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みちしるべ

2020-11-16
 「まさか、このまま終わるんじゃ」。9月末の上半期を終え、年度末までの仕事量を心配する声が業界にあったが、ようやく「補正」の話が聞こえてきた▼政府は第3次補正予算案を12月中旬までに決定し、来年1月の通常国会に提出する。中身は新型コロナ関連、そして国土強靭化を柱に据えた。最終年度の「国土強靭化3カ年緊急対策」も実質、20年度補正から継続されそう▼さて、補正の受け皿となる業界の現状はどうか。建設業協会によれば、散見される入札不調は発注時期や技術者配置が要因ではないときっぱり。ましてや「人手不足」を理由にして、予算を付けても無駄と捉えられては困るという▼どうやら不調の原因は設計内容に問題がありそうだ。ならば、そこら辺りを発注者に直してもらうとして、あとは補正の規模感。(鷲)

みちしるべ

2020-11-12
 アメリカとドイツが開発を進める新型コロナウイルスワクチンの臨床結果が報道され、9割以上の効果があると聞き喜ばしい気持ちになった。ウイルスから身体を守ってくれるワクチンはありがたい限り▼さて、建設業界のワクチンはなんだろうか。業者に訪問した際、「来年度の公共事業予算が削減されるのか」という声が耳に届くことが多い。その反面、公共事業の予算が増えるだろうと期待する業者も中にはいる▼民間受注が低迷期でも公共投資は景気の大きな支えになる。これを唱えたのはケインズの乗数理論。建設業界が関わる公共事業、インフラ整備などの公共投資が景気を牽引する▼公共投資こそ建設業界のワクチンだろうと思う。日本経済そして鳥取の経済のため建設事業の予算確保に期待する。(鴎)
 

みちしるべ

2020-11-11
 今年も都道府県の魅力度ランキングが発表された。鳥取県は40位で、昨年から一つ順位を上げた▼建設業にはまだ「きつい、汚い、危険」の3Kのイメージが根付いている。業界では「給与、休暇、希望」の新3Kへと魅力向上に取り組んでいるが、安全・安心を守り、まちづくりを担う建設業の魅力がなぜ伝わらないのだろうかと思う▼日々の取材を通し、いかに建設業が人々の生活を支えているのかを痛感する。道路を1本通すのに、どれだけの人が関わり、頭を悩ませながら働いたのか。ひとたび開通してしまえば、その道路がある状態が当たり前になってしまう。日常の「当たり前」を作り上げ、守っていくのが建設業だ▼今後も業界のイメージアップへとつながる情報発信を常に心掛け、その一助となりたい。(雛)

みちしるべ

2020-11-10
 建設工事におけるICT活用は、業界の今後を考える上で大きな課題の一つ。未だ道半ばといった所ではあるが、実施要領改訂でLightICTが導入されたことで、取り入れる企業も少しずつ増えてきているように感じる▼先日、発注者立ち合いの元でICT重機の施工現場を見学する機会があった。衛星データを受信する仕組みや、衛星が山地に遮られるといった地形による影響。その他実際の施工の様子も含め、机上の講義だけでは把握しにくいICT土工の実態を体感的に学ぶ事ができ、大変身になるひと時となった▼業者も発注者も、先端技術であるICTについて必ずしも熟知出来ている訳ではない。実際に触れて確かめられる機会を積極的に設けることで、理解を促進させて更なる発展に繋げられるのではないかと思う(梟)

みちしるべ

2020-11-09
 一つのことを長く続けることは難しい。勉強や運動、個人的なボランティア活動。そして、一生の趣味と思ったはずなのに、いつの間にかやめていた。こんな人は世の中に大勢いる▼県さく井協会と、さく井技能士会が2005年から毎年続けている防災井戸の寄贈が16年になる。活動を始めた当初は、地域の人たちの防災に対する認識も今とは比べ物にならないほど低かったが、考えは大きく変化した▼災害時には水の確保が特に求められる。今年は、鳥取市内の住宅地にある避難場所に指定された公園に寄贈。この井戸は、地域に水がある安心感を与える存在だ▼この一年、社会環境が大きく変化したが、防災対策は休めない。寄贈式では、この人達が続ける活動に地域の方から感謝の言葉が相次いだ。(鷺)

みちしるべ

2020-11-06
 北海道で100人超が感染、欧州で相次ぐ再ロックダウンと、冬の気配と共にウイルスの脅威が忍び寄ってきた▼日建連がまとめた上半期受注額は10・1%減。法人会員95社に限った数字、かつ今後若干の好転が見込まれる数字ながら、昨今言われる「1割減経済」を実感させる。言うまでもなく民間の下げ幅が大きい▼民需刺激の施策は自治体で様々だが、大山町の場合は食事とリフォームに使える商品券を発行した。共通商品券も同時発行することで利用方法に幅を持たせつつ、建築関係の冷え込みもフォローする狙い。協賛企業からは概ね好評のよう▼特に用途の制限・非制限を両立した点を評価する声が聞かれた。事業は「選択と集中」と言うが、臨機応変に対応を委ねるべきケースもある。(鵯)

みちしるべ

2020-11-05
 残り2カ月を切り、今年も今月7日から「ゼロ災55」無災害運動が展開される▼慌ただしい年末に増加傾向にある労働災害を減らそうとする取り組みで、期間中は労働局や労基署、各業界団体などが安全パトロールを行い、労働災害防止の徹底を呼びかける▼転落・墜落事故はもちろん、本県のような寒冷地では、転倒災害にも十分注意を払う必要がある。また最近では、労働災害とメンタルヘルスの関連性からストレスチェックをする会社も出てきた▼重要なのは、この運動をマンネリ化させないこと。事故が起きると、今まで築き上げてきたものが全て失われる。労災は企業も労働者もその責任が厳しく問われる時代。指差し点呼や朝礼時の作業工程の確認など、基本的なことをしっかりと把握して対処していくことが重要だ。(鴨) 

みちしるべ

2020-11-04
 鳥取市道路課は、今年度の発注予定工事ほとんどの発注を終えた。例年にない早さだが、こうなったのにはいくつかの理由がある▼まず今年度から余裕工期設定工事を導入したこと。余裕工期設定工事は、受注者が計画立てて施工することができるメリットがあるが、発注者の自由度も高める効果があるようだ。今年度は出水期が過ぎないと着手できない工事も早めに発注されている▼2つ目は、入札中止が減っていることだ。昨年は10月末までに入札件数の4割以上にあたる94件が入札中止になったが、今年は12件に減少している。昨年までは、入札中止が多い工種やクラスは、設計がまとまっても発注を見合わせるケースもあったという▼歯車がかみ合えば、思いのほか良い結果が生まれる。この状態が続くことを期待したい。(鷹)

みちしるべ

2020-11-02
 ここ20年間で体力が低下したと言われる県内の建設業界。「災害対応は建設業者としての使命」と自負するのも容易ではない。名のある会社でも職員数や保有する機械をスリム化しており、実際に緊急時に対応できる業者は各地域に指折りだ▼9月豪雨で緊急対応に当たった業者が見積もり合わせで平日作業の単価を示された。休日に、しかも夜間作業だったにもかかわらず…。「なにも災害で儲けてやろうじゃない。せめて無理を言って出てもらった従業員に報いたい」とは、会社トップの思いだ▼ここでも杓子定規のルール。10月から県の積算基準は改定され、緊急時作業の休日割増手当が適用される直前だった▼「だから災害対応なんてやってられない」―とならぬよう、数少なくなった地域の核となる業者は守っていきたい。(鷲)

みちしるべ

2020-10-30
 先月、お隣の島根県で、日本で初めての市街地レースが開催された。市街地レースは長年、安全性の面から道路使用許可が得られないなどの問題で、噂が出ては消えてを繰り返してきた▼この大会の中で、国交省が推進するi-Constructionの技術が活用された。コース幅員、路面勾配、コーナー角度など、安全証明に必要な要素を3次元設計図から抽出し、地元業者と学生らにより測量を実施した。これらのデータにより安全が証明され、レース開催決定までこぎつけた。また、コース設営・撤去ボランティアの多くが地元の建設会社の従業員で、地域のために協力しあいレース成功の手助けとなった▼今後、ICT技術は建設事業だけでなく全く違った分野での技術利用も考えられるかもしれない。(雛)
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