本文へ移動

コラム

RSS(別ウィンドウで開きます) 

みちしるべ

2020-09-07
 半世紀近くにわたり停滞していた県西部高規格道路事業化計画が、近年大きな動きを見せている。先般開催された集会でも、平井知事が「本年度が勝負」と語り、国への働きかけを一層強めていく姿勢を示した▽中村市政の改善と継続発展に意欲を燃やす伊達市長の治める境港市。高度衛生管理型漁港・市場の整備が着実に進行し、また一層の観光振興が期待される中にあって、水揚げされた新鮮な水産資源の輸送を迅速化すること。また、他地域からのアクセスの利便性向上を確保すること。運輸と集客を一手に担う高速道路網が果たす役割は大きい▽会では「地方創生」効果を謳う声が上がったが、まさしく。西部県域のみならず、県内あるいは山陰全域の発展にも期するよう。官民団結のもと、早期実現が果たされることを期待したい。(梟)

みちしるべ

2020-09-04
 日が暮れるのが早くなった。9月に入っても相変わらず暑い日が続き、秋の気配を一気に感じることはないが、それでも稲穂も色づき始め、刈り取りの時期も近づく。今年の出来栄えはどうだろう▼雨の対策にも気が抜けない時期だ。台風や秋雨前線による被害が多く発生するのはこのころからだ。想定外の被害だと簡単に片づけることができないほどの豪雨災害が全国各地で発生している。気の抜けない9月だ▼雨の対策と同時に、除雪の準備も始まっている。最近は降雪量が少なく移動に苦労することもなかったが、安心はできない。準備はいくら早くてもいい▼多くの人は、災害に対して自分は大丈夫だと思いがちだ。たまには、住み慣れた地元を歩いて、自然環境を見つめ直す時間を持たなくては。(鷺)

みちしるべ

2020-09-03
 今年も台風が日本列島を次々と襲う。ここ一週間で8・9号。さらに10号も。その影響で猛烈な残暑、酷暑。9号台風は幸いにも県内には大きな影響を与えなかったが、災害の恐怖は人々に大きなストレスを与える。さらに今年は得体の知れない新型コロナウイルス感染症恐怖。ストレスが重なるばかりだ▼コロナ感染禍にあって、首都圏の4人に1人は地方への移住に関心を高めているという。が、地方移住への第一条件は働き場所の確保が大前提。そのためには高規格道路網の拡充・強化などをはじめとする均衡ある国土形成の構築によって成り立つ▼東京一極集中を是正し地方人口の減少に歯止めをかけるためにも、また災害や有事等の避難路確保などの防災に資するためにも国土強靭化と地方創生事業の促進が求められる。(雀)

みちしるべ

2020-09-02
 シーズンを迎えた8月、平年を上回る7個の台風が発生した。9月に入っても厳しい残暑で海面温度は高止まり。沖縄方面を襲った9号が勢力を維持する中、続く10号の進路にも警戒が必要だ▼人為由来の気候変動にストップをかける声は日増しに高まる。環境省は昨年公開した「未来の天気予報」で、温暖化対策に失敗した2100年、最大瞬間風速90㍍級の台風が列島を襲う可能性を示唆した。これでもまだ控え目な予想だという▼メキシコで2㍍の雹が降り、欧州は気温が40度を超えた。こうした事例が背中を押し、俄かに叫ばれ始めたSDGs。近江商人の掲げた哲学「三方良し」への回帰を指摘する声も。売り手、買い手、そして世間良し―「地球に良し」の経営が求められる日も近いか。(鵯)

みちしるべ

2020-09-01
 安倍晋三首相の突然の辞任表明から4日。会見では、病状悪化に伴って「大切な政治判断を誤ってはならない」と辞任理由を述べた。これまでと違い、プロンプター無しで会見に臨む首相の姿は非常に印象的で、憲法改正など重点政策が道半ばの状態で退陣することへの無念さがひしひしと伝わってきた▼そしてきょう、総務会で総裁選の方式や日程が決まる。現時点でも複数名の候補者が名乗りを上げているが、今回の自民党総裁選から約1年後には、任期満了に伴う衆院選挙が待ち構えている▼安倍首相の残余任期を引き受けるワンポイントリリーフとしての登板なら、外交問題、成長戦略などの課題への本格的な対応は望めそうもない。具体的なビジョンと責任感を持ち合わせたニューリーダーの誕生を期待したい。(鴨)

みちしるべ

2020-08-31
 8月も今日で最後だがまだまだ暑い日が続く。引き続き体調管理には気をつけたい。今年5月1日以降、県内で熱中症により緊急搬送されたのは301件。内訳は5月に8件、6月に50件、7月に57件、8月は23日までに186件だった▼先日開かれた業界団体の安全衛生研修会でも講師が熱中症対策を呼び掛けていた。WBGT値(暑さ指数)により熱中症リスクを把握し、こまめな休憩、定期的な水分・塩分を補給することがポイントだという▼建設業の安全管理といえば、事故の防止が第一だが、健康管理も重要なポイントだ。加えて今年は新型コロナ対策もある。県では感染拡大防止につながる経費は設計変更に応じる。課題は多いが、創意工夫を凝らして安全に工事を進めてほしい。(鷹)

みちしるべ

2020-08-27
 納得できるような、できないような―何ともすっきりしない入札が鳥取市発注の工事にあった。同市覚寺のため池浚渫工事は2億円超の大物。結果、うち3者が調査基準価格に並んで抽選となった▼片方で調査基準を下回って入札無効になった1者が積算内容と契約の手続きに疑念を抱いている。発注者の回答は「積算に誤りがあったが、入札参加者が同じ条件で積算しており公平性は保てる」。実際に抽選した3者は同じ積算で見積もっていた、との筋立てだ▼邪推すれば、正しく積算した方が悪いとも捉えられる。第三者の目線から入札手続きが妥当だったかどうか、判断する機関がないのも難点だ▼最近は県発注の工事でも積算ミスによる入札中止や延期が増えている。誤りが分かれば、入札はやり直すに越したことはない。(鷲)

みちしるべ

2020-08-26
 道路利用者のための休憩施設や情報発信機能などを備えた「道の駅」。全国には1180カ所(7月1日時点)が整備されており、旅の目的地として訪れる人が増えている▼じゃらんニュースによると、施設に行く目的で一番多いのは「休憩するため」、次いで「地域の特産品などを買う」「直売所で買い物」と、2位以下は食に関する回答が多い▼鳥取県内には17の道の駅があり、その土地の名産品や特色が楽しめる。現在再整備を進めている、道の駅「北条公園」は、全国的にも珍しくオートキャンプ場を併設する道の駅で、地域振興や防災対応が評価され、国交省から重点道の駅に選ばれた▼地域の活性化に大きく貢献する道の駅も新型コロナウイルスの影響で苦戦を強いられているが、進化する道の駅に期待したい(雛)

みちしるべ

2020-08-25
 昨年から新築工事が進められてきたとある大型公共施設が、間もなく竣工を迎えようとしている。私も工事現場近くを通りがかる度に、コンクリート打設から仕上げ工事に至るまで。施工の進捗状況をその時々で目の当たりにしてきた▼建設検討委員会の頃から追ってきた建物が、徐々に形を伴って立ち現れてくるさまには感慨深いものがある。私でさえそうなのだから、日々その土地で工事の進行を見守り、これからその恩恵を直接享受する住民の方々の喜びはまたひとしおであろう。新たに造られたこの施設は、正しくこの地域の人々の未来を負って立つ希望の象徴だ▼感染症拡大の恐怖。波及して発生する経済問題。いまだ混迷する社会状況の只中にあっても、建設業は地域に寄り添い、希望をもたらす事のできる仕事であってほしい。(梟)

みちしるべ

2020-08-24
 今年は少ないが、取材活動で多くの催しに顔を出す。最近よく感心することは、若い人が人前で上手に話す場面をたくさん見かけることだ。受け答えもスムーズだから、思わず聞き入ることがある▼学校での教育も大きく影響しているのかもしれないが、マスコミの取材に答える高校生アスリートなどは実にうまく話す。とてもまねができない▼官民の技術者もプレゼンテーション能力の向上に力が入る。発注者との協議では、短い時間の中でも的確に内容を伝えることが重要になるため、コンサルなどは社内の発表会などで話す力を試す▼人前でうまく話せるのは、多くの失敗を含む経験を積んだ自信だろう。若い時は、相手の難しい質問に取り繕った言葉で返事をしないことだと、ベテラン技術者がいう。(鷺)
2024年4月
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
  • 休刊日
有限会社日刊建設工業新聞
〒683-0047
鳥取県米子市祇園町2丁目33-13
TEL.0859-32-1771
FAX.0859-39-0421
TOPへ戻る