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コラム

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みちしるべ

2020-09-24
 今や、携帯電話は生活必需品―。菅義偉新首相が「スガノミクス」の一つ、携帯料金の値下げに意欲を見せている。考えてみれば、ライフラインの電気・ガス、水道に比べても料金は高く、世界的に高水準だ▼値下げとなれば、ありがたいが、喜んでばかりでもいられない。通信速度など、サービスが下がれば元も子もない▼業界でも「安ければいい」といった風潮が続く。ある建設資材会社は「叩かれて安いものでは良いものは造れない」ときっぱり。紙面では伝えられない現場の実態を教えてくれた▼工事品質の維持に不可欠な資材、それに人件費や安全管理費など、どこかにしわ寄せは行っているはず。経審上では利益が上がっていても、労働環境はどうか。病理はすでに人手不足など足もとの課題に現われ始めている。(鷲)

みちしるべ

2020-09-23
 新型コロナウイルス感染症の影響で売り上げが激減し、苦境に立たされている観光業を救済するべく始まった「GoToトラベル」キャンペーン。今後も、飲食業やイベントを支援するキャンペーンが実施される予定だ。県内でも、各市町村独自の商品券を発行し、地域の経済活性化を図っている▼しかし、先日県内で初めてクラスター(感染集団)が発生してしまった。これを受けて県は1日施行の「クラスター対策条例」を初適用した。幸い、市中感染の可能性は低く感染者が爆発的に増えることはないだろう▼これから感染者が全国的に減少していき、更に様々なキャンペーンで、県を跨ぐ人も増えていくだろう。その時こそ気を緩めずに、3密を避けたりマスクを着用したりを気を付けて生活しなければならない。(雛)

みちしるべ

2020-09-17
 一月ばかりの静寂を破り降って湧いた、県西部での感染症クラスター発生の報。感染された方の殆どは仕事の為に県外から訪れていた建設業従事者という事で、コロナ問題が一気に身近な物になった心持ちがした。一日も早い回復をお祈りします▼こうした中ではあるが、安全大会や研修会など。年度当初は開催が危ぶまれがちだったイベント類も、十分に対策した上での実施が増えている。先日も某所へ取材に赴いたが、例年より大きな会場を貸し切り、席の間隔を広く取るよう呼び掛けるなど、予防に力を注いでいる事が窺えた。最初は異様に思えた入場前の機械検温にもすっかり慣れてしまった▼なかなか息を抜けない状況下ではあるが、これからの時期はインフルエンザの流行も怖い。引き続き徹底した対策を心掛けてほしい。(梟)

みちしるべ

2020-09-16
 官民問わず、若い技術者が活躍している。高い目標に向かい多くの人が努力しているが、この職業に就いたばかりの頃は理想と現実のギャップに戸惑うことも少なからずあるだろう▼時々、発注者との協議に新人らしい若者が同行し、先輩が打ち合わせている内容を黙って聞いている光景を見かける。勉強のために同行して来たのか、と勝手に想像したが、黙々と内容をメモしている姿にエールを送った▼彼らもこれから先、様々な場面で数多くの問題にぶつかるに違いない。経験の積み重ねがものをいう世界だ。どうか的確な判断の出来る技術者に育つことを心から願う▼構造物を造り上げるには発注者と施工者の優れたチームワークが欠かせない。彼らが近い将来、土木の主役になる日を楽しみに待つ。(鷺)

みちしるべ

2020-09-15
 過酷だった暑さも若干和らぎ秋の匂いを感じさせる朝夕となってきた。が、新型コロナウイルス感染だけは未だ収束が見えない。一日も早いワクチン開発が待たれる▼県板金工業組合は、業界の主要資材である屋根材の銅板が新型コロナウイルス菌とともにインフルエンザ菌やO157菌などの細菌類の働きを抑える性質に着目し、銅板製の「ペン置き」を製作し、近く県や市などの各行政機関に寄贈する▼単に目新しい商品を造り出すのではなく、素材が持つ含有成分が細菌類の働きを抑制し、微生物や寄生虫に対し抗菌作用があるところに着目した着眼点、アイディアに今回の「ペン置き」製作の意味合いが大きい▼発想の転換や柔軟な考え方で、一つの素材が社会貢献につながるいい例でもありその効果が期待される(雀)。

みちしるべ

2020-09-14
「ブランド」の語源は、家畜の識別のため押した「焼印」に由来する。他者との差別化の象徴が転じて「名前と付加された価値」を意味するようになった▼不祥事を起こしたブランドは、多かれ少なかれイメージを損なう。不正送金の問題が取り沙汰されているドコモは、7月に竹中工務店と建築現場のDX推進で合意し、建設業界向けの製品を相次いで投入してきた矢先だった。今回生まれた不信感が、こうした他のサービスに波及する可能性は否めない▼同様に連日紙面を賑わせているCCUS。運営元の財政悪化で二転三転する情勢で、利用者離れの加速を憂う声も▼ともに普及促進を重視した結果、足元をすくわれたかたちだ。提供する価値を守るためにも、制度設計から見直す必要がある。(鵯)

みちしるべ

2020-09-11
 三朝町は今年も、国土交通省倉吉河川国道事務所や県中部総合事務所との合同要望会を開いた。この要望会は、地域の代表や住民が直接、行政にインフラ整備の実現を訴えかける非常に珍しい会合で、毎年のように道路改良、除雪、急傾地対策など様々な要望が挙がる▼地域のインフラ課題を一番熟知しているのは、その土地の住民。整備を怠れば、生命に直結する可能性もあることから、時には行政の対応に、厳しい意見が飛び交うこともある▼行政も住民の声を真摯に受け止め、現地を調査し、対策を練る。限られた予算の中で、優先順位をつけて効果的に事業を進めていくのは、非常に神経を使うだろう。しかし、その声を無視して、取り返しのつかない事故が起きることだけは避けなければならない。(鴨)

みちしるべ

2020-09-10
 鳥取市は電子入札の導入に取り組む。年明けに事業者を選定し、システムを構築。2021年度後半から試行することになりそうだ▼紙入札から電子入札に変わること自体は大きな問題ではないように思えるかもしれないが、この入札方式の変更は入札制度にも影響を与えそうだ▼市では一時、入札参加者が無く入札中止になる事態が頻発しており、一般競争入札の導入を求める声が内部にあった。参加者が多くなってしまった場合、紙入札では時間がかかってしまうが、電子入札なら混乱も起きない。また建築A級で行われている総合評価方式の拡大も電子入札なら簡単にできてしまう▼これまで通り、指名競争入札を続けるか。それとも県のように一般競争入札に移行するか。電子入札の導入は大きな岐路になりそうだ。(鷹)

みちしるべ

2020-09-09
 過日、森林と林業を考えるシンポジウムが鳥取市内であった。木材価格の低迷から生産性向上、ICTを活用したスマート林業への転換、担い手不足、危険作業…山積する課題はそのまま建設産業と重なり合う▼全国的に林業従事者が減少する中、県内では若年者率が高齢者率を上回って若返りが進む。日南町の林業アカデミーは県外の参加者も増えているという▼伐採期を迎えた多くの木々を放置しておくのはもったいない。最近はCLT構造の建築物や木質バイオマス燃料に活用されるなど木材の需要は高まり、供給量が追い付かない状況。鳥取市内にある建設会社は間伐を県内外で請け負う。山は人海戦術で雇用意欲も旺盛だ▼国土と森林を守る立場から建設業と林業が上手く手を取り合って両立できないか。一考である。(鷲)

みちしるべ

2020-09-08
 建設業界の労働災害は、18年に1万5374人が被害に遭い、このうち死亡者は309人。1961年をピークに建設業界の労働災害は減少傾向にあるが、業種別では最も死亡災害が多いという状況が続く▼働き過ぎが課題となっている日本では、それだけ労働災害の危険に身を置くことになる。人間の注意力には限界があり、長時間労働の是正、週休2日の確保は安全面からも早急に実現しなければならない▼労働災害は夏場に多く発生すると言われている。だが、これからも注意が必要で、残暑もまだまだ厳しく、台風シーズンも到来している。特に屋外や狭い空間での作業が多い建設業では対策には十分配慮しなければならない。そのためにも安全対策経費は十分に確保しなければ掛け声だけで終わってしまう。(雛)
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