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コラム

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みちしるべ

2022-08-19
 盆休みも終わり日常が戻ってきた。昨年や一昨年に比べれば故郷へ帰省する人も増えた。以前ほどではないが、駅や空港で家族を迎える人たちも多かったと聞く▼それにしても暑い夏が続く。この暑さにも馴染んできてよさそうなものだが、辛い毎日だ。子供のころ、これほど高い気温が続く夏休みを過ごした経験はない気がする。自然を取り巻く環境は、ずいぶん変化したのだろう▼それでも秋は近い。稲穂はずいぶん背丈が伸びてきたし、8月の中旬にもなれば、夜が明けるのも遅くなる。早朝の5時は、ひと月ほど前に比べるとまだ薄暗い▼台風や秋雨前線による豪雨が発生する季節でもある。今月に入り、北陸や東北地方などに前線が停滞して大きな被害が発生した。穏やかな秋になればと思う。(鷺)

みちしるべ

2022-08-18
 金融庁が上場企業に対し、女性管理職の比率や男女間の賃金格差、男性の育児休業取得率といった指標の公開を義務付ける案が様々な議論を呼んでいる。投資家に企業価値を見極めやすくする狙いということで、賛成の一方、これら指標と企業価値の関連性に疑問符を付ける意見が上がる▼従業員の男女比率がセットでないほか「無理に女性管理職を増やすのではないか」などと問題点を指摘する声もあり、適用までには曲折がありそうだ▼女性の管理職割合と言えば、建設業は業種別で低い水準にある。ただ、ICT技術の進歩も後押しし、土木系、建築系などで活躍する女性は増えたように思う。まずは数値にこだわらず、個人個人の特性や感性、実力を発揮できる環境づくりが進むといい。(鴛)

みちしるべ

2022-08-17
 3年ぶりに行動制限のない夏。迎えた盆時期、山陰のJR指定席予約率は昨年の倍以上に持ち直したが、18年比では半分以下と警戒感が根強い▼南部町が保有する大正期の電車「デハ203号」が今年、製造100周年を迎えた。法勝寺鉄道法勝寺線の全線開通記念日・8月12日に予定していた式典は中止されたが、特別展が25日まで公開中だ▼往時は県内唯一の電化私鉄で、同規模の地方路線に珍しく県境をまたいだ支線も運行。しかし業績不振から「不要不急線」の指定を受けた支線は営業14年と短命に終わり、戦時下の物資供出のためレールごと撤廃された▼今また不要不急の移動制限と資源不足で、地方鉄道は存亡の危機に瀕している。例え赤字路線でも街作りに深く食い込む社会資本。慎重な議論を望みたい。(鵯)

みちしるべ

2022-08-10
 先日、マイカーを購入しにディーラーへ。一目惚れした車種を契約したが、納車は早くても半年後だと言う。他の車種はそうでもないが、その車種だけもろに半導体不足の影響を受けてしまったそうだ。とりあえず納車を楽しみに待つしか今はできない▼半導体不足のみならず燃料、原材料の高騰など影響を受け、日常生活でも値上げラッシュ。「勘弁してくれよ…」と嘆きたくなる▼業界でも資材高騰のあおりが続く。頻繁な値上げで入札の積算はすぐに合わなくなる。赤字工事の受注は誰だって避けたいものだ。ただ、東部地区では土木も建築も工事量の減少による嘆きの声も。「工事も少ないから赤字でも工事を受注するしかない」とある建築会社の社長は言う▼いまだに値上げは続く。早期の鎮静化を願いたい。(隼)

みちしるべ

2022-08-09
 目がクリクリとした口周りが大きいフォルム、フィンランド生まれのムーミン。今日8月9日は「ムーミンの日」と定められている、作家トーベ・ヤンソンの誕生日だ▼ムーミンの関連市場で日本が果たす役割は大きい。2019年時点で売り上げの半分は日本が占めており、フィンランド以外で唯一のテーマパークを持つのも日本である▼フィンランド生まれで同じように人気がある「サウナ」。フィンランドでは540万人の人口に対し330万ものサウナがあるそうだ。サウナによって熱中症になりづらい身体に変化すると言われている。発汗が増し自律神経機能が高まることに加えて、毛細血管密度が上がるという▼ただでさえ運動しづらい猛暑の時期。サウナを使って体調を整えるのは非常に有効なのかもしれない。(鴎)

みちしるべ

2022-08-08
 二十四節気のひとつ立秋を迎えた。暦上では秋の気配を感じさせる頃というが、むしろ暑さはピーク。コロナさえなければ、例年あった夏祭りもこの時期だ▼体調管理に留意しつつ、働き方改革で残業も減らさなくてはならない。業界でも工事関係書類の削減が課題に。昼間は現場をこなし、夜に書類づくりを強いられる技術者の帰り支度はいつになることか…▼県は直轄工事で先行する「検査書類限定型工事」の試行検討を始めた。書類は10項目に限定し、監督員と検査員による重複確認を省く。ただ一番、手間暇かかる出来形、品質管理の関係書類が削減できるか▼今後、遠隔臨場による立会や、写真から映像へと確認作業が変わってくれば、効率向上の可能性は広がる。暑い日には早く帰宅してグイッと、なりますかどうか。(鷲)

みちしるべ

2022-08-05
 県内各地で観測史上最高気温を記録するなど、夏本番の暑い日が連日続いている。屋外で一定の条件で、マスクの着用が不要となったが、やはりマスクを外すのは周囲の目を気にしてしまうもの▼厚生労働省は、熱中症のリスクが高まるため近距離での会話時を除いて、屋外でのマスク着用を控えるよう注意喚起した。また、屋外作業が多い建設業では、7月1日からの全国安全週間に合わせて労働局が建設現場を回り、休憩所の整備や健康管理の徹底を呼びかけるなどして熱中症対策をチェックした▼コロナウイルス感染症が全国的に増えていた昨夏の建設現場では、地域住民から「マスクをしていない」と苦情があったとも聞く。マスクを付けるのが当たり前になっている今、時には外す勇気も必要だ。(雛)

みちしるべ

2022-08-04
 多くの人の前でうまく話す若い人が増えてきた。日々の取材でこの人達の話を聞くこともあるが、わかりやすい語り方は仕事への自信も感じる▼スポーツ競技の試合終了後、インタビューに答える選手の声を聞くこともテレビ観戦の楽しみだ。高校生でもテレビカメラの前でうまく話をまとめるし、時には印象に残る言葉もある▼近ごろは、プレゼンテーション能力の向上も目的にした民間技術者の社内発表会や子供相手の現場見学会にも多くの若手が参加する。短い時間で内容を的確に伝えることが日々の業務では求められるから、話し方の練習の場としては最適だろう▼難しい質問には取り繕うこともなく、今のレベルも心得ている。さらなるステップを目指すこの人達に先輩方の後押しが欠かせない。(鷺)

みちしるべ

2022-08-03
 ふるさと納税の2021年度の総額が8302億円となり、過去最高を更新した。寄付額のうち、2000円を超える分が住民税や所得税から控除され、返礼品が受け取れる仕組みで、新型コロナ禍に伴う巣ごもり需要が要因という。最多は北海道紋別市で152億円。宮崎県都城市、北海道根室市と続き、海産物や肉が人気の自治体が目立った▼ふるさと納税は企業版も創設され、税額控除の拡充が図られた。返礼品が主眼ではなく、地域貢献したいという個人、企業は少なくない▼自治体は用途を指定し、募ることができ、財政状況が厳しい中、ハード整備につなげようという動きも。制度に関心が集まる一方で、教育施設や公園整備、道路整備などに使い道を定め、新たな投資に結び付けるアイデア勝負も楽しみだ。(鴛)

みちしるべ

2022-08-01
 ベートーヴェン作曲の交響曲第5番といえば「運命」を象徴する冒頭のフレーズが有名だが、指揮者泣かせの難曲でも知られる▼譜面上は一拍目が8分休符で、「無音」の指揮から始まる。指揮棒の動きだけで次の音を導き出すため、異様な緊張感が漂う▼そして選択したテンポを伝えるのが難しい。基本は4分の2拍子だが、大抵の指揮者は一息に、速く重く振り出す。初めこそ勢いで乗り切れるものの、2回のフェルマータを経てすぐにテンポが揺れ動く。古典音楽ではほかにもスラーやブレスなど、指揮者が絶え間なく示す選択の積み重ねが公演の成否を分ける▼建設工事はしばしば、ゼネコンや元請けが指揮するオーケストラに例えられる。各種表彰は指揮者のリーダーシップに職人が技量で応えた、まさに「名演」だ。(鵯)
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