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コラム

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みちしるべ

2022-05-30
 BIMデータと設計図書の連携を実現するため、今月、国内初となる「設計図書の構造化データへの変換ツール」を大成建設が開発したと報道された。保存している設計図などのデータが活用可能となり、設計情報が瞬時で比較・分析できる▼こうしたDX化は、日進月歩で進化している。既存業務の改善やビックデータの活用など―言わずもがな作業効率には大きく貢献している。マッキンゼーの調査によると2030年までに27%が自動化されるという▼ITやDX化の推進で、恐らく人間は多くの仕事を失うが、得るものも大きい。ただ、使い方次第で能力は左右される。日本では8年後IT人材不足が約79万に拡大すると予想されている▼建設業界でも更なるIT人材の確保が必須となるだろう(鴎)

みちしるべ

2022-05-27
 自宅の周りがにぎやかになった。田植えのシーズンを迎え、カエルの鳴き声で大合唱だ。福部ラッキョウの出荷も始まった。去年、漬けていたものがちょうどなくなりかけたころ。休日はラッキョウ漬けにいそしむことにするか▼各業界団体は改選期にあたり、顔ぶれも新しくなっている。県内業界最大の県建設業協会でも新会長に井木敏晴氏(井木組)が選出された▼業界の働き方改革は前進しているか。若手の入職、定着には欠かせないテーマである。それに賃金アップも大切。これらの課題に発注者の協力も得ながらいかに対処していくのか▼世情は新型コロナに原油高、物価の高騰…これまでの常識は通用せず、潮目が変わろうとしている。各リーダーのこれからのかじ取りに、期待を込めながら注目していきたい。(鷲)

みちしるべ

2022-05-26
 「線状降水帯」という言葉を耳にする機会が増えてきた。近年、毎年のように発生する大雨による甚大な被害を引き起こしているのがこの線状降水帯▼気象庁は6月1日から、産学官連携で世界最高レベルの技術を用いた線状降水帯予測を開始する。線状降水帯の発生を事前に予測するのはとても困難だが、そこで鍵になるのがスーパーコンピューター「富岳」。高密度な集中観測を行うリアルタイムシミュレーションの実験を通じて、2029年度市町村単位での情報提供を目指す▼被害を減らすには早期の避難が重要で、深夜や未明の状況を予想して、明るいうちに避難してもらう狙いがある。世界最高のコンピューターで少しでも正確な事前予測ができるなら、大雨被害を防止・軽減し、世界中の人を救うことにもつながるはずだ。(雛)

みちしるべ

2022-05-25
 「月の沙漠を遥々と 旅の駱駝がゆきました」―童謡に歌われるアラビア砂漠の叙情的な景色は、日本人の心象風景に深く刻み込まれている。今や鳥取砂丘の顔役となった駱駝達も、この歌のイメージに引かれて連れて来られたとか▼その砂丘で今、月の沙漠ならぬ、砂丘を月に変える計画が着々と進行している。23年春には、砂丘西側に体験型グランピング施設「鳥取砂丘ムーンパーク」が開業予定だ。宇宙対応型モバイルユニットなどを備えた本格的な物であり、今後ますます加速する月面開発事業における、実証フィールド整備の一環としても注目を集めている▼県下随一の名所と、県が推進する宇宙産業が交わる。その開発効果は未知数だが―沙漠に泉の湧くが如く、地元業者にも多くの恩恵がもたらされる事を期待したい。(梟)

みちしるべ

2022-05-24
 地方に暮らす人は、通勤、買い物、病院へ行くにも自家用車を使う。都会の人なら歩いて移動すると考える距離でも、すぐ車に乗り込む。足も腰も弱るのは理解しているが、それでもエンジンをかける▼近所を見ても自宅に複数台の車があるのは当たり前。でも、この地に暮らしていると贅沢だとは思わない。大都市と違って、鉄道も路線バスもすぐにはやってこない▼以前、ある首長から「山間地域は常に災害と隣り合わせ。インフラが充実していないと安心・安全という言葉を簡単に使えない。公共事業の予算をしっかり獲得すべき」と切実な声を聞いた▼一世帯が負担する自動車税やガソリン料金は、都会に住む人の平均に比べて多い。地方に暮らす納税者の声を受け入れた道路計画を策定してほしい。(鷺)

みちしるべ

2022-05-23
 JR米子駅南北一体化事業を巡り、米子市が南北自由通路の通称名を6月の1カ月間募る。線路で分断されている駅の南北を繋ぐ延長140㍍、幅6㍍で来夏の完成予定。通称名の公募は、駅利用者や市民に親しんでもらえるようにと企画した▼通りに名称をつける取り組みは、鳥取大医学部付属病院前の「医大通り」、旧湊山球場前の「内堀通り」など既に8例。駅前に「だんだん広場」があることや、階段を上って往来する構造を踏まえ「だんだん通り」などの案が寄せられそうだ▼一体化事業は新駅ビル建設、駅南広場の整備などが続き、完成に向かう。総額76億円の大型プロジェクトだけに、発注者に対し、多くの地元業者から「だんだん」(地元の方言でありがとうの意味)との声が上がる事業であってほしい。(鴛)

みちしるべ

2022-05-20
 本紙恒例の新入社員紹介も折り返しの頃。散見される非建設系学卒者の技術職採用に少子化時代のトレンドを垣間見るが、一概に悲観すべきでもないのかもしれない▼「パラダイムシフト」なる言葉の生みの親、科学史家のトーマス・クーンは、ある分野において革新をもたらす人間は一様に「非常に年若い」または「非専門家である」と指摘する▼進化論のダーウィンは地質学者。電話の発明者・ベルは電子工学ではなく音声学の教授。相対性理論のアインシュタインに至っては特許局の一職員―極端な例だが、いずれも大成した領域では掛け値なしのアマチュアだった▼専門知識によらない発想が常識を覆すこともある。しかし秘めた可能性が開花するには、彼らの意見が軽んじられない環境が必要だ。(鵯)

みちしるべ

2022-05-19
 5月に入り「立夏」が過ぎ、暦の上では夏を迎えた。最近の気候からすると名実ともに夏と言っても過言ではないだろう。おまけにもうじき梅雨入りとなれば、気分は憂鬱だ▼梅雨入りすると心配なのが豪雨災害。行政は河川改修や治水計画などで防災・減災に努めている。一方、それを上回る勢いで気候変動が起こっているのが現状だ▼先日、ある施設の災害に対するハード整備について取材させてもらった。そこはバックウォーター現象が起きる可能性がある土地。施設ではライフラインのかさ上げを実施した。取材した施設長さんは「ハードだけでなく避難訓練も引き続き実施し災害に備えたい」と話していた▼産官学が連携し、災害に強い街づくりを進め、ますます増える自然災害に対応していかなければならない。(隼)

みちしるべ

2022-05-18
 全国安全週間の準備期間が来月から始まる。今年度のスローガンは「安全は急がず焦らず怠らず」。どんなに簡単な作業でも確認を怠ってはいけない▼「安全第一」はどの現場でも同じ。日本で安全の象徴として用いられている緑十字の旗や垂れ幕をどの現場でも掲げている▼「安全第一」というスローガンはアメリカで生まれた。このスローガンには続きがあり「品質第二、生産第三」と続く。20世紀はじめ、悲惨な環境で働かされていた労働者達は、多くの労働災害に遭った。これを見たエルバート・ヘンリー・ゲーリーが当時の「生産第一、品質第二、安全第三」を変更し、今のスローガンとなったのが始まりと言われている▼作業中や通勤時など確認の徹底が大きな事故を防ぐ1つである。(鴎)

みちしるべ

2022-05-16
 緑がまぶしい季節になった。「緑ぬう道」として整備された姫鳥線(鳥取自動車道)を走れば、トンネルの間から見える山々は色濃く、自然の強い生命力がこちらに伝わってくるよう▼鳥取IC南側の付加車線の完成はまだか。高速道路の対面通行は走行の安全性はもちろん、冬場の除雪作業でも排雪しづらい難点がある。片側2車線が本来の姿だろう▼米子道では県内全区間の4車線化に道筋が付いた。今年3月末、唯一残されていた溝口IC―米子IC間(4・8㌔)の事業化が決定。向こう概ね5年間で完成させる。事業費170億円▼トンネルや橋梁といった他の事業化区間と違い、盛土が中心とあって県内業者が参画できないものか。念願だった4車線化がせっかく決まっても、そこに地元業者が携われないのは何とも寂しい。(鷲)
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