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コラム

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みちしるべ

2022-10-19
 鳥取県での移動手段といえば車。どこへ行くにも車。鳥取県の自動車保有台数は全国でも上位で、特に軽自動車はトップ5に入る▼今、県内では岩美道路や北条道路など、多くの道路新設工事が進んでいる。道路事業は非難を浴びやすく、財政縮減の敵にもなりやすい。しかしどの地域でも商業施設が集まるのは使い勝手のいい幹線道路沿い。道路の周りにお金は落ちてくる▼地方では高齢者もなかなか車を手放さない。さらに、これからは自動運転の時代になり、高齢者も障害者も車を使う機会は確実に増える。ただいくら車が自動でも道路がなければ役に立たない。今の環境を守るのか、新しい道路を開発するのか。それぞれにメリット・デメリットはあるが、あとはそこに住む人々の選択の問題だろう。(雛)

みちしるべ

2022-10-17
 9月下旬の豪雨で静岡県などでは浸水被害も発生した。現地が大変な状況の中、AIによって生成された「デマの水害画像」が拡散し物議をかもした。被災した人や復旧に取り組む人の気持ちなど考えてもいない▼大規模災害の場合、情報をうまく活用することで早めの避難や復旧につながるため大いに役立つが、デマの垂れ流しは断じて許されない▼気象や道路などについての情報を鳥取県が配信するメールを以前から利用している。緊急時には避難場所の開設、河川や道路の状況などをリアルに発信し続けるため気が滅入る時間帯もあるが、役に立つ▼誰もが安易に情報を発信できる世の中。時には人の判断を間違った方向に導くこともある。確実な情報を見極める知識も身につけなければ。(鷺)

みちしるべ

2022-10-14
 きょう14日は、日本で最初の鉄道が開通して150年の節目となる。江戸幕府から明治政府に実権が移り、新政府は欧米に追いつこうと急速な近代化を図る一環で、鉄道建設を計画。東京と海外と繋がる開港地・横浜を接続するため、新橋~横浜間で開業した▼鉄道と言えば、山陰鉄道発祥の地・米子駅では南北一体化事業が進む。駅南北を結ぶ新たな自由通路を巡り市は、来夏の完成を前に、市民への名称公募を実施し、愛称名を「がいなロード」に決めた。JR西日本の路線減便、米子支社の体制縮小など、取り巻く環境は厳しいが、事業を街の発展に繋げたい考えという▼一帯では新たな開発計画が出始めた。「がいな」(地元の方言で大きなの意味)投資効果を引き出せるかが、いよいよ官民に求められる。(鴛)

みちしるべ

2022-10-13
 鰯雲、鱗雲、鯖雲―雲を詠んだ季語は豊富にあるが、とりわけ秋に多い。澄んだ空に高く映える雲は格別の趣を持つようだ▼雲のように遠く離れた子孫という意味で、子、孫、曾孫…と数えた8代先を「雲孫」と呼ぶ。ちなみに固有名詞があるのはここまでで、以降は「雲孫の子」から仕切り直すとか▼年数で言えば三百年後といったところ。人の寿命を遥かに超えた時間の尺度が存在することには、先祖への敬意に加えて、自然のサイクルも影響しているように思う。例えば三百年なら、伊勢神宮の御用材になる檜が伐り時だ▼近年、企業競争は加速化の一途。しかし四半期や日々のタスクに集中するほど、長期的な投資や育成に目が届かない。日々自然を相手取る建設業、たまには雲を眺めて遠い未来を思うのも悪くない。(鵯)

みちしるべ

2022-10-12
 ここ数日、雨の影響からか一気に気温が下がり、すっかり秋らしい季節になった。今くらいの気温が過ごしやすいが、近年は温暖化のせいか春と秋が極端に短く、夏と冬の二季しかない感覚だ▼雨は湿気、豪雨、災害など悪いイメージがあるが、農作物には恵みの雨という良いイメージも持ち合わせている▼公共事業では下半期に入り、県有施設の照明LED化工事が順次発注に。電気工事業者には「恵みの雨」となっているかと思いきや、現場からは意外な声が聞こえてくる。「もう少し早く発注してほしかった」という受注減点に絡むものや、「積算が合わない」という声も▼特に東部では、土木も建築も業者数に対して工事件数が少ない状況が続いている。もう少し現場の声をくみ取って工事量の確保に努めてもらいたい。(隼)

みちしるべ

2022-10-11
 ワーク・ライフ・バランスの充実。就活者が企業に求める条件の1つである。この考え方は各個人が自主的に取り組むはずが、企業に求められている。メディアが「ブラック企業」と騒いだせいなのか▼一般的に仕事とプライベートの充実で強く結びつくのが、勤務時間・休暇日数ではないだろうか。勤務時間が短く、休みが多いホワイト企業。逆に勤務時間が長い企業はブラック企業と世間から言われてしまう。人によってバランスが違うが、世間の目はそういうものだ▼従業員それぞれのバランスに合わせ選択肢を広げるのが企業の役割。そうした中、建設現場の週休2日制度は技術者の負担になると言う声も聞く▼工期の見直しや経費の算定、発注の平準化など、発注者も変わらなければ達成できない制度である。(鴎)

みちしるべ

2022-10-07
 道路メンテナンスのため、鳥取自動車道は通行規制に。仕方がなく、河原から智頭方面にかけて国道53号を千代川に沿ってさかのぼる▼以前は当たり前のように使っていた道。当時とは違う感覚に襲われる。表現は難しいが、情景を見て何とも言えぬわびしさを感じた▼企業誘致で布袋工業団地には工場の新設が相次ぎ、用瀬ではダイヘン工場の増築が動き出すものの、実際に市町村合併は正しかったかどうか。河原、用瀬、佐治といった中山間地の典型は、旧市内にも多く見られる。市街地の活性化もいいが、目を向けるべき地域はほかにもある▼5日の立候補予定者説明会を受けて、来月には市議会議員選挙(11月20日開票)が行われる。高齢化と人口減少が進む地域をどう元気づけるか。各候補者の主張に耳を傾けたい。(鷲)

みちしるべ

2022-10-06
 マンホール蓋を開けると中はどうなっているのだろうと、誰もが一度は疑問を持ったことがあるのでは。蓋を開けて奥に入ると、維持管理に必要な設備などを点検でき、蓋が丸いのも、蓋が落下しないようにする工夫だ▼下水道は普段、世間の関心を引く機会がなかなかない。デザイン豊かで親しみやすいマンホールを製作することは、重要性を知ってもらうきっかけになるかもしれない。そのデザインがカードになったマンホールカードも全国各地で作られ、北栄町では人気マンガ「名探偵コナン」のカードが作られマニアに人気だ▼下水道は社会を支える重要インフラだが、世間からはあって当たり前と思われがちだ。マンホール蓋の先には当たり前を当たり前にこなす技術が詰まっている。(雛)

みちしるべ

2022-10-05
 JR鳥取駅を北側に向かうと「若桜街道」に入る。昔の賑わいとは違い、アーケードの歩道を歩いている人はわずか。直線の歩道は遠くまではっきり見ることが出来る▼それでも、開いている店舗はディスプレイにも気を使っているし、歩道にはフラワーポットもあって、歩きやすい。この通りから鳥取市役所は駅南に移転したが、県庁や総合病院、高校、文化会館もある。この地に暮らす人にとっては利便性に優れたエリアだ▼中心市街地の活性化策という言葉を聞いたのは、もう20年以上も前になる。県都の玄関口ということもあり、行政も相当の熱意で取り組むが街並みに大きな変化はない▼郊外に集中する人の流れがここに戻るには時間がかかる。物まねではないオンリーワンの街道を目指さねば。(鷺)

みちしるべ

2022-10-03
 叱らないで丁寧な指導をー。今春の新入社員を対象に、日本能率協会が実施した意識調査の結果は、このような傾向となった。理想の上司・先輩の資質(複数回答可)として「丁寧な指導」を求める割合は71・7%と10年前の同調査と比べ19・3P上昇。「労いを忘れない」は29・4%で4・6Pアップした一方、「叱ってくれる」は16・1P減の17・6%となった▼業界の入社式で、経営トップが新入社員に対し「言われてもできない人は三流、言われたことをできるのは二流、言われずともできるのが一流」と訓示する場面をしばしば目にする▼時に叱られ、苦い経験を糧に一流に育っていくと思うのだが、叱る上司は不人気という。来春の新卒者の採用活動が本格化する中、調査結果に接し、何とも難しい時代だと複雑な気分になった。(鴛)
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