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コラム

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みちしるべ

2017-03-09
 効果的な解決策となり得るか。鳥取市は、災害復旧工事を迅速に施工するための臨時的措置として現場代理人の兼務を認めることにした。同市では、土木D級を中心に災害復旧工事の不落札が相次いでいる▼既に同制度を利用して現場代理人を兼務させる業者が現れたほか、入札時に同制度について質問する業者も出てきているそうだ。今後の入札状況を見守りたい▼以前から災害復旧工事は避けられやすい傾向にある。技術者が不足していることだけが不落札の原因ではないだろう。仕事をしやすく、利益を上げやすい環境を作ることが大切。地元の建設業者には災害復旧工事でも大いに活躍してほしい。今回の制度改正はその第一歩に過ぎない。二の矢、三の矢にも期待したい。

みちしるべ

2017-03-08
 春の陽光の下、雪を被った大山が美しい。西暦七百年代に開創された大山寺は今年、開山千三百年を迎え、官民が一体となった催しを展開する。施設整備では大山山頂小屋の改修なども計画されている▼それから六百年後の千三百年代に大山周辺は日本の歴史の表舞台立つことに。配流されていた隠岐を脱出した後醍醐天皇が船上山(琴浦町)に入り、鎌倉幕府方との戦いに勝ち、そこから倒幕の綸旨を全国に発した▼天皇にまつわる地名、場所も多く江府町御机、米子市の安養寺、安来市未明(ほのか)、大山町御来屋などがある。また、大山町鈑戸の王身代家は天皇の影武者となったことに由来する▼年度末の慌ただしい時期だが、開山1300年とともに太平記の時代に思いを馳せてはいかが…。

みちしるべ

2017-03-07
 公共事業の効果について-道路ができたら、工場が進出して新たな雇用を生み、所得が増えたら消費も拡大する。だから、建設産業は社会経済活動を下支えしている。一方、他産業から見れば「俺ら経済界が求めるから道路ができ、港湾も整備されるんだ」▼どちらも需要を作り出すフロー効果としては正しい。ただ欠けているのは、インフラの整備後にきっちりと機能が働くストック効果の視点だ▼高速道路にしても2車線よりも4車線があれば、移動時間を短縮できるし安全性だって向上する。貨物取扱量など物流の生産性も高まる▼フローとストック、両面合わせて評価されるべき。そうしたら公共投資への偏見も少しは解消され、他の歳出費目に比べても公平に扱われるのではないか。

みちしるべ

2017-03-06
 暴風雪下で迎えた三月は別れの季節。『辞書から消えたことわざ』(角川新書)には含蓄がある。多くの蘊蓄(うんちく)ある諺(ことわざ)が紹介されている▼次の一つがぴったりか。『松のことは松に習え、竹のことは竹に習え』。何事も、その道に通じている人に聞けば、一人で悶々とするより上達が早いだろう、と。県を退職される方々の後輩への餞(はなむけ)の言葉が本紙に載る季節でもある▼「さよならだけが人生だ」。この言い得て妙の言葉は、作家・井伏鱒二氏が、于武陵(うぶりょう)の詩『進酒』を訳したものとされる。「片道切符」の人生を表現するにふさわしい、と常々思っている▼低温だった「衣更着」(二月)から花咲く「弥生」(三月)。吹き荒れた春の嵐も時節の一つ。第二の人生に向け去り行く各位の前途に幸多かれ。

みちしるべ

2017-03-05
 県が新年度から適用する測量等業務におけるダンピング対策の見直しについての説明会が22日に倉吉未来中心でコンサル業者を対象に開かれる▼主な内容は、調査基準価格=失格基準価格の運用を廃止し、下回ったものに低入札価格調査を実施する。また、成果品重点確認価格を下回る額で契約した業務の検査体制強化を監督体制の強化などに見直す▼一方、建設工事(総合評価)の見直しでも調査基準価格を予定価格の概ね92%、失格基準価格を概ね90%に設け、2%の間で低入札価格調査を実施する。評価項目に施工体制4点を新設し、調査基準価格を下回った応札には付与しない▼低価格入札の頻発や品質低下を防ぐための入札制度の見直しだが、工事関係の説明会はないのだろうか。

みちしるべ

2017-03-02
 3月に入ると春を感じることも多くなる。陽ざしも少しは暖かくなるし、春に咲く花も芽吹く。それでも、まだ雪が降る日もあるから、冬用タイヤはまだまだ交換できない▼先日行った三朝町の山間部には多くの雪があった。県道鳥取鹿野倉吉線は、鳥取市と倉吉市を結ぶ幹線道路で、佐谷峠のアップダウンは難所。新緑や紅葉の時期は、まさに絵のような風景が続くが、豪雪の冬場は雪崩で通行止めになることもあり、峠の往来は避ける▼この道路沿いは投入堂で有名な三徳山。そして、県道三朝中線に入ると中津渓谷。峠を下れば三朝温泉がある県内有数の観光地だ。一年中、観光客を呼び込むには、冬場の交通アクセスなど道路を中心にしたハード面の充実が欠かせない、といつも思う。

みちしるべ

2017-03-01
 「ごみ処理の問題は住民の安心安全、文化的生活の裏側の問題であり、避けては通れない問題。この問題の対処には大きなコストもかかる。少し時間をかけてでも良い選択をしたい」と県西部のごみ処理のあり方検討会が4月発足する▼可燃ごみ処理施設、不燃ごみ処理施設、一般廃棄物の最終処分場それぞれを西部広域で整備して行かなければならないという現実は、まさしく眼前に立ち塞がる巨大な壁だ。可燃、不燃ごみ処理施設の稼働予定は2032年、一般廃棄物の最終処分場は29年稼働目途とされる▼一見してまだ時間がありそうに見えてもそうではない。最終処分場確保にしても環境影響調査など様々な手続きを経て工事実施期間を考えれば最低でも10年は必要とされるのが一般的見方。「少し時間をかけて」の「少し」も限られているのが実態だ。

みちしるべ

2017-02-28
 運転中の携帯電話・スマホ操作は、道路交通法違反。が、着信音が鳴り響くと、つい気を取られてしまう。特に、信用と時間が勝負のビジネスがからむと気になる。しかし、注意一秒・けが一生。メール一秒・事故一生▼県警がまとめた2017年1ケ年間の運転中の携帯電話(スマホ)操作摘発件数は4878件と16年の3758件と比べて1120件も増加し、この内、人身事故は8件発生しているという▼明日から3月。工期末を迎える現場が多く慌ただしい時期に入る。3月は年度末労災防止強調月間。着信音に気を取られることなく、安全意識を一層確認して欲しい▼便利さの中に潜む魔物(マー自分は大丈夫だ、という油断)の中に、目に見えない危険な悪魔が襲いかかってくる。事が起こってからでは遅い。安全第一。

みちしるべ

2017-02-27
 官民で立ち上げた「日野郡除雪専門検討会」は第1回目の会合ということで、出席者の顔合わせや検討会の方向性を再確認した。同会は道路維持WGに属する組織として、行政だけでなく除雪を請け負う業者や個人、日野建設業協会をメンバーに加え、除雪の課題を抽出し実効性のある対応を検討していく▼これまで県と3町は減少していく除雪オペレータの人材及び育成を確保するため資格取得支援や技能向上研修を実施し一定の成果を出した。検討会では、業者から出された意見に対し、どこまで行政が応えるのか注目したい。▼住民の安心・安全を守り、持続可能な除雪体制を構築するためにも官民が一体となり、受託契約の在り方や業務内容の検討など諸問題の改善に期待がかかる。

みちしるべ

2017-02-26
 17日間の熱戦が繰り広げられた平昌五輪が昨日閉会した。中でも、日本のメダルラッシュには多くの国民が熱狂。2年後に控えた東京五輪への期待も自ずと高まる結果となった▼東京五輪では、新たにスポーツクライミングなど5競技18種目が追加種目として採用。それに先駆け、今年11月にはスポーツクライミングのアジア選手権大会が倉吉市で開催される▼その会場となる予定の倉吉体育文化会館では、クライミング施設の設置工事が急ピッチで進む。今回の整備でスポーツクライミング3種目(スピード・リード・ボルダリング)の設備全てが揃うことになるが、これは全国初▼日本代表選手を毎年のように輩出する鳥取県。育成環境を整えて、鳥取から世界へ羽ばたけるか。
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