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コラム

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みちしるべ

2021-03-19
 春の彼岸に入ったと思ったら、もう明日で中日。幼かったころ、この季節に祖母が作った「ぼたもち」を食べるのが楽しみだった。口のまわりに餡子を付けながらほおばっていた▼県工事の新格付けが決まり、4月人事も来週のいまごろには発表だろうか。県の発注機関から退職者が講演する記事を本紙で見た。それぞれに経験してきた熱い思いがこちらにも伝わってくる。退職者のうち何人かは4月以降もお世話になる機会がありそう▼今年度の発注工事は、国補正を含めてほぼ入札が終わった。残る年間道路維持工事も月末までに入札される。振り返ればどうだろう▼一部に入札不調が相次ぎ、執行が滞ったこともあった。そして積算ミス…。とくに、この年度末になってからの発生は痛かった。巻き込まれた業者の思いはどうか。(鷲)

みちしるべ

2021-03-18
 年度末になり各地で工事が完成の時期を迎えている。新しい建物や道路などを見ると、胸が躍る気持ちになる▼母校の小学校は、私が在校していた10数年前に建て替えられた。完成した当時、児童職員みんなで大変喜んだことを覚えている▼建物や道路など様々な施設は完成後、多くの人に見られる形で何十年、あるいは百年単位で姿を残す。先日取材した八頭県土の退職者講演会で高浜課長が「土木の仕事に関与できた誇りがある」と若手職員へ向けて伝えていた。建設業は工事に携わった証が残るから、達成感も他の業種以上のものがあるだろう。続けて「誇りを持って仕事に取り組んでほしい」とも▼日々の業務は単調になりがちだが、この言葉を胸に、建設業に携わる人全員で業界を盛り上げていけたらと思う。(隼)

みちしるべ

2021-03-17
 買い物をする時に、キャッシュレス決済を使うことが増えた。小銭を探す手間やお釣りのやりとりが無く、使用額によってはポイント付与などで、現金で支払うよりもお得になる場合がある。手軽が故に気が付くとつい買い過ぎてしまうことも▼電子化の流れは手形にも。経済産業省は、2024年度に約束手形の支払期間を短縮し、26年度には廃止する方針を発表した。銀行振込や電子手形に移行することで、事務手続きの負担軽減につなげていくとした。手形による取引が根強く残る建設業界においても、新たな変革が求められる▼前払金要件の拡充や中間前払金を活用することで、円滑な資金繰りを行っていくのも大切だ。業務の効率化や生産性向上のために積極的に電子化や手続きの簡略化をしていく必要がある。(雛)

みちしるべ

2021-03-16
 昨年4月に運用開始した、境港市竹内町の境夢みなとターミナル。なかなか活躍の機会を得られずにいたが、遂に来月から国内クルーズ船の寄港が始まる。先日の受入れ態勢訓練も滞りなく完了し、準備万端整ったといったところ▼付近には、積極的整備が進められている高度衛生管理型市場―こちらもまた、境漁港の誇る良質な水産資源の価値をさらに高める場として、大きな期待が寄せられている▼これらは単体でも十分に地域経済効果をもたらすものである。しかし、中海圏域のさらなる発展を促すためには、周辺地域と一本の動線で繋ぐ道―すなわち、高規格道路の実現が必要不可欠だ▼「境港の発展」が確かなかたちを伴って表れつつある今。人流・物流を一手に担う道路の建設が一日でも早く叶うことを期待したい。(梟)

みちしるべ

2021-03-15
 3月の中旬になると暖かい日差しを感じることも多くなる。遠くから眺める山の風景はまだ冬の色合いだが、春に咲く花もずいぶん芽吹くころだ。それでも、日陰に入ると風は冷たい▼年度末の完成検査もピークを迎える時期だから、技術のスタッフは業界も発注者も多忙な時間が続く。検査の前になると、現場を担う技術者は毎日が大変だ。隅々まで気を配り、工事成績を少しでも高くと思いながらの日々だから、気は少しも休まらないと話す▼発注機関との協議などに、ベテランに同行した若い人が黙って話の内容を聞いている姿を見かけることがある。たぶん新人だろう▼彼もこの先、1点の重さを背負って検査や協議の場で中心になって話す日が来るに違いない。育っていく姿を温かく見守りたい。(鷺)

みちしるべ

2021-03-11
 卒業シーズン真っ只中、4月の社会人デビューを控えた学生も多い。90年代後半から00年代初頭にかけ生まれた彼らは「ミレニアル世代」や「Z世代」と呼ばれ、それ以前の世代とは大きく異なる思考・傾向を持つという▼近年、GDPのような客観的指標に比べおろそかにしてきた、個人の生活満足度などの主観的指標が見直され始めている。国内では戦後経済発展の中でも向上が見られず、直近10年では悪化傾向だそうだ▼国際調査によれば、影響要因は「経済発展」「民主化」「社会的寛容性」。ボトルネックはまさに3つ目で、それこそが将来世代の重要視する点でもある▼彼らは25年以降、国内労働人口の半分を占める。間近に迫った世代交代を業界が生き残るため、多くの選択肢と自己決定の機会を与えられる仕組みが必要だ。(鵯)

みちしるべ

2021-03-10
 理化学研究所のスーパーコンピュータ「京」の後継となる「富岳」が予定を前倒しして9日に共用を開始した。新型コロナに関する飛沫感染シミュレーションなど、感染症対策への活用が注目を浴びているが、このほか現代社会が抱える重点課題への解決にも期待が寄せられている▼防災・環境問題はそのひとつ。観測ビッグデータを活用することで、気象予報や気候変動予測の精度が向上すると期待されている。集中豪雨の発生と想定される被害をいち早く予測することができれば、今後多くの人命が救われるだろう▼建設業でも、天候は懸念事項のひとつ。少しでも先の天候が正確にわかれば、それに合わせた段取りを組みやすくなる。現場の生産性を高めるためにも、今後の「富岳」の活躍に期待が膨らむ。(鴨)

みちしるべ

2021-03-09
 鳥取市が3月1日付で公告した江山学園特別教室棟増築(建築)工事の開札は4月20日。簡易評価型総合評価方式での入札となるが、評価項目に20年度、21年度どちらの点数を用いるかは気になるところだ▼市によると工事成績は20年度分を、P点や受注点は21年度分を採用するそうだ。技術者の工事成績は申請時の点数を用いるし、新年度の工事成績はまだ各社に通知していないため、いきなり用いるわけにもいかない▼市の簡易評価型総合評価は現状、建築A級のみで導入されている。執行件数も数件と少ないため、まだ見えていない問題点があるかもしれない。他の業種に広げる前に制度に不備がないかを点検しておく必要があるだろう。混乱を招いて損害を被るのは市内業者なのだから。(鷹)

みちしるべ

2021-03-08
 現場の1日は朝礼から始まる。危険予知活動など作業ごとの安全に考慮する重要な会議の1つ。また、現場には必ずと言っていいほど見かける緑十字の旗や垂れ幕。日本では安全の象徴として用いられ、「安全」と「第一」の間に配置されることが多い▼そもそも「安全第一」というスローガンはアメリカで生まれたもの。これには、続きがあり「品質第二、生産第三」と続く。20世紀はじめ、悲惨な環境で働かされていた労働者達は、多くの労働災害に遭った。これを見たエルバート・ヘンリー・ゲーリーが当時の「生産第一、品質第二、安全第三」を変更し、今のスローガンとなったのが始まりと言われている▼完成に差し掛かる工事が増加するこの時期。いつも以上に気を配りながら無事故・無災害での完成を祈っている。(鴎)

みちしるべ

2021-03-05
 年度末を迎えて、鳥取市内のある工務店は手持ち建築工事が完成し、仕事が切れるという。「コロナは続くし、来年度の公共事業はどうなるのか」と、電話の向こうから社長の声▼政府21年度予算案が衆議院を通過し、年度内成立が確実となった。開会中の県議会でも予算案の審議が続く。最優先課題のコロナ対策に244億円。公共事業費は499億円と前年(496億円)並みが盛り込まれている▼ただ、国からの補助金が多くを占める公共事業は、例年通り国予算成立後の配分を受け「6月補正」で実質予算が固まる。果たしてどのくらい積み上げられるか▼県公共事業費の移り変わりは、ここ数年微増だが20年前の2000年度1190億円に比べても約半分。業者の数や頻発する自然災害からみてもまだまだ物足りない。(鷲)
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