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コラム

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みちしるべ

2021-04-05
 新年度を迎え、国予算の箇所付けが公表。「まずルートが決まらないことには」とぼやく声が聞こえた中海・宍道湖圏域の高規格道路網にも言及があり、ようやく具体化の兆しが見えてきたか▼3月末の第2回勉強会では、日本海側の5都市圏と4つの切り口で比較した。いずれも4位を上回ることはなく、中でも生産年齢人口当たりの付加価値額と4車線整備率は最下位。草野愼一県土整備部長(当時)は野球に例えて「Bクラス」と表現していた。一方で人口の面では時にAクラスを上回る潜在力がある、とも▼依然影響力の強い「首都圏からの距離」に難がある以上、事業評価を勝ち抜くには地力の低下は抑えたい。力に直結する「数」の減少が加速する前に、スピード感を持った打ち手を。(鵯)

みちしるべ

2021-04-02
 今年の春は穏やかな天候が続き、桜の開花も早かった。昨日1日には、各社が入社式を行い、新社会人の門出を祝った。県中部地区の建設業者でも、新卒採用で人材を確保できた会社が数社。さらに産業人材育成センター倉吉校では、土木科へ入校する生徒が多く、早々に定員いっぱいになったとか▼新型コロナの影響か、これまでの魅力発信事業が実を結んだのか、理由はまだ明確ではないが、若手技術者の確保という点では、ここ数年で一番勢いを感じる▼新入社員が建設業のやりがいや楽しさを感じ、それぞれが後輩にその楽しさを伝えてくれれば、業界の人材不足も大きく改善されるが、逆もまた同様。今の若者を理解し、接し方や仕事の教え方など、根本からいま一度見つめ直すのもいいかもしれない。(鴨)

みちしるべ

2021-04-01
 きょうから新年度。本紙でも人事異動や新格付けの発表、発注見通しの公表など年度替わりならではの記事が連日掲載されている▼新年度から新入社員を迎える企業もあるだろう。建設業では、人材の確保・育成に向け魅力ある職場づくりが大きな課題だ。週休2日工事の適用拡大やICTの活用など生産性の向上につながる取り組みをさらに進めていることが重要だろう。それには発注者の後押しも欠かせない▼やりがいの持てる職場環境で、今年入社した社員が10年後、20年後に県内の建設業界をけん引する技術者や職人として育っていることを期待したい▼本紙では4月に入社した新入社員の方を紹介するニューフェイス紹介コーナーを設けます。該当する読者の皆様は是非ご一報下さい。(鷹)

みちしるべ

2021-03-31
 春うらら♪今年の桜開花は早まり、智頭町の桜土手でもソメイヨシノ180本がピンク色に染まった。例年よりも2週間近くはやい。あいにくコロナの影響で2年連続して「桜Cafeフェス」は中止に。だが、あす1日からは夜間ライトアップが始まる▼慌ただしく県の4月人事が決まり、別れのあいさつも交わせられなかった顔なじみも。小欄を借りてお世話になった方に感謝の意を伝えたい▼ともあれ、各発注機関の新体制がスタートする。取材先のスタッフも入れ替わり、懐かしい人との再会もありそうだ。よく見ると、世代交代が確実に進んでいる。それに女性の配置も多い▼土木行政のレベルでは入札契約もそうだが、以前に比べて女性を相手に取材する機会が増えた。こうとらえること、そのものが偏見とみなされるのかどうか。(鷲)

みちしるべ

2021-03-30
 レジ袋有料化にも慣れ、エコバックを持ち歩く習慣が身に付いた人も多い。また、環境省のプラスチック新法案で、使い捨てプラスチック製スプーンやフォークの提供規制が盛り込まれた。レジ袋だけでなく、これらも有料化となる方針だ▼建設業でも環境問題への取り組みが進んでいる。群馬県の燃料会社が1月から環境負荷の少ないGTL燃料の取り扱いを開始した。国土交通省の新技術情報提供システムで唯一登録されている燃料で、建設用重機や発電機などで利用可能。軽油の代替燃料で、二酸化炭素排出量は軽油と比較して8・5%削減可能などの特徴を持つ▼業界全体で本気で環境問題に取り組もうと考えるのであれば、官民一体となった議論が必要不可欠。環境に優しい建設業への動きが加速してほしい。(雛)

みちしるべ

2021-03-29
 昨年日本中を沸かせ、未だ人気の冷めやらない『鬼滅の刃』。実は鳥取県にも、文献上で日本最古とされる鬼退治伝説が残っている▽巨大な鬼の像が見下ろす伯耆町溝口の町。第七代孝霊天皇が、周辺を荒らし回っていた鬼達を退治した史実から、何かと鬼と縁の深い地域だ。日野川に架かる橋の名前は「鬼守橋」。怖ろしい筈の鬼が守っている、と聞くと些か不思議の感もあるが。猛き怨霊だった菅原道真が、今や天神様=学問の神として祀られ、受験生の味方となっている例もある。災い転じて福“を”為す、と言った所だろう▽そんな鬼像の足元に建つ文化交流施設「鬼の館」では長寿命化改修事業が進行中。来年度にはいよいよ1・5億円規模の実工事に着手する。溝口を守る鬼達は建設業にも福をもたらしてくれそうだ。(梟)

みちしるべ

2021-03-25
 今月末に県を退職する馴染みの人たちから、多くの言葉を聞いた。失敗は「山ほど経験」したが、災害を含む多くの現場を担当することで「少しずつ自信が持てるようになった」と若いころを振り返る▼土木は地図に残る仕事。しかし、間違えても地図に掲載されるから、この重みを常に考えて現場に向かわなくてはいけない。最初に任された橋梁などは、今も気になって仕方がない、と話す▼この人達は、次のステージを迎える。「進路」はそれぞれだと思うが、土木の一線で長く培った経験や知識を後進に伝えてほしい▼土木の技術は、パソコンや携帯電話もなかった時代から比べて進化した。それでも、構造物を造る目的は地域の安全を守り、利便性を向上させること。この思いはいつも変わらない。(鷺)

みちしるべ

2021-03-24
 野球で使う硬球がこちらに向かって飛んでくる。「丸くて硬いスポーツ用品」が「ぶつかると痛いから避けるべきもの」として迫ってくる情報を、脳はそれぞれ異なる回路で伝達する。記号と意味、または知識と体験の回路と言ってもいい▼体験は文字通り、身体を伴って得た経験だ。仔細は省くが通称「ゴンドラ猫」の実験で、身体の動きを制限された猫は空間が認識できなくなってしまった。つまり生物は身体的な情報が欠ければ存続できない▼データ全盛の現代、改めて身体性を問う議論が立ち上がってきた。例えば、AIは生産現場から労働を奪うか否か―古来守破離と言われるように、卓越した技術は膨大な反復動作で「身につく」もの。単純な効率化だけで奪われるべきではないだろう。(鵯)

みちしるべ

2021-03-23
 2025年春に開館する県立美術館のイメージを住民に広く知ってもらおうと、建設地である倉吉市営ラグビー場でMRやVRを使った疑似体験が20日に行われた。専用のゴーグルを装着すれば、基本設計段階の美術館の規模や内観の様子を立体的に見ることができる▼住民にとっては、美術館が建つことで街並みがどう変化するのかを知るいい機会になっただろう。しかし、VRなどを使った疑似体験のメリットはこれだけではない。危険予知や安全訓練などでの活躍が期待されており、導入する企業も増えてきた▼今は視覚メインの機械だが、将来的には五感の全てで仮想現実を体験できる日が来るのも夢物語ではない。現実社会とよりリンクすることで、人間の危険予知能力をさらに高めるツールになることに期待したい。(鴨)

みちしるべ

2021-03-22
 「上がる予定じゃなかったのに。上では歯が立たないかもしれない」。新年度の県格付けで昇格した業者はそう話す。昇格した嬉しさもあるだろうが、不安も覗かせた。昇格したばかりではクラス内の下位になってしまうため簡易評価型の入札では不利だ。そのことを警戒しているのだろう▼これまではクラスの上位にいたため、ゆとりをもった受注戦略を立てることができていたのだろう。確かに簡易評価型ではどのクラスでも上位にいる業者が有利になる▼技術力や経営力を高め、それぞれの企業が発展していくことは応援したい。努力の結果、格付で昇格して受注しにくい環境に陥ることがあれば、それはおかしな話だ。各業者がそんな不安を持たずに企業の発展に努めることができる環境を整備する必要があるだろう。(鷹)
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