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コラム

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みちしるべ

2017-05-15
 全産業的な担い手不足を反映して建設産業でも若者の入職者が例年に比べで少ないと言われる。確かに今年の場合、いつもなら10人近くある会社の入社式が3~4人だったり、「まだあるだけいいよ」てな声も聞かれたりした▼本紙の新入社員紹介コーナー「New FACE 紹介」もやや少ない感じがする。しかし、4月下旬からのゴールデンウィーク前後の掲載順番待ち、大渋滞はいつもと同じだ。中には「ウチのはいつ載るのか」と催促も▼「一念発起は誰でもする。努力までならみんなする。そこから一歩抜け出るには、努力の上に辛抱という棒を立てろ。この棒にやがて花が咲く」んだそうだ。ニューフェイスたちには初心を忘れずに花を咲かせてほしい。経営者には労働環境の改善を。

みちしるべ

2017-05-14
 梅雨の時期が近づく。気象の知識は少しもないが、子供のころから1年中で最も穏やかな季節を5月だと思ってきた。しかし、近年は気候の変動も激しく、雨の心配は梅雨や台風シーズンだけにとどまらない▼普段生活する身近な地域にも危険な山腹などがたくさんあるが、砂防や急傾斜地の整備率はまだ低い。地権者との交渉が難航しているケースもよく聞く話だが、たまたま災害が発生していないだけ。長く暮らしていると、多くの人は安全な地域だと思い込んでしまう▼工事に着工するまでには、多くの時間がかかるし、管理する施設も多い。取材で行政の担当者が苦労している姿も見続けている。それでも、防災対策に手抜きはできない。今年の梅雨入りは早そうな気がする。

みちしるべ

2017-05-11
 先頃、本紙紙面を飾った記事が県内業界内に少なからず波紋を広げている。厚生労働省が発表した2017年度過重労働解消キャンペーン期間中に行った重点監督結果がそれ。全国都道府県の労働局が重点監督を実施した7635事業所のうち5029事業所が労働基準関係法令違反を行っていたというものだ▼その違反率65・9%に対し「本当か?」の声が挙がる一方で、「建設業は多くの制約を受ける中での企業の営みが求められる。企業はどこかで工夫し利益を上げるものであることも現実」といった声も▼工夫の仕方を間違った後者の声は到底通る理屈ではないが、現実にどういった違反がまかり通っているのか、具体的実例を学ぶ機会・場を設ける必要があると一部団体で動きがある。

みちしるべ

2017-05-09
 業界団体の定時総会シーズンに入り、いくつか総会の取材に行く。聞こえてくるのは事業量の減や担い手育成など業界の将来を不安視する声や分離発注の徹底を求める声など様々だ。地方建設業に対して目を向けられていない、景気上昇も未だ地方には波及していないと現状に嘆く声もある▼GWに関西で働く同級生と会う機会があった。地元に戻ることも考えたが、都心への転職を選んだという。ヒト・モノ、カネと首都圏への一極集中に歯止めがかからない▼面積/人口で県民と都民の一人当たりの面積を比べると約40倍もの差がある。高齢者が半数を占める地域で国土を守っている人々がいる。人口が少ないから合区と言われてしまう地方に将来はあるのか。建設業だけの問題ではない。

みちしるべ

2017-05-08
 厚生労働省によると、昨年の職場での熱中症による死傷者数は528人(死亡16人)。業種別に見ると、建設業が一番多く、139人(死亡8人)。続いて製造業、運送業と続く▼様々な気象条件の下で働く建設業は、屋内外の工事を問わずその就労環境は厳しく、熱中症発症の危険性は極めて高い。業界でも、休憩場所の整備、透湿性・通気性に優れた作業着の着用などで工夫を進めているが、依然として高止まりの状態にある▼対策には、めまいや立ちくらみなどの初期症状を見逃さないことが重要だ。特に今週は、ゴールデンウィークも終わり、疲れやだるさなどが一気に出やすい。熱中症はこの時期にもかかり得るということを忘れず、こまめな休憩と日頃の健康管理に特に努めたい。

みちしるべ

2017-05-07
 過日、2日は茶摘み歌で知られる、夏も近づく八十八夜だった。クールビズで、軽装が許される5月に入り、一気に半袖の夏物に衣替えした人たちの姿も▼夏本番を思わせるデッドヒートを繰り広げたのが昨年度の東部地区一戸建て住宅の新築件数。ヤマタホーム、三宅工務店、一条工務店山陰の三つ巴の展開だった▼2016年度は、三宅工務店が48件で、2位のヤマタホームの46件を退けてトップ。一方、17年度は、ヤマタホームが41件で、2位の三宅工務店、一条工務店山陰の37件をかわしてトップの座を死守した▼さて、まだまだ序盤だが、18年度の展開はどうか。地域経済の動向を占う大きな指標となる住宅産業だけに大いに気になる。やはり、鍵を握るのは、16年からマイナス金利を取っている日銀の金利政策か。

みちしるべ

2017-05-02
 来年春に鳥取市で第30回全国「みどりの愛護」のつどいが開催される。2013年の全国都市緑化とっとりフェアに続き、鳥取市で緑化関連の全国的なイベントが開かれる▼都市緑化フェアでは、イベントの誘致から運営まで県造園建設業協会が活躍した。県民には造園の魅力を、県外からの来場者には鳥取県の魅力を大いにPRする機会だった▼みどりの愛護のつどいでは、開催決定記念イベントとしてみどりのリレーを行う。移植ごてをバトンに県内19市町村で各市町村長らが記念植栽を行う計画だ▼魅力あるものでも効果的にPRすることは難しい。全国的なイベントが鳥取県内で開かれるのは滅多にない大きなチャンスだ。行政と業界団体が手を取り合って盛り上げてほしい。

みちしるべ

2017-05-01
 世の中はゴールデンウイークの真っ最中。そんな中、この欄を読む人がいるのかしら、と疑いながら書いている▼5月というと、この時期は慣れない環境などにより、新入生、新入社員が陥りやすい精神的に不安定な症状の「5月病」が出ることがある。本紙でも連日のように紹介している新入社員が、そのようにならないように、先輩諸氏が手を差しのべてあげたいものだ▼建設業は外仕事のため天候に影響されやすく、3K(きつい、汚い、危険)、新3K職場のイメージが付き纏う▼今や働き方改革を積極的に進めていくことが人材を確保していく上で欠かせない。ノー残業デイ、週休二日制の導入、長期休暇制度などで、他産業、大手企業との人材確保競争を続けて行かなければならない。

みちしるべ

2017-04-27

 人の評判や評価はしょせん、好き嫌いによるところが大きいのか-どんなに立派な人物でも周囲から認められるには人を惹きつける何かがいる▼「人の口に戸は立てられぬ」といったところか。業界団体の総会が次々に開かれ、役員人事が決まってゆく。総会前後の舞台裏を覗けば複雑に絡み合う人間関係が浮かび上がる。はたから見れば今の時代、そんなにポストにこだわる必要があるのだろうかと思う▼政治の世界でもそう。人の好き嫌いに終始せず、まず役員になって何をやりたいのか。あるいは推す人に何を求めるのかといった本質が抜け落ちている▼新役員に就いた人と、そのトップには自覚と責任が伴う。一方、惜しくも漏れた人も志があれば「塞翁が馬」。捲土重来を期したい。

みちしるべ

2017-04-26
 『成功への名語録366日』―。4月26日。余暇開発センター発足(1972)。その初代理事長である佐橋滋氏の言葉。「心にゆとりがなくセカセカと忙しく平常心を欠いたのではロクな経営はできません」▼城山三郎の小説『官僚たちの夏』のモデルになった人。気骨ある官僚を描いたこの小説は大ヒット。岐阜県出身、東大卒業後、通産省に入省し事務次官まで昇りつめた。1966年退官▼「お抱え重役や陣笠代議士はごめんこうむる」と、天下りや政界入りは考えなかった。6年の浪人生活の後、72年に余暇開発センターが発足、初代理事長に。ちなみに大阪万博は70年▼財務省を筆頭にエリート官僚の不祥事が後を絶たない。前述の前段。「平常心のない人は必ず相手に乗ぜられてしまいます」
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