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コラム

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みちしるべ

2023-05-25
 4~5年ぶりに開催されたイベントがメディアに取り上げられる。古くから続く神社の祭りも久しぶりにあったが、多くの人が準備や本番、そして後始末も「段取り」を思い出すのに苦労したと聞く▼伝統は先輩方の言葉や動きを見ながら次の世代へとつなぐが、時代によってスタイルは変わる。それでも肝心な部分だけは今も残る▼地域の防災訓練も中断が続き、不測の事態に対応できるのか。業界団体のトップは「災害対策を総合的に判断して実行に移す技術力が必要」「常に出動できる準備を万全に」などと防災への強い気持ちを示す▼この人達は災害対策への経験が豊富。危険な現場で調査や復旧工事に携わる人達の使命感は強い。中断することなく積み上げた経験を若い人と一緒に伝承しなければ。(鷺)

みちしるべ

2023-05-24
 映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」が世界興行収入1600億円を突破し、大ヒットとなっている。魔王クッパと戦うマリオ、ルイージ兄弟を取り巻く物語。歴代ゲームのキャラクターや音楽を採り入れ、子供だけでなく、ゲームを楽しんだ大人まで魅了する▼減収減益決算が続く中、映画の成功をゲームの売り上げ増といった好循環につなげる「フライホイール効果」を期待する任天堂の「大人の事情」もありそうだ▼ところで、兄弟の職業は配管工との設定。客からのトラブル対応に当たったり、地域のインフラ維持に懸命に取り組んだりする場面をアクションとユーモアを交えて差し込んだ。近く、水道週間を迎える。日ごろ脚光を浴びる機会が少ない業種だが、親しみを持ってもらうきっかけにもなればいい。(鴛)

みちしるべ

2023-05-23
 先日、SNS上で「井戸の息抜き」がトレンドに。一枚の写真から始まり、アカデミックな考察からオカルトに寄った体験談まで、建設と水にまつわる話題が盛り上がりを見せていた▼自然を相手取り、安全確保は経験則に頼る部分が大きかった時代のことを考えれば、独特なタブーの多さも納得がいく。中には科学の発達で有意性が証明されたものもあり、前出の「井戸の息抜き」なら酸欠空気や硫化水素、メタンの発生防止など。トンネル工事では犬を敬遠したり、「崩す」食事は避けたりすると聞くが、ひょっとすると実利に即した背景があるのかもしれない▼そうしたプリミティブな風習を今に残しながら、一方でロボットやドローンを駆使し月すら目指す建設業界は、伝統と革新が同居した稀有な産業と言える。(鵯)

みちしるべ

2023-05-22
 世の中にはいろいろなくじ引きがある。最も身近なくじと言えば宝くじだ。正月のおみくじ、福袋などもその部類だ▼建設業の「くじ」と言えば入札だろう。総合評価ではある程度順位がつくが、価格競争の場合はくじ引きとなることが多々ある。くじ引きとなればあとは「神のみぞ知る」だ▼鳥取市水道局の工事で「受注機会の差がある」とある社長は話す。今11日の入札分まででA級対象工事は8件。各業者の指名状況は2~4件と開きがある。その上、3、4件指名に入っている業者が抽選の結果、立て続けに落札しているケースもあり、「受注減点を県や鳥取市並みにしてもらわないと」とその社長は続ける▼受注機会の話は懇談の場でたびたび上がっている。早急な制度改正が必要だと思うのだが。(隼)

みちしるべ

2023-05-19
 日本列島を猛暑が襲い、夏が近づいてきたなと感じる。出水期を前に各機関が河川の堤防や護岸の点検を実施。近年発生する自然災害に対応するため必要なことだ▼夏が近づくにつれ、気をつけたいのが熱中症。地球温暖化の影響なのか、エアコンに慣れてしまったのか。5類相当になり、マスクの義務化がなくなった。感染対策の時期よりか現場は働きやすくなったが、熱中症対策は改めて周知しなければならない▼「土木工事の減少はいつまで続くのか」と業界の現状に嘆く声を聞く。インフラ整備の重要性そして、地域の実情に合わせた多様な入札方法を提案していくことがより一層、必要だ。労働者が適正な利潤を確保できるためにも、迅速な設計単価の反映と満足できる労働環境をつくりあげていくことが望まれる。(鴎)

みちしるべ

2023-05-18
 新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に引き下げられて、しばらく経った。感染対策の緩和によって飲食店などでアクリル板が取り払われ、医療機関では入院患者との面会を条件付きで解除。3年ぶりに日常が戻ってきた▼取材が続く各団体の総会でも、代表者はノーマスクであいさつ。続く懇親会では以前の通り、交流を深めながら新年度を占う▼「年度末に工事を持たずに、新年度を迎えたところ(会社)は多いで」。人手不足もさることながら、足元の工事が手薄になったとの声が各方面から寄せられる。主力の県工事が動き始めないと、どうしようもない▼そんな中、県東部では民間の建築工事がぽつぽつと浮上してきている。コロナ禍で一度は頓挫した鳥取駅南口のホテル計画地でも、何やら騒がしくなってきた。(鷲)

みちしるべ

2023-05-17
 2021年にカナダ、アメリカで豪雨や竜巻が発生し、被災したカナダでは仮設住宅の整備3Dプリンターを活用した。日本では、プレハブ工法かユニットタイプが主流だが、3Dプリンターの仮設住宅はコンクリート造で小規模だが堅固な造りだ▼国内でも、22年度に国交省近畿発注の現場で、国内公共工事として初めて建設用3Dプリンターを設置して稼働させる「オンサイトプリンティング(現場施工)」が行われた▼3Dプリンターのメリットとしては、工期の短縮が大きい。高さ2㍍の仮設住宅20棟を約1日で整備したり、国交省近畿発注の工事では、従来工法の半分以下の工期で工事が完了した。国内の普及には、まだまだ検証が必要だが、公共事業や民間工事での実用化普及もそう遠い未来ではない。(雛)

みちしるべ

2023-05-15
 久しぶりに多くの人が移動した大型連休だった。県内でも観光地周辺の道路は渋滞。知人宅に向かうにも、通常利用する道路を大きく迂回した。これが当たり前のことだったのか、と改めて思い返した▼この頃になると汗ばむ日も増える。この前まで肌寒い日もあったが、茶摘みが始まる「八十八夜」を過ぎると遅霜の心配もなくなり、平地では田植えの準備。初夏といわれる季節がやって来る▼今年の梅雨はどうか。専門家が予想を発表しているが、あらゆる角度から豪雨による自然災害の発生を想定しなければいけない▼近ごろは、大勢の人が密集する避難所へ向かうことをやめて、自宅にとどまる人が多くなるのではと危惧する声を聞く。穏やかな日々を過ごすためにも、安全対策に手抜きはできない。(鷺)

みちしるべ

2023-05-12
 ユーチューバーが取締役に―。業界でお馴染みの作業服大手ワークマンが、動画配信サイト「ユーチューブ」に自作動画を投稿する女性を、社外取締役に起用すると発表したことが話題となっている▼アウトドア好きが高じ、同社の用品を紹介する情報を発信。ヒット商品や、新業態「ワークマン女子」を生み出すきっかけを作った人物だとか。ユーチューバーの取締役登用は上場企業で初めて。同社は経営のプロにない視点を持ち込んでもらい、さらなる製品開発や発信力の強化につなげる考えで、成否が注目されそうだ▼地元建設業では今春、新入社員の獲得に苦戦した企業は少なくなかった。ユーチューブを活用するかはさておき、魅力発信といった対策は急務。異例の抜擢を報じるニュースに触れ、何か手はないかと思案する。(鴛)

みちしるべ

2023-05-11
 大型連休だろうと災害はやってくる。石川で震度6強の地震、兵庫は大雨、岩手では季節外れの雪と、立て続けに自然の猛威を目の当たりにした▼気候変動対策も含めたSDGsの達成は、30年を目標に今年が折り返し。しかし「SDGs疲れ」と揶揄されるように、一時ほどの熱は感じられない。先行していたはずの欧州もエネルギー制約で暗礁に乗り上げる▼あるいは具体的な行動に興味が移ったか―いわゆるグリーンテックは、ポストGAFAの呼び声高い成長産業だ。しかし膨張を続ける市場に「環境破壊のビジネス化」を警戒する識者も多い▼日建連は「どんな時代でも変わらない建設業の本質的役割こそSDGsそのもの」と打ち出した。そこには資本で資本を生むだけでは得られない持続可能性がある。(鵯)
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