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コラム

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みちしるべ

2023-02-14
 鳥取市中心部を車で走っていると、歩行者の少なさに改めて気づく。鳥取駅前や本通り、若桜街道も人はまばらだ▼北海道のローカル番組「水曜どうでしょう」でもかつて、「何もない」「地味」などと揶揄された。それも四半世紀前にだ。そこから鳥取は様々な戦略で観光客を呼び込んでいるが、駅前の人流につながっているとは思えない▼若桜街道を県庁方面に抜けると以前は市役所があった。その市役所跡地を巡っては、活用方法が議論されてきたが結局、緑地広場として整備するようだ。「市民の憩いのスペース」とは言うが、他の公園を見てもにぎやかな公園はない▼人流を生み出すには、起爆剤となるような商業施設や複合施設を建設するほうが良いような気がするが、今の計画のままでは鳥取市は衰退してしまう。(隼)

みちしるべ

2023-02-13
 原材料価格や人件費、エネルギーコストの高騰など、様々な要因で値上げラッシュが続いている。小欄が小学生の時代、マクドナルドのハンバーガーが1個60円だったことを懐かしく思う▼日常用品の価格高騰が家計を圧迫しているように、建設資材の高騰で建設業者も厳しい状況に置かれている。さらに気になるのは、受注機会の確保ができるか。当然、公共事業では利益が出るように積算する必要があるが、価格高騰を見込んでも予算が横ばいになれば工事件数は少なくなり、事業計画にも遅れが出る▼今日から開会する県議会、骨格編成となる土木公共事業の当初予算は前年の6割ほど。滞りなくインフラ整備の進捗を図るためにも一定の件数は確保しながら、肉付けを視野に期待を持てる指針を打ち出してほしい。(鴎)

みちしるべ

2023-02-10
 幼い頃、父親に連れて行ってもらうドライブは楽しみの一つ。岡山県境にある国道53号黒尾峠もそうだ。標高600㍍を超えるドライブインからの景色。そして完成して間もなかった岡山県側のループ橋は、朱色のアーチが鮮やかで眩しかった▼1月末の大雪で国道53号の重要性が見直されている。鳥取自動車道の開通で影の薄い路線になっていたが、鳥取道が通行止めになり、迂回路として交通の流れができた▼だが黒尾峠は急こう配で、県境にある黒尾トンネルも古くなった。今3日には国交省と両県が国道53号防災対策の勉強会をスタートさせた▼黒尾峠のバイパス化には、数年前に浮上した「美作岡山道路」の北部延伸構想がある。岡山県勝央町から智頭町の鳥取道を結ぶルート。今から具体化を予想するのは勇み足か。(鷲)

みちしるべ

2023-02-09
 1月の下旬から雪が降り続いたこともあり、積雪量も多くなった。気温が上がったここ数日は少し暖かさも感じるが、山あいの地域に入ると多くの雪が残り、豪雪の怖さを思い知らされる▼昨年も雪による倒木で通行できない道路や停電も発生したが、今年の被害はかなりの規模だ。孤立した集落も多く、地元の人たちはとても不安な時間が長く続いたに違いない。そして、復旧に携わる関係者は昼夜を問わない危険で過酷な作業の連続。改めて感謝の言葉を届ける▼この地で暮らす者にとって移動は自動車が中心だ。道路は通勤や買い物、病院に行くためにも重要なインフラ。県民の多くはさらなる道路の整備を望む▼暦の上では春がやって来ているが、まだ2月になったばかり。雪の季節はもう少し続く。(鷺)

みちしるべ

2023-02-08
 1月の下旬から雪が降り続いたこともあり、積雪量も多くなった。気温が上がったここ数日は少し暖かさも感じるが、山あいの地域に入ると多くの雪が残り、豪雪の怖さを思い知らされる▼昨年も雪による倒木で通行できない道路や停電も発生したが、今年の被害はかなりの規模だ。孤立した集落も多く、地元の人たちはとても不安な時間が長く続いたに違いない。そして、復旧に携わる関係者は昼夜を問わない危険で過酷な作業の連続。改めて感謝の言葉を届ける▼この地で暮らす者にとって移動は自動車が中心だ。道路は通勤や買い物、病院に行くためにも重要なインフラ。県民の多くはさらなる道路の整備を望む▼暦の上では春がやって来ているが、まだ2月になったばかり。雪の季節はもう少し続く。(鷺)

みちしるべ

2023-02-06
 「ウイルスも 上司の指示も 変異する」「巣ごもりで MからLに 服反応」「マスクとる 緊急事態 ノーメイク」―。今年の「サラリーマン川柳」のベスト10が発表され、新型コロナを踏まえた変化をユーモラスに詠んだ句が並んだ▼世相を反映した作品が毎年入るコンテストで、今回から働く人に限定せず、幅広く募るため、名称を「サラッと一句!わたしの川柳コンクール」に変更。応募総数は前年を2万句上回る約8万5千句が寄せられており、改称が奏功したそうだ▼川柳を詠んだ人がどれほどいたか分からないが、建設業界では資材価格高騰が続くほか、年度末に差し掛かり、調達難に伴う工期延長の対応に追われるなど、業者の悩みは尽きない。「受注して 終わってみれば 利益出ず」とならないよう、発注側には十分な配慮を求めたい。(鴛)

みちしるべ

2023-02-03
 自宅にコダックのカメラがある。フィルムもまだ手に入るようだが、蒐集品の色が濃く使う機会はない▼コダックは銀塩フィルム関連の高い技術と広大な販売網を武器に、絶頂期はダウ・ジョーンズ平均株価を構成する30社にも名を連ねた。しかし10年前に破産し、今では末期の迷走が寓話のように伝えられている▼社運をかけた「フォトCDプレイヤー」は、フィルムの現像時にデータCDを追加購入し、テレビで写真を観賞できるというもの。消耗品のリピートで利益を上げた同社らしい製品だが、「誰が買うのか」と当時の消費者も思ったようだ▼組織には主流と傍流があり、主流派の文化からくる判断基準に強く依拠したことが硬直を生んだ。時に対立も是とすべきなのだと、今は傍流に沈んだカメラを見て思う。(鵯)

みちしるべ

2023-02-02
 国内の昨年の人口移動報告が発表され、東京都は2年ぶりの転入超過となった。コロナの行動制限も緩和され、東京へ人の流れが戻っているようだ。一方、地方は鳥取県に限らず大半が転出超過となっている▼受験や就職などで県外に出ていったまま、地元に帰らない人も多い。筆者の周りでも「地元に帰るつもりはない」という声を聞く。かくいう筆者も学生時代は地元に戻る気はなかった。理由は単純。県外のほうが魅力を感じていたからだ▼地元の魅力をSNSなどで発信する動きが各地で見られる。「バズれば」人流をつかめるが、そうなるまでは根気のいる作業だ▼業界でも様々な活動を通じて、若年層に魅力を発信している。こちらも根気のいることだが、将来への種まきは続けていく必要がある。(隼)

みちしるべ

2023-02-01
 10年に一度の最強寒波が襲い、厳しい寒さとなった日本列島。山陰地方でも大雪に見舞われ、スコップを片手に雪かきに汗を流した人がほとんどだろう。雪はもう見たくないと思うぐらい雪かきには苦労した▼今ではホームセンターで容易に買えるスノースコップなどの雪かき道具。今の時代手作りしているという人は少ないと思うが、昔、日本の伝統雪道具(コスキや、カンジキなど)は使い手の体型に合わせて家庭での手作りが主流だった▼道路の除雪も歴史を辿ると興味深い。明治時代は、馬そりでの除雪、機械による除雪は1925年に初めて実施された▼大雪でも道路を走行できるのは除雪する建設業者、自治体の職員の昼夜の活動のおかげである。その人材が不足すればと思うと最強寒波よりも寒けがくる。(鴎)

みちしるべ

2023-01-30
 二つの物事が両立できない「トレードオフ」という言葉がある。いわば、あちらを立てればこちらが立たず。二律背反と同じ意味になりそうだ▼年明けから県土が発注する全工事に週休2日制(4週8休以上)が始まった。あらかじめ経費を上乗せして発注するもので、休日を確保して「働き方改革」につなぐ狙い▼一方で、休みが多くなれば日給月給の労働者は収入が減る恐れがある。月給制でも現状の給与を支払い続けることにためらう経営者がいる。それに、上乗せ経費の低さ。こうした問題に、国からはいまだ明確な答えを聞いたことがない▼工期設定の根拠となる工程スケジュールの公開など、発注者もまだ、やるべきことはないか。今の時期は降雪の影響もあろう。休日と賃金の確保。トレードオフの関係ではいけない。(鷲)
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