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コラム

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みちしるべ

2022-05-26
 「線状降水帯」という言葉を耳にする機会が増えてきた。近年、毎年のように発生する大雨による甚大な被害を引き起こしているのがこの線状降水帯▼気象庁は6月1日から、産学官連携で世界最高レベルの技術を用いた線状降水帯予測を開始する。線状降水帯の発生を事前に予測するのはとても困難だが、そこで鍵になるのがスーパーコンピューター「富岳」。高密度な集中観測を行うリアルタイムシミュレーションの実験を通じて、2029年度市町村単位での情報提供を目指す▼被害を減らすには早期の避難が重要で、深夜や未明の状況を予想して、明るいうちに避難してもらう狙いがある。世界最高のコンピューターで少しでも正確な事前予測ができるなら、大雨被害を防止・軽減し、世界中の人を救うことにもつながるはずだ。(雛)

みちしるべ

2022-05-25
 「月の沙漠を遥々と 旅の駱駝がゆきました」―童謡に歌われるアラビア砂漠の叙情的な景色は、日本人の心象風景に深く刻み込まれている。今や鳥取砂丘の顔役となった駱駝達も、この歌のイメージに引かれて連れて来られたとか▼その砂丘で今、月の沙漠ならぬ、砂丘を月に変える計画が着々と進行している。23年春には、砂丘西側に体験型グランピング施設「鳥取砂丘ムーンパーク」が開業予定だ。宇宙対応型モバイルユニットなどを備えた本格的な物であり、今後ますます加速する月面開発事業における、実証フィールド整備の一環としても注目を集めている▼県下随一の名所と、県が推進する宇宙産業が交わる。その開発効果は未知数だが―沙漠に泉の湧くが如く、地元業者にも多くの恩恵がもたらされる事を期待したい。(梟)

みちしるべ

2022-05-24
 地方に暮らす人は、通勤、買い物、病院へ行くにも自家用車を使う。都会の人なら歩いて移動すると考える距離でも、すぐ車に乗り込む。足も腰も弱るのは理解しているが、それでもエンジンをかける▼近所を見ても自宅に複数台の車があるのは当たり前。でも、この地に暮らしていると贅沢だとは思わない。大都市と違って、鉄道も路線バスもすぐにはやってこない▼以前、ある首長から「山間地域は常に災害と隣り合わせ。インフラが充実していないと安心・安全という言葉を簡単に使えない。公共事業の予算をしっかり獲得すべき」と切実な声を聞いた▼一世帯が負担する自動車税やガソリン料金は、都会に住む人の平均に比べて多い。地方に暮らす納税者の声を受け入れた道路計画を策定してほしい。(鷺)

みちしるべ

2022-05-23
 JR米子駅南北一体化事業を巡り、米子市が南北自由通路の通称名を6月の1カ月間募る。線路で分断されている駅の南北を繋ぐ延長140㍍、幅6㍍で来夏の完成予定。通称名の公募は、駅利用者や市民に親しんでもらえるようにと企画した▼通りに名称をつける取り組みは、鳥取大医学部付属病院前の「医大通り」、旧湊山球場前の「内堀通り」など既に8例。駅前に「だんだん広場」があることや、階段を上って往来する構造を踏まえ「だんだん通り」などの案が寄せられそうだ▼一体化事業は新駅ビル建設、駅南広場の整備などが続き、完成に向かう。総額76億円の大型プロジェクトだけに、発注者に対し、多くの地元業者から「だんだん」(地元の方言でありがとうの意味)との声が上がる事業であってほしい。(鴛)

みちしるべ

2022-05-20
 本紙恒例の新入社員紹介も折り返しの頃。散見される非建設系学卒者の技術職採用に少子化時代のトレンドを垣間見るが、一概に悲観すべきでもないのかもしれない▼「パラダイムシフト」なる言葉の生みの親、科学史家のトーマス・クーンは、ある分野において革新をもたらす人間は一様に「非常に年若い」または「非専門家である」と指摘する▼進化論のダーウィンは地質学者。電話の発明者・ベルは電子工学ではなく音声学の教授。相対性理論のアインシュタインに至っては特許局の一職員―極端な例だが、いずれも大成した領域では掛け値なしのアマチュアだった▼専門知識によらない発想が常識を覆すこともある。しかし秘めた可能性が開花するには、彼らの意見が軽んじられない環境が必要だ。(鵯)

みちしるべ

2022-05-19
 5月に入り「立夏」が過ぎ、暦の上では夏を迎えた。最近の気候からすると名実ともに夏と言っても過言ではないだろう。おまけにもうじき梅雨入りとなれば、気分は憂鬱だ▼梅雨入りすると心配なのが豪雨災害。行政は河川改修や治水計画などで防災・減災に努めている。一方、それを上回る勢いで気候変動が起こっているのが現状だ▼先日、ある施設の災害に対するハード整備について取材させてもらった。そこはバックウォーター現象が起きる可能性がある土地。施設ではライフラインのかさ上げを実施した。取材した施設長さんは「ハードだけでなく避難訓練も引き続き実施し災害に備えたい」と話していた▼産官学が連携し、災害に強い街づくりを進め、ますます増える自然災害に対応していかなければならない。(隼)

みちしるべ

2022-05-18
 全国安全週間の準備期間が来月から始まる。今年度のスローガンは「安全は急がず焦らず怠らず」。どんなに簡単な作業でも確認を怠ってはいけない▼「安全第一」はどの現場でも同じ。日本で安全の象徴として用いられている緑十字の旗や垂れ幕をどの現場でも掲げている▼「安全第一」というスローガンはアメリカで生まれた。このスローガンには続きがあり「品質第二、生産第三」と続く。20世紀はじめ、悲惨な環境で働かされていた労働者達は、多くの労働災害に遭った。これを見たエルバート・ヘンリー・ゲーリーが当時の「生産第一、品質第二、安全第三」を変更し、今のスローガンとなったのが始まりと言われている▼作業中や通勤時など確認の徹底が大きな事故を防ぐ1つである。(鴎)

みちしるべ

2022-05-16
 緑がまぶしい季節になった。「緑ぬう道」として整備された姫鳥線(鳥取自動車道)を走れば、トンネルの間から見える山々は色濃く、自然の強い生命力がこちらに伝わってくるよう▼鳥取IC南側の付加車線の完成はまだか。高速道路の対面通行は走行の安全性はもちろん、冬場の除雪作業でも排雪しづらい難点がある。片側2車線が本来の姿だろう▼米子道では県内全区間の4車線化に道筋が付いた。今年3月末、唯一残されていた溝口IC―米子IC間(4・8㌔)の事業化が決定。向こう概ね5年間で完成させる。事業費170億円▼トンネルや橋梁といった他の事業化区間と違い、盛土が中心とあって県内業者が参画できないものか。念願だった4車線化がせっかく決まっても、そこに地元業者が携われないのは何とも寂しい。(鷲)

みちしるべ

2022-05-13
 ガソリン価格が高騰している。ウクライナ情勢の影響が大きいが、物価の上昇は公共工事にも影響を及ぼしている▼木材や鋼材の価格上昇など、先の見通せない状況が続き、工事費や資材の見直しなどを理由に予定していた発注時期が遅れる自治体もあるという。発注時期の遅れにより、施工する意思があっても繁忙期で人材や機材が足りなければ受注できず、必然的に収入の減少につながってしまう。そうなると削減の矛先が向くのは人件費で、給与が減るとやる気も落ち込み、人手不足に拍車をかけてしまう▼政府は4月から、国の公共調達における総合評価落札方式の案件で、賃上げを表明した企業への加点措置を行っている。給料条件が良くなれば従業員の意欲向上につながり、企業の信頼度も高まる。賃金上昇には期待したい。(雛)

みちしるべ

2022-05-12
 3年ぶりとなる行動制限無しのGWが明けた。5月5日「こどもの日」には、袋川(鳥取市)や日野川(江府町)に数多の鯉のぼりが掲げられ、道行く人々を楽しませていた。美しい川辺に泳ぐ、鮮やかな鯉の群れ。実に優雅な姿だ▼こうした催しを楽しむため、我々建設関係者も一役買っている。恒例の河川点検では、国や県の職員達が堤防に破損など無いか具に確認して回った。河川を安全に利用する為に欠かせない▼発見した傷を直すのは業界の役目。それだけでなく、GW前の河川美化に汗を流した業界団体もあった。協会の社員が一丸となってゴミを拾い、美観を保つ。それもまた大切なこと▼「川の流れ」という大いなる財産を、安全かつ美しいかたちで次代へと繋いでいくために。これからも官民協働での整備が必要だ。(梟)
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