設備更新は6.4億円で夏公告/鳥取市民会館を大規模改修
鳥取市は、市民会館=写真=の老朽化した設備改修とバリアフリー化に乗り出す。設備改修は総事業費6億4600万円の2カ年事業として実施する計画で、6月補正予算案に工事費の一部を計上するとともに、2027年度までの債務負担行為を設定する。予算成立後、8月から9月の公告を予定しており、2027年1月の着工を目指す。
市民会館では、設備の老朽化に伴い大ホールの空調機器の故障が相次いでいるほか、低濃度PCBを含む設備の処理も課題となっている。このため、今回の改修では熱源設備、空調設備、受変電設備を中心に更新を行う。
主な工事内容は、チラー新設や配管改修などの熱源設備更新、エアハンドリングユニットやポンプなど空調設備の更新、舞台照明用変圧器や高圧ケーブルなど受変電設備の更新。このほか、火災報知器や非常放送設備の更新も実施する。
事業費の内訳は、熱源設備改修に2億円、空調設備改修に2億円、受変電設備改修に1億円を見込むほか、防災設備関連に約1億円を見込む。
現在、樟設備設計事務所に委託して実施設計を進めており、7月末の完了を予定する。8月から9月に工事を公告し、12月議会で請負契約の締結を図る。工期は約10カ月を想定。
また、施設利用者の利便性向上に向け、バリアフリー化も進める。8月ごろから実施設計に着手し、トイレの洋式化・拡幅、階段踊り場への誘導ブロック設置、スロープ床部分の色分けなどを計画している。
バリアフリー化の設計費として6月補正予算に870万円を計上。工事は2027年4月の着手を予定している。
米子県土/平木BPは28年度に/大山町と意見交換
県米子県土整備局と大山町が18日、町内で意見交換会を開き、局が進める整備事業を巡って協議した=写真=。局側は、県道大山口停車場大山線の平木~神原工区(平木バイパス)の事業完了について、2028年度を目指す意向を示した。
局が町内で計画、実施中の事業は道路、河川、砂防、治山、港湾、海岸の計25件。
平木~神原工区は延長200メートルでの盛土工を進めており、27年度に舗装などを実施し、28年度の交差点の取付で完了を図ると説明。
県道米子大山線(大山町赤松~大山)で延長5キロに渡って進める自転車道設置工事は、詳細設計を進め、29年度までに完成させると提示した。県道大山口停車場大山線所子工区は、用地買収が順調に進めば、27年度に右折レーンの工事に入ると説明。
雪崩に巻き込まれ、破損した主要地方道倉吉江府溝口線「一の沢橋」の災害復旧工事の概要も示し、PC上部工の撤去工に取り掛かり、29~30年度にかけ、既設橋台をかさ上げし、単純鋼合成床版橋を採用して新橋を架設。30年度の供用再開を予定するという。
このほか、町側が▼県道大山口停車場大山線▼河床掘削▼危険木の事前撤去▼県道大山淀江インター線▼大山寺地区の無電柱化▼町道中山インター線▼中国横断米子道JCTの立体交差化▼県道豊房名和線と高橋松河原線▼主要地方道赤崎大山線▼魚道の整備―の10議題を提案、協議。
大山寺地区の無電柱化は、倒木などに伴う停電で旅館に影響が及んでいるとし、地元からの要望が出ていると強調。
山陰道中山ICから国道9号に直結する町道中山インター線では、町事業のエリアで補償未契約、用地未買収の区間が残っているが、進捗が見られているとし、県が代行する上部工整備など、今後の工事の進展に期待を寄せた。竹口大紀町長は、平木バイパス、中山インター線を例に「道路の全容が見え始め、町民の期待感が高まっている」とあいさつ。一方、平木バイパスは当初予定から完了時期が遅れているとし「そろそろ、供用開始時期を(明確に)示してほしい」と注文した。意見交換会には局から西村克則局長ら、町からは竹口町長らが出席。
米工生が3次元測量学ぶ/エスジーズ講師に体験や座学
県建設分野担い手確保・育成連携協議会は、米子工業高校建設科土木コースの3年生9人を対象に出前講座を開いた。エスジーズ(米子市東山町)のICT測量チームが講師を務め、生徒らはUAV(無人航空機)を活用した写真測量や建設コンサルタントの役割、3次元測量技術について理解を深めた=写真。
講座は10日と17日の2日間の日程で実施した。10日は日野川河川敷でUAV測量の実演や操縦体験を行い、17日は取得データの解析方法や建設コンサルタントの業務内容、各種測量機器の活用方法などを学習。
写真測量の講義では、上空から撮影した多数の写真を解析し、点群データや3次元モデルを生成する仕組みを紹介。講師は「人間が右目と左目のずれで距離を測るように、ずれた位置から撮影した写真を重ね合わせることで奥行きや高さを自動で計算する」と説明し、写真測量の原理を分かりやすく伝え、災害現場など人が立ち入りにくい場所でも、安全かつ効率的に計測できる利点にも触れた。
建設コンサルタントの役割については、「道路や橋などの社会インフラについて、どこにどう造るかを調査、計画、設計する技術の専門家」と位置付け、「街づくりの最初の一歩を担う仕事」と強調。設計と施工を分ける「設計施工分離」の考え方や、公共事業における中立的な立場の重要性を説いた。
また、UAVレーザー測量や地上型レーザースキャナー(TLS)、SLAM技術を活用したハンディスキャナー、マルチビーム測深機なども取り上げ、「測る場所や目的に応じて機器を使い分ける」とし、それぞれの特徴や活用方法を解説。
この後、生徒らは3次元測量機器の体験や点群データの操作、トイドローンの操縦に取り組み、エスジーズのICT測量チームキャップの角田隆司さんは「今回の講座を通じて、少しでも建設業界に興味を持ってもらえたらうれしい」と話した。
925メートルの護岸設計に着手/勝見川放水路の建設計画/鳥取県土
県鳥取県土整備事務所は勝見川の放水路計画について、新設する護岸の詳細設計や地質調査に着手する。河道部分のほか、整備によって付け替える市道の予備設計も同時に進めることにしており、今年度末までに調査と設計を終えて工事計画などを地元に説明する。
勝見川は同市鹿野町乙亥正地区や気高町勝見、浜村地区を流れてJR浜村駅の南側で浜村川に合流している。しかし、川幅が狭いため下流域では過去に浸水被害も発生しており、以前から抜本的な河川整備について地元と調整を続けている。
整備の基本計画によると、放水路のルートは道の駅がある乙亥正地区から県道郡家鹿野気高線を交差して建設中の新しい消防署庁舎付近を北側に向かい、長泉寺などがあるエリアから東側の農地に新たな河川を設置。その後、JR山陰本線の南側で浜村川に放流する計画で、放水路の延長は両岸で925メートル。昨年度までに予備設計などの基礎調査のほか、県道郡家鹿野気高線との交差部については、道路の改良に関連してボックスを設置している。
一方、鳥取市は旧気高町内を対象にした統合小学校の新設をJR山陰本線南側のエリアに決定。建設地周辺の市道は幅員が狭く歩道もないため、通学路の安全対策を整えた道路整備が必要になっており、放水路と交差する部分の橋梁については県が設計を担当する。同事務所では工事の早期着手に向けた準備を本格化させている。
放水路を建設する気高町内の農地
建築A級を2件/鳥取市営住宅改修に6.4億円/浪花団地は5カ年で長寿命化
鳥取市は、市営住宅の長寿命化に向けた改修事業費として、6月補正予算に6億4200万円を計上した。昨年度からの継続事業となる大森団地(RG3棟)の改修工事費のほか、大森団地(RG4棟)の実施設計費、浪花団地の改修工事費に充てる。
浪花団地(福部町海士)=写真=は、同じ福部町内にある亀井団地の統合に伴い、既存住宅の長寿命化を図るもの。今年度から改修工事に着手し、5カ年で整備を進める。
1期目は10棟を対象とし、事業費3億2400万円を計上した。内訳は、建築工事費2億円、機械設備工事費5000万円、電気設備工事費5000万円。建築工事は、解体工事と4棟の整備、6棟の整備に分け、1億円規模の工事2件として発注する予定。予算可決後、速やかに公告する方針で、6月下旬から7月上旬の公告を見込む。
同団地は、1980年代に建設された木造住宅で、平屋建てと2階建てを合わせて61戸で構成する。計画では、このうち老朽化した20戸を廃止し、解体後は駐車場として整備する。残る住宅については、毎年10棟程度を改修し、居住環境の改善を図る。実施設計は、赤山建築設計と本間設計が担当した。
一方、大森団地では、最終整備となるRG4棟の実施設計に着手する。昭和60年建設の同棟について、住宅内部のリフォームなどを行い、住環境の向上を図る。設計業務費として2167万円を計上し、工事は2027年度から2カ年で実施する計画。
市は、市営住宅の適正な維持管理に向け、35年度までを計画期間とする「長寿命化計画」を策定。今後も老朽化した住宅の改修や用途廃止を計画的に進め、施設の適正配置を図る。
秋里処理区にウォーターPPP/更新実施型で年度内に公募へ/鳥取市
鳥取市は、下水道事業へのウォーターPPP(官民連携)の導入について、秋里処理区を対象に「管路・更新一体マネジメント方式―更新実施型(レベル3・5)」を採用する方針だ。今後、年内にも実施方針案を公表し、2027年3月ごろに事業者を公募する見通しを立てた。
17日に開かれた市議会建設水道委員会で、導入可能性調査の結果が報告された。
ウォーターPPPは、下水道施設の維持管理や更新などを民間事業者が長期間にわたり担う官民連携手法。国は、人口減少や施設老朽化への対応として、上下水道分野での導入を推進している。
今回導入する「管路・更新一体マネジメント方式―更新実施型(レベル3・5)」は、民間事業者が管路施設の維持管理に加え、更新計画の策定や更新工事の実施まで一体的に担う方式。管路施設は更新実施型、処理場については、更新支援型として民間のノウハウを活用する。
市は現在、下水道施設の包括的民間委託を国府、南部、西部、福部の4地域に分けて実施している。今回の導入可能性調査では、千代川東側の秋里処理区と西側の千代水処理区域を中心に検討を進めていた。
秋里処理区については、管路施設の更新需要が見込まれることや、既存施設の運営状況などから民間参入の可能性があると判断。一方、千代水処理区域は、今後予定している処理区域の統合計画や施設増設計画のスケジュールが不透明で、事業範囲の設定が難しいことから、今回の対象から外した。また、残る地域については、公共下水道処理区域の範囲が広い一方で事業規模が小さく、民間事業者の参入メリットが出にくいとの意見があり、対象外とし、継続して包括的民間委託とする。
導入可能性調査に伴うサウンディング(市場調査)には27社が参加したうち、8社が現在包括的民間委託を受託する業者を含め地元業者だった。市は「市内の業者が参入しやすい募集内容を検討する」と話し、7月に公募するアドバイザリー業務の委託者と募集内容を詰めていく。地元からは「県外・大手企業よりも地域をよく知る地元業者に携わってほしい」との意見があった。