県公共事業評価委/県が事前評価など5件諮問/9月から本格的な審議へ
県公共事業評価委員会(会長・松村一善鳥取大学農学部副学部長)が26日県庁で開かれ、県は事前評価の林道金持秋縄線(日野町)など2件と再評価3件の計5件を諮問した(=写真)。評価委では9月から本格的に審査して事業の妥当性などを評価、年末から年明けにかけて知事答申する。
林道金持秋縄線は、日野町金持~秋縄地区にかけて幹線林道を走らせることで、豊富な森林資源を掘り起こす。林道整備により、新たに348ヘクタールの区域で木材生産が可能になる。県は木材生産増産便益などを予測し、B/C(費用便益比)1・18を示した。
また、来年度の事業化を目指す境漁港岸壁(境港市朝日町)は、大型のまき網漁船に対応できるよう岸壁130メートルを水深4・5メートルから7・0メートルに増深する。B/Cは1・45。
このほか再評価は、事業採択後、一定期間が経過した林道3件で、県は進ちょく状況などを説明し、事業の継続を求めた。
評価委は今後、現地調査した後、9月末に実質的な審議に入り、事業の適切性や投資効果などを検証する。
諮問案件は次の通り。
※事前評価
▼境漁港係留岸壁整備事業(境港市)=岸壁増深マイナス7・0メートル、延長130メートル=事業期間27~32年度、全体事業費18億5000万円
▼森林環境保全整備林道事業(金持秋縄線)(日野町)=林道開設7500メートル、幅員4・0メートル=事業期間26~40年度、全体事業費35億3600万円
※再評価
▼森林環境保全整備林道事業(富海福山線)(倉吉市・三朝町)=林道開設1万0200メートル、幅員3・5~3・6メートル=事業期間17~34年度、全体事業費19億3300万円、進ちょく55・9%
▼森林環境保全整備林道事業(桑原河内線)(鳥取市)=林道開設1万6300メートル、幅員4・0メートル=事業期間1983~2038年度、全体事業費56億2100万円、進ちょく78・4%
▼森林環境保全整備林道事業(行者山線)(南部町)=林道開設2万0500メートル、幅員4・0~5・0メートル=事業期間1991~2032年度、全体事業費58億6300万円、進ちょく86・6%
湯梨浜町/東郷運動公園、10月開札へ/多目的広場など人工芝更新
湯梨浜町は、同町川上の東郷運動公園の多目的広場などの人工芝改修工事について、10月までの入札に向けて準備に入る。劣化を踏まえた張替えで、工事費は2億3700万円。
6月補正予算で工事費を確保しており、11月ごろから3~4カ月間で施工する予定。土木一式工事を持つ2者JVによる施工を含め、入札方式を検討しており、JVの場合、予備指名などの手続きが必要となるため、開札は10月になる見通しだ。
1999年に天然芝で供用を始めた施設で、雨天時の利用後の芝養生のため、利用を制限することがあったため、2011年に人工芝へと改修。
15年が経過し、劣化やくぼみが発生しており、張替えが必要と判断。社会資本整備総合交付金、過疎対策事業債を財源に修繕する。
施工対象は、サッカー、ラグビーなどに対応する多目的広場=写真=の9375平方メートルと、隣接のフットサル場の1200平方メートル。多目的広場の概算工事費を2億0740万円、フットサル場を3000万円と見込んでいる。
東部農林事務所/来年度からの工事を計画/9億円で舟川堰用水改修
県東部農林事務所は八頭町の舟川堰用水(=写真)について、来年度からの工事に向けた実施設計を進めている。総事業費9億円を投じて老朽化した用水路やゲートなどの構造物を大掛かりに改修する計画で、今年度中に工事計画をまとめる。
舟川堰用水は同町福井、見槻中、隼福地区などの農地に古くから農業用水を供給している。幹線水路については福井地区の頭首工で取水して見槻中地区で分岐。総延長は2682メートルに及ぶ。現在の水路は1980年頃に完成しているが、老朽化が進みひび割れや欠損なども確認。水利機能は大きく低下している。また、5カ所にある水門(スピンドル式鋼製スライドゲート)も劣化して鉄筋の露出も多く発生しており、早期の改修しなければ施設の安全性にも大きな問題が発生することも懸念されている。
整備の基本計画では用水路の改修と頭首工の補強や土砂吐ゲートの更新1基。水門5基の更新などを予定しており、同事務所管内では久しぶりに規模が大きい農業水利施設の整備として本格的な工事が待たれる。
境港市/夕顔団地7Aに4・2億円/9月補正は5・9億の増額
境港市は9月1日開会の9月定例市議会に、5億9712万円を追加する一般会計補正予算案を提出する。補正後の総額は、補正前比2・8%増の221億0073万円。
建設関連では、市発注の工事請負費として3事業に計4億5168万円を計上した。市営夕顔団地エコ改修事業は、7A棟=写真=の断熱化などに事業費4億2463万円を充てる。内訳は工事請負費4億1332万円、委託料1037万円などで、うち2億5836万円を翌年度へ繰り越す方針。
このほか、外江こども会館(旧わかまつ幼稚園)の解体工事費3054万円、1月6日の島根県東部を震源とする地震で被災した農道の災害復旧工事費782万円を盛り込んだ。住宅・建築物耐震化促進事業は、支援内容の拡充と申請増に伴い、補助金3914万円を積み増す。
会期は10月2日まで。市は予算3件、決算7件、人事5件、条例1件の計16議案と報告6件を提出する。
9月14日以降の調達から/最低制限価格引上げ/道路施設等管理業務
県土整備部は25日、「道路施設等管理業務」の最低制限価格制度実施要領を一部改正した。除雪や植栽管理など業務の最低制限価格を引き上げる。9月14日以降の調達業務から適用する。
4月に会計規則が改正されており、従来の設定範囲である予定価格の「3分の2~10分の8」から上限10分の8が撤廃された。これに伴い、今回、建設工事と同様に予定価格の92%付近に設定できるよう算定方法を見直す。算定式は非公表。
除雪や道路清掃などの最低制限価格は、これまで上限80%を大きく下回るケースがみられた。県建設業協会は「低価格の入札では人件費へのしわ寄せを誘発する恐れがある」として、土木工事の調査基準価格と同様の設定ラインを求めていた。
改正になった業務は▼除雪▼植栽管理▼路面清掃▼道路パトロール▼消融雪施設保守点検―。
除雪業務などは、早い事務所では来月にも入札手続きに入ることもあり、同部は改正作業を急いでいた。
旧JDI工場を八幡に譲渡/地域活性化へ新たな活用へ
ジャパンディスプレイ(JDI)は24日、鳥取市南吉方にある鳥取工場=写真=を八幡東栄エステート(鳥取市南隈)に譲渡したと発表した。八幡東栄エステートは今後、行政などとの連携を図りながら、子育てや教育、産学官連携、地域経済の活性化など幅広い視点から利活用策を検討する。
取得した同社は、地域の将来を見据えた土地・施設の有効活用に向けて検討を進めている。具体的な事業内容や施設構成などは今後詰めていく段階だが、雇用の創出や地域経済への波及に加え、子どもから高齢者まで幅広い世代が集い、交流できる機能の導入なども視野に入れている。行政との連携や産学官による取り組みなども含め、取得した資産を地域の発展につなげる活用策を探っていく。
鳥取工場は、液晶パネルの生産拠点として長年操業してきた施設。2025年3月に液晶パネルの生産を終了した後は、車載用ディスプレイ関連の開発・設計などの業務拠点として活用されていた。JDIは事業構造の見直しに伴い、保有資産の効率化を進める中で工場の売却を決定。譲渡対象は約11万平方メートルの敷地と、敷地内の工場棟など複数の建物。今年3月に譲渡契約を締結している。
また、鳥取工場でこれまで行ってきた車載用ディスプレイ関連の開発・設計などの事業活動については、鳥取市津ノ井の鳥取オフィスへ移転し、9月24日から継続する。
今回の取得は、長年にわたり地域の産業を支えてきた大規模施設の新たな活用に向けた第一歩となる。八幡東栄エステートが持つ地域とのつながりや民間活力を生かし、既存施設をどのような機能へと転換していくのか、鳥取市の新たなまちづくりにもつながる取り組みとして今後の展開が注目される。