県版国土強靭化計画/有識者が3期計画案を了承/26年度から5年間推進
有識者で組織する県国土強靱化推進評価会議(座長・松見吉晴鳥取大学名誉教授)は16日、県版国土強靱化計画(地域計画)の第3期計画(2026年度~30年度)案を了承した。林野火災や道路陥没事故など最近の事象を踏まえた内容となっており、今後、県は改正計画を策定し3月内に公表する。
3期計画案は、前回1月の評価会議や2月に実施したパブリックコメントで寄せられた意見に対応。林野火災では保水機能が低下し、土砂災害の危険性が高まることから、土砂災害警戒情報の発令基準を見直すほか、治山事業や災害復旧事業を活用して森林機能を早期に回復させる。下水道施設は老朽化対策と合わせて、マンホール蓋の飛散防止対策を追加した。
主な施策では、住宅の耐震対策率を87%から92%に向上させる。このほか、高速道路ネットワークの整備を推進し、供用率66・5%から71・9%に上昇を目指す。また、治水計画でも気候変動を考慮した河川整備計画の策定を盛り込んだ。
各施策プログラムは、計画の実効性を確保するため、行政機能、住環境、保健・医療、産業、国土保全の5分野に計218の重要業績指標(KPI)を設定。計画の中間年(28年度)に評価会議などで進ちょくを管理する。
評価会議ではこれら改正計画案を承認。座長の松見教授は「防災は自助、共助が基本だが、人口構成の変化(高齢化)で県民の力が弱まっている。どうしていくのか、次の4期計画の課題になる」と述べた。
県は「今後、3期計画を年度末までに策定し、公表したい」(技術企画課)と説明。26年度から向こう5年間を計画の推進期間とする。
第3期計画案を了承した有識者会議(県庁特別会議室)
米子市/淀江どんぐり村を売却へ/観光施設立地想定で公募
米子市は、同市淀江町福岡の農林産物直売施設「淀江どんぐり村」=写真=を売却する方針を決めた。隣接する県の展望駐車場との親和性を重視しながら、観光施設などの立地を想定し、公募型プロポーザル方式により事業者を選定する。
同施設は1996年建設の木造平屋建てで、延べ床面積135平方メートル。市有地1794平方メートルにレストランや直売施設などが整備され、これまで地元の本宮観光農事組合が指定管理者として運営してきた。レストランは2020年の新型コロナウイルス禍で営業を終了し、直売所は昨年9月まで営業していた。
組合が指定管理期間満了となる2025年度末で運営を終了する意向を示したことから、市が今後の施設のあり方を検討。
建物は築約30年が経過し、外壁材の劣化など老朽化が進んでいる。既存建物の解体や活用については未定。公募は公募型プロポーザル方式を想定しており、価格だけでなく立地条件なども踏まえて事業者を選定する見通しだ。
現地は大山を望む観光道路沿いに位置し、県所有の展望駐車場に隣接する。市淀江振興課は「駐車場や水汲み場との相性が良い施設に来てもらえれば」と期待を示している。
今後は売却参考価格を算定した上で議会に報告し、関連条例を廃止した後に公募を実施する。市は公募開始の目標を26年度第2~3四半期ごろに据えているという。
鳥取港/3防撤去の準備始まる/2防の延伸に関連して
県鳥取港湾事務所は鳥取港第2防波堤延伸工事と並行して第3防波堤の撤去も促進する。主要航路の切り替えに伴い西側にある防波堤を撤去するもので、昨年秋から調査と詳細設計に入っている。(=写真)
第3防波堤は鳥取港の西側にある「鳥ケ島」から北西に伸びる堤防で、40年以上前に設置されている。上部工の幅は約16メートルで、港内、港外には消波ブロックも設置。港内の静穏対策を長く担っている。しかし、主要な航路を東側の千代航路から西浜航路へ切り替えるため第2防波堤の延伸工事も本格化しており、この計画に関連して3防を段階的に撤去する。
近く始まる実施設計は延長50メートルで、将来的には鳥ケ島側の一部についても撤去する見通し。同事務所では工法のほか、撤去したケーソンや基礎部分のブロック(被覆、根固め)や以前の工事で撤去して港内の水中に仮置きしている構造物についても利活用を検討している。工事の時期は予算的な問題などもあって明らかになっていないが、2防の延伸と3防の撤去は大きな関連があるため、同事務所では工事に向けた準備を進めている。
県危機管理部/映像音響設備を更新へ/本庁の災害対策拠点で
県は、本庁舎に設置している災害対応拠点の映像音響設備を全面更新する。対象は3階の災害対策室、2階の緊急事態対処センター、4階の災害オペレーション室で、総事業費は3億8000万円。2026年度から2カ年事業として取り掛かる。
既存設備は2013年度に災害対策室と緊急事態対処センターへ設置してから12年が経過し、劣化による部分的な故障が発生している。現在は都度修繕で対応しているが、主要機器が故障した場合、災害対策本部での情報共有に支障が生じる恐れがあるため、全面更新により機器の信頼性向上を図る。
一方、災害オペレーション室は24年度に整備し、25年度から運用を開始したが、災害対応に必要な映像音響設備は未整備となっている。
更新では、3室間で映像・音響の双方向通信を可能とし、災害時の情報共有体制を強化する。あわせて機器構成や操作卓、制御端末を見直し、誰でも容易に操作できるシステムとすることで、平常時の会議運用の利便性向上と災害時の即応性確保につなげる。
事業費の内訳は電気工事3億4243万円、建築工事3941万円。年割では26年度を4割、27年度を6割とする。
1月に災害対策室で開かれた災害対策本部会議
倉吉市/予算通過受け発注準備へ/小中学校施設整備
倉吉市議会3月定例会は17日、総額321億2853万1000円の2026年度一般会計当初予算案などを可決、同意し閉会した。これを受け、市は国補正の配分を踏まえた事業を順次発注する。
市は国補正の配分を受け、3月補正予算で小中学校の施設改善事業費7929万6000円を盛り込んだ。26年度から前倒して実施する予定で、小学校は事業費3594万9000円を充て、西郷小学校と明倫小学校での防犯カメラ設置工事に1133万円、上灘小学校の調理室へのエアコン整備工事に691万9000円、社小学校の家庭科室へのエアコン整備工事に737万円を割り振る。残る1033万円は、それぞれの設計業務や監理の委託費。
中学校には事業費4334万7000円を予算化しており、東中学校と鴨川中学校での防犯カメラ設置工事に1452万円、東中学校の被服室へのエアコン整備工事に854万7000円、河北中学校の被服室へのエアコン整備工事に865万7000円を充てる。残る1162万3000円は、設計業務や監理の委託費。夏休み期間中を活用した工事などを検討しており、補正予算案の可決を踏まえ、順次、指名通知する。
当初予算には、史跡大御堂廃寺跡整備の工事費に1億5315万2000円、市道の維持補修や落石、法面対策に伴う工事費に1億4370万円、委託費に5020万円、学校給食センターのボイラー改修工事費に4653万円、伯耆しあわせの郷でのトイレ改修工事費に1932万7000円を計上するなどした。
また、令和7年度史跡大御堂廃寺跡整備工事の請負契約変更案を専決処分しており、同日報告。井中組・福井土建・河野建設JVが相手で、請負金額を629万3100円増額し、2億8679万3100円に改める。
県土整備部/測量業務共通仕様書を改正/測量に照査技術者は不要/4月の調達公告から運用
県土整備部は、「測量等業務共通仕様書」を改正した。2016年以来、約10年ぶりの改正となり、国交省の25年3月改正に合わせて最新の仕様書に見直した。4月1日以降の調達公告から適用する。
主な改正概要は、測量業務で現場代理人と照査技術者の配置を削除。地質・土質調査でも現場代理人の配置を不要にあらためた。現行では、測量業務の現場代理人と照査には測量士や測量士補、地質・土質調査の現場代理人には技術士やRCCM、地質調査技士ら有資格者の配置を求めていた。
今回の改正によって、技術者の配置要件が緩和され、受注者の建設コンサルタントにとって負担が軽減されそうだ。
このほか、国交省の基準に合わせて、総括調査員と主任調査員、調査員の担当業務内容を新規に追加。「予期できない特別な状態」の具体的な内容などを追記した。
同部技術企画課の説明によると、測量業務は16年4月、地質・土質調査は19年4月、設計業務は16年10月以来の改正だという。