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コラム

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みちしるべ

2019-02-06
ギリシャが財政破綻した一因に政府の「統計ミスがあった」と言われる。フランス、ベネズエラではトップの政策に業を煮やした民衆の反政府デモが続く▼『しくじりから学ぶ世界史』(三笠書房)。「1プライド高すぎ&慢心でしくじった」から「7準備不足でしくじった」まで7項にわたる、歴史上の人物の「しくじり史」▼「7」にはナポレオン3世や豊臣秀吉の失敗。秀吉は国内を統一後、約15万の大軍を朝鮮に(1592年)。これは国内統一後、武士たちの活躍する場がなくなったから、という説▼根本には経済問題があったか。約430年経った現在と酷似している。当初、勝勢だった豊臣勢も結局は撤退。「計画のほころびは、常に甘い見積もりから生まれる」。この教訓は平成時代も生きている。(雉)
 

みちしるべ

2019-02-05
1月21日~27日の1週間は、統計調査が始まった20年間で最多のインフルエンザ患者数だったという。220万人を超える患者がこの1週間で受診したと推計されており、全国で警報が発令されている▼例年「新型」のインフルエンザが発生するが、これは生物の壁を超えるほどの感染力が原因だ。人から動物へ、逆もまた然りだが生物の枠を超えて感染する。遺伝子構造の異なる個体と接触することでウイルスが変異を起こして新型が誕生する。独自の能力で進化している細菌だ▼進化の速度は他の細菌、生物と比べても異常な速さだという。人間も進化を続ける生物だが、その速度に対応できない▼痛い目に遭うのは想像を超えた事態が起こるとき。あらゆる面で備えておくことが重要だ。(鶴)
 

みちしるべ

2019-02-04
『平成最後』といううたい文句を見かける機会が多くなってきた。枕詞のように『平成最後の〇〇』と付いていると、興味を引かれるから不思議▼平成生まれの若輩者としては、新元号に慣れることに不安がある。歴史として明治、大正は読み物で知り、昭和は映像で見る程度。平成もそうした振り返るものになろうとしている。いつかは訪れることだが、いざそうなると実感が湧かないものだ▼似たような状況に「2000年問題」を思い出す。当時はさして気にせず、実際のところ騒がれていたシステム関係の問題や事件が起きた訳ではなかった。おそらく、今回の新元号への切り替えも粛々と行われることになろう▼平成は、技術や文化が劇的に発展した時代だった。新しい元号にも益々の繁栄を期待したい。(雛)
 

みちしるべ

2019-02-01
働き方改革関連法がこの4月1日から順次施行されるのにあたって厚生労働省、労働局は企業への周知を図るため、県下3地区で3回ずつ2週にわたって開催される。各会場とも180~250人を予定▼昨年6月に成立した同法には、時間外労働の上限規制、年次有給休暇の取得促進、正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間の不合理な待遇差の禁止などが盛り込まれている。違反すれば罰金、事業主も罰せられる▼先日、鳥取労働局主催の説明会にでかけた。その所為なのか定員250人の会場は超満員、「今日は280人です」と。結構な数の勉強熱心な建設業者の社長さんの姿もあった▼建設業は5年の適用猶予だが、建設コンサルや建築設計などは4月から罰則付き規制が待ったなし。準備はお早めに。(鴉)
 

みちしるべ

2019-01-31
 先週、建設コンサルタントと官公庁に勤務する「女性技術者のつどい」があった。多忙な時期だが、40人が参加して雑談を交えながら語り合う時間は、あっという間に過ぎた▼会場にいた男性は、会を主催した日本技術士会・県測量設計業協会の幹部と取材記者の5人。来賓もすべて女性で、子育てや将来の不安、家族のサポートなど話は尽きない▼災害が発生すれば「夜を徹した勤務」「査定に向けた調査や設計の忙しさ」など、過酷な業務を語り合うとともに「女性技術者が災害に対応する姿を小・中学生に伝えられないか。子供達の中から土木を目指す女子が出てくるかも」と話す姿は頼もしい▼女性技術者が職場で抱える悩みは官民を問わない。「また集まりたいね」という思いがたくさん届けば。(鷺)
 

みちしるべ

2019-01-30
逆走による事故。アクセル・ブレーキの踏み違い、さらに目測違いからの追突事故など高齢者ドライバーの交通事故が多発している▼県警がまとめた県内の平成30年1カ年間の交通事故は、ここ10年間減少しているものの高齢者の交通事故は約23%を占めていた。原因は前方不注意や交差点義務違反などの基本的なことが最多▼いわゆる65歳以上の高齢者は、駐車枠に真っ直ぐ止められない、収まらない。バックが苦手などの自覚意識はあるものの、反面、基本的な安全確認意識が無意識のうちに疎かに。つまりは、気が付いていないことに気づいていない、ところが盲点▼安倍政権は、生涯現役社会など長寿社会を見据えた社会環境の構築を目指す。そうであればあるほど一層交通安全意識を高めていく必要がある。(雀)

みちしるべ

2019-01-29
先週末に、東北地方と熊本県で比較的大きな地震が発生した。大きな被害は出ていないようで安堵したが、テレビで流れる地震速報のニューステロップは、何度見ても嫌な思いがする▼県外で地震による甚大な被害が発生すると、建設関連団体などが応急復旧活動に派遣される。まだ、余震が発生するかもしれないような状況で復旧活動にあたることは、とても危険で、頭が下がる思いだ▼地震へのハード対策は、公共の建築物をはじめ、橋梁、水道管など多岐にわたる。しかし、対策を万全にしたとしても、災害の拡大を止めることができないのが大地震の恐さ▼大規模な災害が増えている昨今、機動力を持った地元の建設業者をしっかりと育成し、地域の防災力を向上させることが求められる。(鴨)

みちしるべ

2019-01-28
民間の資金を活用して社会資本を整備するPFI事業。いまや、公共事業の新しい流れになりつつあるが、どうも県内の建設業者で関心を示しているのはほんの一握りだけのようだ▼資金の調達から施設の設計、建設、維持管理まですべての部門を包括するイギリス発祥のこの手法。建設部門だけを見ても、はっきり言って一定の資本力のある企業だけしか手を出せないと考えても不思議ではない▼基本的には、民間事業者が特別目的会社(SPC)を設立し、その会社が事業者として資金調達することになるが、そもそもそのSPCに携われる企業が何社あるか▼日本では、まだまだ検証事例は多くはないが、「どの程度、地元企業の参画が可能かどうか」。地方にはなじまない手法との声をよく耳にする。(鶯)
 

みちしるべ

2019-01-25
昨年11月末の安全パトロールでの話。鳥取労働基準監督署の西川祐輔安全衛生課長が「今年は県内のすべての職種で労働災害による死亡者が出ていない。あとひと月頑張って死者が出なかった年にしていただきたい」とあいさつした事が印象に残っている▼その後、製造業で1件の死亡災害が発生し、死亡災害ゼロの年という悲願は持ち越された。統計開始以来、県内で未だに死亡者が出なかった年が無いという事実に驚いた▼建設業では近年、2015年と16年、そして18年に死亡事故ゼロを達成している。他産業に比べ労働災害が少なくなれば、建設業は安全というイメージを作ることもできるだろう。今年も安全管理を徹底し、死亡事故ゼロの年にしていただきたい。ご安全に。(鷹)

みちしるべ

2019-01-24
年度末が近いこの時期には公共工事の各現場が終わってくる。今年は全般的に暖冬で雪が無くて助かったとの声も。建築業者は「これからは民間工事の受注を頑張らねば」と力こぶが入る。消費増税前の駆け込み需要などを見越してのことだ▼鳥取県の人口は55万人台にまで減少したということで大都市圏と比べれば建設の市場規模は推して知るべしだが、そうであるからこそ、できるかぎり地元企業が参画できる道を探ることが肝要だ▼米子市建設業協議会と米子市との意見交換会で米子駅南北一体化の自由通路を含め駅周辺施設の整備に地元業者の参画の道が探られているとの話がでた。60億円という大事業▼ただ参加した―というのではなく、儲けの面も含めて地元企業にとっても実のある形になるように期待したい。(鵲)
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