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コラム

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みちしるべ

2019-03-25
県工事・業務の2018年度の入札執行が終了。残るのは19年度の道路や河川などの年間維持工事が月末までに入札され、いよいよ新年度を迎える▼慌ただしかった年度末の発注作業だが、県や国だけでなく今年度の場合は、県下の各町とも例年に比べ大変忙しかったようだ。「7月豪雨や台風24号による災害がなければ、もっと普通の年度末だったかも」(町職員)▼限られた頭数で手が回らないのは発注者も業者も同じ。「メールで指名通知して土曜、日曜、祭日も関係なしに見積もり期間を設定、そして入札。こんなでいいの」(業者)▼景気に左右され、補正や災害で年間の仕事量が一定せず発注の平準化もなかなか図りにくいのは確かだが、働き方改革「元年」となる新年度。その真価は忙しい時にこそ問われる。(鴉)

みちしるべ

2019-03-22
ちょっとおかしいな、と感じた冬が終わる。平野部はこの冬、ほとんど雪が積もっていない。毎年、12月の初めに出す自宅の玄関と車に常備するスコップを一度も使わずにしまい込んだ。この地に長く暮らす者にとっては、やはり変な気分だが、通勤に苦労することはなかった▼雪が少なく、外の現場は進んだと聞くが、業界の3月はやはり忙しい。ある発注機関のロビーで出会った建設コンサルタントの営業担当者は,あわただしい毎日が続く技術スタッフの健康を気遣いながら「午前は納品。午後は、別の発注者と協議」と駆け足の毎日だ▼技術系の職員は、4月に入り少し長めの休暇を取るのが通例だが、会計検査があるし、ゴールデンウィークは10日間続く。この春のスケジュールにゆとりはない。(鷺)
 

みちしるべ

2019-03-20
「1月で戦後最長の景気拡大」の見解が示されたものの、今月初めには「下方への局面変化」となったアベノミクス景気。エコノミストも今後の動向に予断を許さないと論じる。▼一方で、地方経済は相変わらず回復感の実感が少ない景況感が続く。公共事業量は復活しつつあるが、まだまだ不十分。地方の業界全体がもっと潤う経営状況を作り上げていかなければ、人手不足に対する適切な対応処置や企業の将来ビジョンが描けない。▼中小零細企業に働き方改革だけを求めても、「言っていることは矛盾ばかりだ」と、その政策に違和感を訴える言葉も耳にする。▼先に設計単価も改定されたが、業界の隅々まで浸透しなければ各施策の効果は薄くなる。地域経済底上げのためには、惜しむことなく公共事業推進施策を進める必要がある。(雀)
 

みちしるべ

2019-03-19
国土地理院は、過去に発生した自然災害の情報を伝えるために建てられる「自然災害伝承碑」の地図記号を新たに制定したと発表した▼昨年7月の西日本豪雨災害で大きな被害が出た広島県坂町には、100年以上前の大水害の被災状況を伝える石碑が建立されていたが、その伝承内容が地域住民に知られていなかったことが発端となった▼地理院では「自然伝承碑」を改めて地図を通して伝えることで、先人たちの教訓を正しく知ってもらい、災害による被害の軽減に貢献したいとしている▼自然災害が多い日本だが、過去にどこでどういった災害が起きたかは意外と知られていないことが多い。先人たちが遺してくれた戒めを無駄にしないためにも、もう一度過去の教訓を再確認するのも大切なことだろう。(鴨)

みちしるべ

2019-03-18
「建築部には私を含めて20人在籍していますが、30代が一人しかいない」。大和建設の顧問に就任する湯谷輝義専務は、このほど開かれた株主総会後の退任あいさつで、将来を見据えた人材育成に言及した▼県内の建築工事業では、三指に入るだろう同社でも、そんな問題を抱えている。もっとも、多くの秀逸な技術者に恵まれ、同業他社から見れば垂涎の的で、10年先の心配はいらない▼しかし、長期的な経営の視点に立てばどうか。高くなる年齢構成は確かに懸念材料だ。「最少で最大の効果を生む」。地方の建設企業の多くは、即戦力に頼り、少数精鋭で厳しい経営を乗り切ってきた現実がある▼人材はまさに人財。会社の財産で礎。今年、創業70周年を迎える同社は、若い人材の育成にさらに力を入れ、百年企業を目指す。(鶯)
 

みちしるべ

2019-03-15
「信頼を積み重ねるのは20年、失うのは5分」。企業の不祥事のニュースを見るたびにこの言葉を思い出す。アメリカの著名投資家ウォーレン・バフェットの名言だ。それまでは一流企業だと思っていた会社でも、一瞬にして世間の見る目が変わってしまう▼県民の安全安心を守り、良好な社会資本整備を進めるためには発注者と受注者の信頼関係が欠かせない。とはいえ人間がやることなので、些細なミスや不十分な対応は互いに起きる。失った信頼を回復するには、その後の対応も大切だろう▼前述のバフェットの明言は「それをわきまえていれば行動が変わってくるものだ」と続く。10年後、20年後の発注者と建設業界が今よりも厚い信頼関係を築くためには、今からの積み重ねが大切だろう。(鷹)

みちしるべ

2019-03-14
「ポツンと一軒家」というテレビ番組が高視聴率を取り、好調だという▼この番組は衛星写真を使って、日本全国の山の奥、人里離れたところにある一軒家を訪ねて行き、どんな人が、どんな理由で一軒家に暮らしているのかを紹介する。人生模様や、どことなく隠れ家のような古きよき時代の郷愁を感じるのは私だけだろうか▼一軒家を訪ねて行く道のりも、軽自動車が一台やっと通れるような、狭く、断崖絶壁が迫る悪路。近年の災害の被害跡、猪、鹿などによる野性動物被害と山が荒れている様子が伝わる▼大半の住人は高齢者で、この人達がいなくなった後は、ここも消えて行くのかと思うと少し切ない。後継者があれば良いのだが…。どことなく建設業の抱える跡継ぎ、技術継承などの問題を連想してしまった。(鵲)
 

みちしるべ

2019-03-13
あと2週間ほどで3月も終わり。年度末入札は真っ盛りで工事の場合、来週前半までが今年度分。最終週には年間道路維持工事が入札される▼今年度は7月豪雨と台風24号被害があり、平成で最大の災害になった。特に八頭県土管内は県下の件数で半数、金額で8割方を占めた。災害復旧費80億円は事務所の年間予算の2倍に相当。つまり今年度の予算規模は例年の3倍に達した▼一部に入札不調があったものの、町村災害を含めて考えると、いまの業者数でよく消化できたものと感心する。ただし実際の現場復旧はこれからが本番▼近年の災害は頻発化、かつ激甚化していると指摘される。今回の災害で人手と資材不足の課題が浮かび上がった。次に備えて、発災直後の対応から態勢まで、きっちりと検証しておくべき点は多い。(鷲)

みちしるべ

2019-03-12
「最初からゴマカすことしか頭にないのだ」、「共犯関係の安倍内閣では解決不可能」。厚労省の統計不正問題で、こうこきおろされる安倍内閣。10日夕方の民放番組でも野党などから厳しく指弾されていた▼事あるごとに「寄り添う」を連発する総理。だが、真剣さは感じられない。言葉が軽いのだ。「森友問題」、「加計問題」も同様。好景気も新記録のように吹聴されるが、メッキが剥げつつある▼日本語を大事にしたのは、先頃、96歳で他界した、日本文学研究者のドナルド・キーン氏(米国生まれ)。東日本大震災後、日本国籍を取得した親日家。原稿を文語調で書いた▼支援金も新設。建設業には明るい未来があると、国は言う。「キャッチコピー」はいい。が、中身が「統計不正問題」と類似では困る。(雉)

みちしるべ

2019-03-11
「相乗りタクシー」の実用化に向けて政府が本格的に動き出した。見知らぬ人と乗車し、割り勘して料金を支払うため、一人で利用するより安くなる。需要は高そうだ▼鳥取県には山間集落を抱える自治体が多く、住民の移動手段の確保にも役立つビジネスモデルといえる。また、過疎地に限っては自家用車で商売ができるよう法令整備を進めており、間違いなく鳥取は適用されるだろう▼「ドライバー不足」が叫ばれるタクシー業界としても大歓迎かと思いきや、「利用者一人当たりの利益率が下がる」などの反対意見が挙がっている▼しかし、そもそも人手不足では利用者のニーズに応えられない。ただ「変化」を否定しているだけでは見限られる。受け入れ、備えなければ淘汰されてしまうだろう。(鶴)
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