コラム

2021年11月16日
「リモート」「オンライン」などの単語が頻繁に使われる状況になりはや2年近く。新しい生活様式にも慣れてきた気がする▼以前、小欄はバンド活動を盛んにしていたが、コロナ禍になり途絶えてしまった。ところが、アプリなどを使えばオンラインでもバンドができることを知り、オンライン上でリハビリがてら活動を再開した▼事前準備に面倒な部分もあったが、いざやってみると演奏が成り立ち、面白い。ただ、待機中は退屈さもあり、実際に会って演奏するに越したことはないとも感じている▼業界でもWeb会議などが多用されている。取材時には「移動がなくて便利だ」「直接会う方がいい」と二分した声を聞く。アフターコロナでは今以上に、オンラインの良さと対面での良さが兼ね備わった世界になっていることを願う。(隼)
2021年11月15日
 「不落」という言葉を辞書で引くと、建設業関係者に馴染み深い入札不成立という意味に加えて、軍事において強固な要塞を指し示す意味も出てくる。いわゆる「難攻不落の城」と呼ばれるのがそれで、かつて堅牢さで鳴らした鳥取城もこのように評価された▼かの豊臣秀吉が鳥取侵攻にあたって、後世に悪名高い飢え殺しという手段を用いたのも「不落を落とす」ため。敵の性質や地理的特性を十分理解し、より有効な手段を講じる必要があったからだ▼近頃は県工事でも不落が目立つようになったが、こちらの解消にあたっては意見交換会などの機会を積極活用してほしい。建設業で「不落を落とす」には発注者が一方的に攻め続けていても解消し得ない。受発注者がお互いの事情を理解し、潤滑な施工計画を打ち立てる事が肝要だ。(梟)
2021年11月11日
多くの受注産業で切り込み隊長を務める営業職。結果を出す極意は「顧客のニーズを理解すること」と誰もが言うものの、実際の行動は大抵、個人の感覚任せだ▼しかし以前話を聞いた大手企業のトップセールスマン二人は「感覚で営業してはダメ」だと口を揃えた。一方は徹底してパターン化した軍隊のような組織の一員。一方は他社のトップ営業を喋り方までコピーするところから始めたという▼もちろんトップを狙うにはプライベートも全て注ぎ込む覚悟が必要。そこまでの熱意がないメンバーにも、技術や知識を言語化して伝えることで全体の底上げが果たせるそうだ▼公共事業は発注者とのコミュニケーションが永遠のテーマ。特に表彰経験のある技術者は、対人スキルの面でも優れた教材になり得る。(鵯)
2021年11月10日
忙しさのせいか。知らず知らず眉間にしわを寄せて歩いていた。取材に赴いたある役場で、高校の後輩から声をかけられ気づいた。建物から外に出ると初冬にかけての小春日和。日差しがあれば心地よい穏やかな気分になれる▼山間部の建設業者に寄った際、今年は秋の訪れが遅かった分だけマツタケの出も芳しくないと聞いた。やはり、それなりの冷え込みが必要らしく、自然界は気候の変動を端的に教えてくれる▼翻って、気候の変動に耐えて災害に強い郷土をつくり、守ってくれるのは建設業界。きょうは「住みよい県土づくり表彰式」が鳥取市内である▼晴れの舞台では、優良工事と優良技術者、若手優良技術者らが知事表彰される。先頭に立って、またはこれから第一線に躍り出るであろう人たちの労を、まずはねぎらいたい。(鷲)
2021年11月9日
ガタガタ。車が大きく揺れ、体が上下左右に動いている。道路の舗装が部分的に更新され、でこぼこが激しい。普段から整った道を走り慣れているのだろう。裏を返せば、多くの道路が状態良く保たれている証でもある▼山中を進むと、山肌には防護ネットが張り巡らされ、広範囲にわたり法枠もたびたび目にする。落石やがけ崩れの心配も軽減される。当たり前のように存在するが、その有り難みを再認識した▼日本の面積に占める山間部の割合は7割にも及ぶと言われる。山間部では、人家や道路などを守るための防災工事が進む。少しずつ着実に、生活の安全が強化されている。災害が起こらなかったとき、その裏には恩恵が隠れている。それらの施設が世間の注目の的になることは少ないかもしれないが、その存在に拍手を送りたい。(雛)
2021年11月8日
手に汗握る衆院選から一週間。日本中が新たなステップに向けて動き始めている▼選挙戦取材の最中。ある候補が総決起大会の中で発した言葉が耳に残った。大会を開いた意義について「支援者との危機感の共有にこそある」と答えたのだ。事実、その候補の訴えは現状が切迫した状況であることを支援者に周知し、戦局を揺るがすに足るだけの力を持っていたように感じた▼団結して事業を達成するには、互いの危機意識と解決すべき課題の共有は欠かせない。建設業者を回っていても、今後の建設事業に十分な予算が確保できるか懸念を抱く人も多かった。弊紙も建設業の力となってくれる議員を応援したい。是非とも業者の意見を汲み取り、不安解消に向けて動いて頂きたい▼衆院選から一週間。公共工事の予算措置に期待する。(梟)
2021年11月5日
地名の読み方は本当に難解だ。同じ字なのにところ変われば読み方が違うし、話す言葉はその地域独特の発音があるから、何度も聞き返すことがある▼新人記者の頃、取材するエリアの多くは、町役場だった。旧気高郡の地名も難しく、話を聞いても漢字を覚えるまで時間がかかった。読み方はあえて書かないが鷲峰、奥沢見、澄水などはまともに読めなかった▼町役場のみなさんに「取材は地名がわかるようになってから」と何度もからかわれた。そんなことを思い出しながら、鳥取市の総合支所に入る。役場時代とは違って人の数は少ないし、外の通りを歩く人の姿もあまりない▼昔を懐かしむだけではいけない。若い人の話を聞き、本物の暮らしやすさを一緒に考える元気な地域も増えているという。(鷺)
2021年11月4日
今年も気づけば残り2カ月を切った。先日、買い物をしていたらもうクリスマスソングが流れていた。早いものだなと感じたが、すぐに年末になることを考えればむしろちょうど良いくらいの時期かもしれない▼早いほうが良いといえば、ビジネスにおける先方や上長とのやり取りも当てはまるだろう。いわゆる「ほう・れん・そう」「かく・れん・ぼう」は最たるものだ。良いことはもちろん、悪いことは早いうちに対処できれば影響が最小限で食い止められる▼発注者と業界との「ワンデーレスポンス」はどうだろうか。意見交換会などで、指示の遅れが現場管理費増加につながるとしてたびたび改善要望が挙がる▼ICT化などももちろんだが、基本を徹底していくことが業務効率化の第一歩ではないだろうか。(隼)
2021年11月2日
「カチカチ」といったら何を思い浮かべるだろうか。硬いものや音、日本昔話―と色々なものが思い浮かぶだろう▼交通量をカチカチしてカウントする人で、営業マンからこんな話を聞いたことがある。昔、スカートを履いた女性がバイトで来た際「運転に集中できない」とクレームが入ったことがあると。笑いと同時に、路上調査でクレームをいれる人がいることに驚いた▼人手による交通量調査もなくなっていく。国交省は今秋から人の手を使う路上調査を廃止にする方針だ。ICT手法に切り替え、人手不足の改善やデータの精度向上を図る。これから単純作業は機械が担っていくことになるだろう▼技術が進めば、作業員が必要ではない時代がくるのか。不安に思う私の頭は「カチカチ」なのか。(鴎)
2021年10月29日
紙面の校正を預かる中、頭をよぎる議論がある。「紙と電子媒体では誤り検出の精度が違う」―モニターが発する透過光か、紙をはじめ物体の反射光かで、刺激を受けた脳の働きが異なるという説▼発端になった研究の年代や専門性に疑問が残り、また内容が曲解されたこともあって、今では眉唾の扱い。少なくとも光の性質から「紙のほうが間違いに気づきやすい」とは言えないようだ▼後発の研究は手を動かして触れる・書くといった接触の有無に有意性を指摘している。習慣や心理的なスイッチも考えられる。自戒をこめつつ、漫然と行うルーティンワークでは見落としが生じやすいのは確か▼ポイントは複数の刺激の組み合わせ。意図的に日常業務に取り入れることで、ゼロ災達成の一助になるかもしれない。(鵯)
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