コラム

2022年12月5日
道路工事の現場で欠かせないのは、警備員の存在。建設業界において警備業の担い手不足の深刻さは際立っている▼警備員の有効求人倍率は8倍近くあり、業界内での体感倍率は99倍とも言われている。これは100社で1人の警備員を取り合う感覚だ。こうした状況下でも、老朽化したインフラは今後も増加をたどるだろう▼現在でも発注された工事数に警備員が間に合わない状況にあるが、将来さらに人手不足が進行すれば、果たして円滑に工事は推進できるのか。そんな中、AI機能を搭載したタイマー式の信号機が活用しているという。車両を感知して、待ち時間を随時変更する機能などがある▼県内でも警備員の不足については深刻な問題だが、革新的な技術がこれらの現場で重要な役割を果たすことを期待したい。(雛)
2022年12月2日
12月に入ったが、まだ1年を振り返るには早い気がする。それにしても、思いもしなかった出来事が多かった1年だった。できることなら良い話題で今年を締めくくりたい▼この頃になると、業界もあわただしい季節に入る。山間地域の現場はまもなく降雪。今年も雪が多い予報が出ているから気が休まらない。発注時期の平準化はずいぶん進んだが、それでも3月に工期を迎える工事や業務は多い▼除雪に関するイベントをいくつか取材した。除雪作業は昼夜を問わないし、危険も伴うから作業環境はとても厳しい▼業務を委託された建設業者の代表として、出発式で「道路利用者の安全と県民の生活を守る使命感がある」と話す人たちから少し安心な気持ちをいただく。今年もあっという間に師走を迎えた。(鷺)
2022年12月1日
一年で最も話題となった言葉を選ぶ「ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞がきょう、発表される。ノミネート30語には「大谷ルール」「村神様」「きつねダンス」といった野球関連語、「国葬儀」「丁寧な説明」などの政治関連ワードのほか、「オーディオブック」や「メタバース」、若者間の流行語「知らんけど」がランクイン。どれも流行や世相を反映した言葉や表現で、結果が楽しみだ▼一方、師走に入り、業界団体などが新年度予算や発注方式を巡る自治体要望を本格化させている。設計施工の分離発注をはじめ、経営に影響を与える内容は少なくない▼予算配分や方式は、発注機関側の都合があることも十分理解はできるが、「知らんけど」と言わず、少しでも納得できる「丁寧な説明」をお願いしたい。(鴛)
2022年11月30日
「日本一の高収益企業」の触れ込みで、再び脚光を浴びるキーエンス。20~30年前にも語り草だったが、今なおトップを走り続けるセンサー機器メーカーだ▼他の追随を許さない極度に効率化された営業スキームも、コロナ禍で翳りを見せた。しかしほんの1年で営業利益1000億超規模のV字成長を果たしたことで、一気に経営のトレンドをさらった▼謎多き企業としても知られるが、漏れ聞こえてくる内情から強さの一端を窺い知れる。「顧客の欲しいと思うものは作らない」という哲学もその一つ▼すでに世にあるニーズを満たすだけなら、シンプルな価格競争に陥ってしまうからだ。競合に対し優位に立てる、潜在的な需要をいかに掴むか―言わば付加価値を生み出す力は、業種業態を問わず強みになり得る。(鵯)
2022年11月28日
久しぶりに岩美町に車を走らせた。記者になって初めて担当した地域だから、思い入れは強い。国道9号のバイパス完成で鳥取市内からも随分近くなった▼20年以上前の当時から今も、町内ではあちらこちらで県工事が進む。町道も改良されており、知らない道が増えていた▼大型プロジェクトの岩美道路は開通に向けて最終仕上げに入る。最初の「道竹城トンネル」が完成したのはいつ頃になるか。歳を取るにつれ、月日の流れは速くなった▼これから先の仕事づくりも考えなくてはならない。県のOBは「岩美道路が済むのは分かっていること。先々のことを考えて仕事をしていない」と、現役職員に苦言を呈する▼さて、次なる仕事とは。期待がかかる山陰道と山陰近畿道を結ぶ南北線に動きが見られないのは何とも寂しい。(鷲)
2022年11月25日
県東部の道路網は西部に比べて、大半が片側1車線となっている。片側2車線道路は片手で数えられる程度だ。全線片側2車線となると全く存在しない▼片側2車線道路は利便性の良さが格段に違う。緊急車両の通行も比較的スムーズになるだろう。こうした面からも、暫定2車線の自動車道の完成4車線化が急がれる▼東部では鳥取道などの自動車道開通で国の工事発注が少なくなった。鳥取道は4車線分の用地を買ってあるのだから、積極的に予算要求して工事発注すれば業界も仕事が増え、住民も利便性が高まると思うが素人考えか。ある社長は「期成同盟会が積極的にならなければ」と言う▼同盟会などが本腰を入れて旗振りしなければ、要望は先送りされてしまう。地元のためにも積極的な活動を望む。(隼)
2022年11月24日
初の中東、初の11月開幕となったカタール・ワールドカップ。20日の開会式を華々しく飾り、迎えた開幕戦。史上初の開催国初戦敗退と初もの尽くしのワールドカップになっている▼インフラ投資も驚愕な数字に。8カ所の新スタジアム設置に伴い、地下鉄、空港の拡張、高速道路など約42兆円と東京五輪30倍の超巨額なマネーが注ぎ込まれているほか、外国人労働者の人権問題にも波紋が広がっている▼11月開催は選手たちにも影響がでる。各国のリーグ戦半ばということもあり、以前のワールドカップと比べ合流の遅さ、疲労の蓄積などチームワークや各選手のコンディションも怪しまれる▼初もの尽くしに、各国からの開催への指摘など波乱を呼びそうなワールドカップ。日本は初の優勝となるのか(鴎)
2022年11月22日
地味な仕事でも、実は社会や経済活動を立派に下支えしている職業がある。いや大半がそうか。お金を動かして稼いだり、SNSの視聴回数を増やして広告収入を得るといった類はどうも性に合わない▼建設産業はまさに額に汗して日々、住民の生活を支えている。建設DX(デジタルトランスフォーメーション)によって効率化も迫られているが、土台となるのは現場に携わる技術者達の努力や経験値だ▼その指標となるか。県の優良工事が決まった。工事成績は毎年ハイレベルになって、従来の選定ラインでは受賞に至らなかったケースも▼他方、建築部門が創設されたのは良かった。土木と違って点数が伸びないなか、一定の候補枠を確保。受賞した業者も喜んでいた。土木も建築も同じ建設現場。それぞれ公平に光を当てたい。(鷲)
2022年11月21日
世界気象機関(WMO)の発表によると、2021年の温室効果ガスの世界平均濃度が観測史上最高を更新したという▼温室効果ガスは、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素からなり、増加比率を見るとメタンの増加が顕著で、メタン二酸化炭素と比べ大気中での寿命が短いことなどから、メタン排出量の削減が地球温暖化対策への速やかな効果が期待できるとしている。メタン排出の約6割は、畜産や稲作、化石燃料採掘、埋め立て、バイオマス燃料など人間活動が占めているということを忘れてはいけない▼50年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現に向けて、国や自治体から、各企業まで様々な取り組みを打ち出しているが、達成までの道のりは簡単ではない。(雛)
2022年11月17日
少し前になるが、11月10日は「技能の日」だった。一人前になれば「職人」と呼ばれ、さらに技を極めると国から「名工」の称号が与えられる。この域に到達するには、積み上げた経験と毎日の努力に違いない▼普段は見えない地中を探る仕事がある。地質の調査に続いて、掘削を始めるのは経験に基づく高度な技能を持つ人たちだ。探査や掘削の技術は大きく進歩しているが、この人たちの技が欠かせない▼県さく井協会と技能士会が毎年、県内各地に災害発生時には役に立つ防災のための井戸を寄贈する活動も18年目。この人達の防災意識は高く、災害時にはどれだけ水が必要なのかを地域に伝える▼「当たり前の日常が、どれほど幸せなことなのか」。熟練した技を持つ人たちの地道な活動が続く。(鷺)
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