コラム

2025年9月24日
 県西部の業者社長から、純金を見せていただいた▼資産形成の一環としての金が話題となり、「あるよ」と、会社金庫から差し出された。思ったより重い。そして価値は「これからも上がるだろう」(同社長)と。金は、世界経済の不確実性、インフレリスク対策などの「安全資産」として定着し、価格は1970年代以来の高値。電子機器などの廃棄物から金を抽出する工場も活況で、わずかな金も、集めれば大量となるため「都市鉱山」と呼ばれているそうだ。景気が良い▼価格の上昇といえば、業界の予定価格。最新の労務単価や資機材の実勢価格が適切に反映されていないという声が少なくない。最高値の更新とまでは言わないが、業者が資産形成で利益を確保するような状況になってしまえば、何とも複雑な気分になる。(鴛)
2025年9月22日
 ようやく秋の気配。巷ではハロウィン風の飾りが目を引くようになり、カカオショックで伸び悩む製菓市場の追い風になるか▼チョコレートの原料調達が厳しさを増す中、明治HDはカカオ豆の細胞培養を手掛ける米国企業に出資を始めた。発酵タンク内の増殖に天候不順や疫病は無縁だ▼制度や消費者心理の壁は厚いが、細胞性技術の発展は食の安全保障の観点から期待を集める。食肉なら神戸牛以外の値段が落ち込む昨今、竹の谷蔓牛や今帰仁アグーのような希少在来種を保存し「地元の味」を守ることも目的の一つ▼ただ、その「地元」自体が消えてしまっては元も子もない。秋風が今年も台風を運んできた。有事の復旧に携わる、地域の守り手はどう守るのか―まさかタンクで培養とはいくまい。(鵯)
2025年9月19日
 ここ最近、テレビでスポーツ観戦することが増えた。今月はプロ野球、世界バレー、世界陸上と手に汗握る試合がたくさんあった。特に女子バレーは逆転勝ちも多く、現地で観戦しているかのように点が決まった際は拍手を送っていた▼女子バレーでは、日本代表のフェルハト・アクバシュ監督がビデオ判定をたびたび要求していた。審判の判定が微妙な瞬間が多かったからだ。判定が覆らないこともあったが覆ることも多く、改めてビデオ判定の重要さを感じた▼スポーツに限らず、人が判定する事柄ではあいまいな判定も生じてしまう。こうしたことへの対策に先述のビデオ判定やAI判定が活用される▼建設業でもICTは各方面で導入されている。最新技術の活用はアナログとの併用で効果を最大限に発揮できるかもしれない。(隼)
2025年9月18日
 観測史上最も暑い夏となった今年。猛暑に加えコメ高騰が重なりそうめんが代替品として選ばれる機会が増えた。前年比6割増と大幅に売上が伸びたところもあったという▼喉ごしと冷たさで食べやすく、夏の定番メニューのそうめん。付け合わせで「オランダそうめん」というのをテレビで目にした。江戸時代に伝わったオランダ煮を活用した調理。夏野菜も使いそうめんにはない栄養分も摂取できる▼オランダとの交流は日本の治水・土木技術を大きく進歩させた。「治水は治山にあり」と山林の多い日本の国土事情を理解し近代国家の地盤を築き上げた▼現代では洋上風力発電や資源循環といった先進的な取り組みを相互が協力する。日本の社会基盤の発展と持続可能性に貢献している(鴎)
2025年9月16日
 「秋茄子は嫁に食わすな」―夏の間にうま味を蓄えたナスは、本当においしい。ちょうど、農産物の直売所では値が下がり始め、お手頃感が出てきた。焼く、煮る、蒸す、漬物に…油との相性も良く調理しやすい▼退陣表明した石破茂首相の後任選びがにぎやかだ。去年の今ごろ、石破氏が打ち出した数々の政策に、間違いや失敗があったわけではなかった。それに、地元がもっとも期待した地方創生は道半ば。業界からは惜しむ声が聞かれる▼次のリーダーが、だれになるのか。とにかく政権基盤を安定させ、物価高対応など当面の課題に向き合ってほしい。補正予算の動向も気がかり▼先ほどのナス。「成す」とかけて「物事を成す」といった縁起物としても知られる。無念にも、自身の政策を成し遂げられなかった石破氏をおもんぱかる。(鷲)
2025年9月12日
 先日、倉吉市で開催されたインターハイの自転車ロードレースを観戦した。このレースでは、県中部を通る1週16・2㌔のコースを男女合わせて182人が走り抜けた▼車を運転中に自転車の横を通ることはあったが、間近で見るのは初めてで想像以上の迫力だった。結果は男子個人で倉吉西高校の生徒が地の利を生かして優勝。コース沿道には、あまり多くはないものの観客の姿があった。一瞬で去っていく選手たちの姿を見て、驚きや喜びの表情を見せる。短い時間ではあるものの、レース観戦を楽しんだ顔に、人々の幸せの一端を見ることができた▼道路とは、ただの「道」。起点から目的地に至るまでの過程であり、そこに意味や価値を見いだすことはないかもしれないが、その過程に人々の生きざまや喜びなどが詰まっている。その道をつくる建設業の想いをみっちり伝えていきたい。(雛)
2025年9月11日
 気象庁によると「過去に例を見ない暑い夏」だという。鳥取市の平均気温は3カ月平均で前年を1度以上も上回っている。「十数年に一度の異常気象」と聞くが、この状況も想定内の気候になりつつあるのか▼猛烈な風水害だけではなく夏場の渇水も続き、農作物への影響も計り知れない。この状況も「国難」の一つか▼石破茂総理大臣が辞職を表明した。外交や国内の課題、政治と金の問題など、やり残したことへの悔いは山ほどあるに違いないが「自身のことよりも国と国民のことを最優先に考えた判断」だと信じる▼この人からは以前、「私がもし総理になることがあるならば、国難の時だろう」と聞いた。まさに、その時代の舵取りを担ったのは間違いない。地方創生、農政改革、防災省の設置は道半ば。「心残り」は他にもあるだろう。(鷺)
2025年9月10日
 水にちなんだ格言を探すと、膨大な数が見つかる。身近な存在であるが故に、太古から多くの人々がその性質をたとえて教えを残してきた▼老子曰く「上善は水の若(ごと)し」。水は万物を潤しながら争わず、ひっそりと低い方へ流れる。静かに寄り添い、人知れず誰かを助ける姿に、人の生き方の理想を重ね合わせた▼荀子曰く「水は舟を載せ、また舟を覆す」。恵みをもたらす一方で、時に脅威ともなる。力は制御されてこそ、世に安定をもたらすのだろう▼私たちの足元には、目に触れることなく、街を守る仕組みがある。陰で支えるやさしさと、秩序を保つ力─。二つの顔をのぞかせる▼その働きと、支える人々への感謝を胸に思い起こす日が定められている。今日9月10日は「下水道の日」。(鸛)
2025年9月8日
 東京23区の新築マンションの価格高騰が続いている。不動産調査会社によると、平均価格は2023年に1億1045万円、24年に1億1632万円となり、2年連続で1億円超えの「億ション」価格。土地代や建築費が上昇する中、パワーカップルと呼ばれる共働き世帯の需要が、通勤利便性の高い都心部で強く、国内外からの投資目的の購入も増えているという。供給不足が高値に輪をかけ、抽選倍率が100倍を超える物件もあるとか。まさに「高嶺の花」だ▼抽選といえば、先週あった米子市の土木工事3件の入札。予定価格4・3億円~6・4億円と大型で、それぞれがくじ引きに。入札会場は悲喜こもごもだったが、業界の話題となる高値の工事が今後も増えてほしいものだ。(鴛)
2025年9月5日
 金(ゴールド)価格の高騰が続く。FRBの利下げ観測や先進各国の財政問題への懸念から、無国籍の資産である金に投資資金が移動しているようだ▼経済の先行き不安からくるリスク回避思考なのか、某グロース企業のCFOは「近視眼的な投資家が増えている」とこぼす。四半期の細かな数字や自己株買い、配当についての質問が目に見えて増えているとか▼もちろん「足元の数字が出ていないのに長い目で話すな」という意見もあるだろう。投資家と事業会社、それぞれの時間軸の違いにどう折り合いをつけるかが難点▼9月補正や国の経済対策がちらつき始めた。税金も暮らしへの投資と見れば目先の即効性に目がいきがちだが、時には少し引いて見なければ、金の卵を生む鶏を手放してしまうかもしれない。(鵯)
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