コラム

2023年12月11日
六本木にある東京ミッドタウンに足を運んだ。中核をなす地上54階建ての高層ビルに度肝を抜かれたが、施設内のショッピングエリアに竹が植えられ、和の空間を創出しているのが印象に残った。都会の慌ただしい日常を過ごす人にとっては、緑のある風景は落ち着いた雰囲気で魅力的に映るだろう▼小田急電鉄の車内で倉吉市のPR動画が放映されていた。田園風景や観光地の映像を通じて同市を「時間が止まる場所」として紹介し、日常に疲れた人を呼び込む狙い▼鳥取市でも砂丘周辺でキャンプ場やホテルの建設が進む。観光客が思わず足を止めてしまうような、地方ならではの自然を活かした「時間が止まる場所」―そんな和みの空間を作り出せるよう、施設整備の手は止めることなく邁進してほしい。(燕)
2023年12月8日
あなたの「オタ活」は何ですか。民間調査会社の矢野経済研究所がネットを介して調べた結果を公表した。オタクを自認、または他者からオタクと認知されている回答者を「オタク」と位置付け。人数が多かった順には漫画、アニメ、アイドルと続いた。なかでもアイドルオタクは、その活動にもっともお金と時間をかけていた▼「オタ活は受注ゲーム?」若い経営者が県のHP・入札情報サービスに見入っている。手持ち点数から受注できそうな業務や工事を探している。受注が最優先で、そこには現場の状況を想像したり、自社の得意分野を活かそうとする気配はない▼経営がゲーム感覚と化し、どこか違和感がある。価格と点数ありきの制度。いつかしっぺ返しがやってきそうで、真の実力を測る物差しを、早く見つけなければ。(鷲)
2023年12月7日
先月から年末ジャンボ宝くじの販売が始まった。今年は1等前後賞を合わせて10億円というとんでもない金額だ▼当選するために、様々なゲン担ぎをしている人もいて、高額当選が出た売り場で買ったり、金運アップのためにお参りやグッズを揃える人もいるとのこと。これらも宝くじの楽しみ方なのかもしれない。当選確率を見ると1等が2000万分の1で、例えば雷に打たれる確率が100万分の1なので、雷に20回打たれてやっと1回当たる計算になる。雷以外の自然災害も含めたら災害にあう確率の方が高い▼8月の台風災害のように、自然災害は多くが避けることが難しく、被害を受けた時の損害が大きい。それにいつどこで起きるかも分からないので、起こった時の対策を事前に準備することが大切だ。(雛)
2023年12月6日
個人的な思いを言えば、あっという間に12月。別に駆け足のような毎日を過ごしているわけではないが、カレンダーは最後のページになった。でも、この1年を振り返るのはもう少し先にする▼12月に入ると、やはり寒い。車での移動中も暖房をつける日が増えたし、港の背後地に事務所がある取材先に行くと北寄りの風が吹きつけている。平野部の降雪ももうすぐか、と思いながら次の場所に向かう▼この時期の建設現場はどこも忙しい。責任者に聞くとインフルエンザの予防接種は済ませたが、スタッフ全員の体調管理にも気配りを欠かさない。積雪には慣れてはいるが、豪雪は勘弁だと空を見上げる▼「造り上げた現場は自信を持って提供する商品」と話す技術者の冬は、いつもながら駆け足で過ぎる。(鷺)
2023年12月5日
総合経済対策の裏付けとなる補正予算が成立した一方、岸田政権の支持率低迷が続く▼物価高対策への不満、政務三役の相次ぐ不祥事などが背景にありそうで、政界では、久しぶりに故青木幹雄元自民党参院議員会長が唱えた「青木の法則」が聞かれるようになったとか。内閣と与党第一党との支持率の合計が50%を割り込むと、政権運営は危険水域に入ったとの分析で、複数の世論調査によると、当てはまる状況。首相がどう浮揚させるかが気になるところだ▼何かと忙しくなるこの時期に、業界で紹介される法則と言えば「ハインリッヒの法則」。1件の重大事故の裏に29件の小規模事故、300件の無傷害事故が隠れているという米国技師の経験則とされる。自身の周りを見つめ直し、危険な状況に陥らないよう注意したい(鴛)
2023年12月4日
霊長類研究者のロビン・ダンバーは、ある種が暮らす集団の規模と、そこに所属する個体の脳容量が相関関係にあることを明らかにした。現代人相当の1400ccの処理能力で交流が保てるのは、150人程度が限界とされている▼到達したのは現代人から2代前、ホモ・ハイデルベルゲンシスの頃。未だ非言語的交流が主体の共同体で発達したのが、自己犠牲を払っても集団としての種に尽くす人類独自の精神性、そして上限を超えた別の集団と連帯するために起きた言語の獲得・発達だ▼100人以上を雇用する建設業の99・7%が賃上げに取り組んだのは、集団が言語に基づくルールを介して、より大きな集団のために身を切った結果ではないか。ならばその成果は、建設業界という種全体の存続であるべきだろう。(鵯)
2023年12月1日
今年もあと1カ月となった。1週間は長いが、1年は過ぎ去るのが早い。そろそろ大掃除を始めないといけないが、重い腰が上がらない▼きょう1日には、新語・流行語大賞のトップ10と大賞が発表される。ノミネート語には「憧れるのをやめましょう」などといった野球関係、「チャットGPT」などのIT関係をはじめ、様々な言葉があげられている▼今年は比較的よく聞いたような言葉がノミネート語になっている印象だ。数年前には、流行していない言葉が大賞になり、ネットでは批判などでざわついた▼業界では今年、どんな「ざわつき」があったか。筆者としては、工事を物品で発注する自治体の態度が、業界の要望に耳を傾けない印象を強く残してざわついた。来年はもう少し聞く耳を持ってもらいたい。(隼)
2023年11月30日
児童生徒数の減少や維持管理費による自治体の財政圧迫など、様々な課題で学校の統廃合が進んでいる。廃校は地域の衰退に繋がると言われるが、逆にチャンスに変えようという利活用の取り組みが注目を集める▼千葉県の保田小学校は2014年の廃校後、道の駅として再出発。机の備品など学校らしさを残す戦略で、食堂も給食スタイルで提供される。観光エリアの房総半島に位置することもあり年間100万人以上が訪れ、地域に発展をもたらしたモデル▼一方で北海道では大学の移転により、町全体で家賃収入が74%減少。アパート経営が危機に瀕したという報道もある。やはり、学校がもたらす地域への影響は大きい▼西部2市でも学校再編の検討、計画が進んでいる。地域の特色を活かした利活用が求められる。(鴎)
2023年11月29日
週刊誌の連載エッセーを楽しみに読んでいた。「大人の流儀」などで知られる作家の伊集院静さんが亡くなった。自身の歩みを投影した、人間味あふれる作風が人気。作詞家として近藤真彦のヒット曲も手がけた。視線は世間のあらゆる事象に向かい、政治に対しても舌鋒鋭かった▼ユーチューブ動画に広島県安芸高田市の議会が頻繁にアップされる。メガバンク出身の市長が、曖昧な質問を繰り出す議員をバッサバッサと斬っていくさまは、まるで時代劇を見ているよう▼かつて「議会は学芸会」と評した片山善博元知事は、あらかじめ用意された原稿を読み上げるだけの質問戦に一石を投じた。こうした慣習は、身近な県や市町村議会にも残ってはいないか。鬼籍にいった伊集院さんから「愚か者」と、厳しい喝が飛んできそうだ。(鷲)
2023年11月28日
世界の主要な都市と日本の街並みを比較してみると、前者の方が近未来的に感じる。その要因は電柱と電線の存在だろう。海外では景観に配慮して電線などを撤去している所が多く、日本ではまだまだ電柱が道路に立ち並んでいる▼国交省のデータによれば、ロンドンなどの大都市で無電柱化率100%を記録している。一方で日本は東京23区で7%と大きく後れを取っている。無電柱の利点は景観面だけではなく、歩行空間の確保や災害時の電柱倒壊による二次災害も防ぐことができる▼国交省が無電柱化推進計画を策定し、5年間で約4000㌔を計画目標に進めている。県内でも各地で無電柱化に着手しており、電線のない風景も珍しくなくなりつつある。無電柱化率で世界に追い付く日もそう遠くはないのかも。(雛)
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