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2024年1月11日
株式相場の世界では干支にちなんだ格言があり、今年辰年は「辰巳天井」。昇り龍のように力強く株価が上がり、十二支の中で最も騰落率が高いという▼前年は「卯(う)跳ねる」の通り、日経平均がバブル崩壊後の最高値を更新。前回2012年の辰年は、第2次安倍内閣の経済政策「アベノミクス」効果で大幅上昇した。株価は景況感、投資意欲に影響する。新NISAによる資金流入が期待される今年はどうか。このところの自民党派閥による政治資金を巡る事件を見ると、ロッキード事件が発覚し、政局が不安定化したものの、年末にかけて上昇した1976年が思い起こされる▼建設業からも辰年にちなみ「建物がタツ年に」と、受注拡大を願う年頭挨拶があった。景気の良い年になるといい(鴛)
2024年1月9日
「新(あらた)しき 年の初めの初春の けふ降る雪の いやしけ吉事(よごと)」。歌人として知られる大伴家持が「因幡国」の国司として赴任していた時に詠んだことで知られ、万葉集の最後に置かれている▼因幡の国庁は、鳥取市国府町に置かれた。家持はこの地で迎えた正月にこの歌を詠んだと言われ、近くに見える面影山の雪景色を見ていたはずだ▼能登半島地震が発生。正月の穏やかな景色や、団らんの時間は一変した。被災した方々にいつもの毎日が戻ってくるのはいつか。「政治の停滞」などと言っている場合ではない。被災者の安全を守り、インフラの早期回復に全力を尽くそう▼家持は、良い年であるようにという願いを込めて、この歌に年頭の所感を託した。復興への長い道のりを支えねば。(鷺)
2023年12月27日
ラジオから流れる「上を向いて歩こう」に、ふと既視感を覚えた。1年前も同じ時期、同じ曲を聴いていた気がする▼昨年亡くなったおおたか静流を悼み、彼女の歌うカバー版が流れていたのだ。浅学ながら「こんなにも哀しい歌だったのか」と、初めて気付いたのがその時だった▼今年はオリジナル版の坂本九。全米チャートの席巻から60周年だそうだ。哀切極まる歌詞を明るく感じさせる妙味に、今は新鮮な驚きを抱く▼今年も多くの別れや悲しみがあった。しかし一つの終わりは新たな発見と始まりを運んでくる。何かを壊して生み出す建設の仕事に携わる人々は、そのサイクルを誰より知っているはずだ。しばし上を向いて、滲んだ星を数えたら、また前に向かって歩いていきたい―来年も良い年になりますように。(鵯)
2023年12月25日
先週は寒波が日本列島に流れ込み、日中でも身体が冷え込む日が続いた。22日の冬至にはゆず湯に入った方も多いのではないだろうか▼このゆず湯に入る文化。一説では「ゆず=融通が利く」「冬至=湯治」との語呂合わせからとも、運を呼び込む前の厄払いの禊(みそぎ)とも言われている▼ゆず湯は血行促進で冷え性が緩和されたり、風邪予防や美肌効果など様々な効果が期待できるようだ▼融通と言えば、意見交換の取材で融通が利かない場面があった。業界側の要望に対して、発注者が首を縦に振らない。発注者も様々なルールのもとで動いているので、気持ちが分からないでもない。ただ、比較的簡単に変えられそうなことでも「OK」とならないことも。ゆず湯に浸かり、融通が利くようになっていれば良いのだが。(隼)
2023年12月22日
身近にあるもので数が10万を超えるモノと言えば何を答えるか。小学校で出題されたこの問題は大人でも少し考えるかもしれない▼ 常識や固定観念にしばられない小学生の発想は時に興味深いものである。とある小学生はこの問いに対し「ホコリ」と答えた。確かに間違えではないが、「んー」と悩まされる解答だ。みなさんはどう思うか▼建築やまち、環境について考える「子ども建築塾」というのがある。住宅のスケールや模型などを学び、小学生ならではの発想力で家を設計するカリキュラムだ。どんな家を設計するか想像もできない▼小学生の将来就きたい職業で建築家は6位に入ってる。担い手不足を課題とする建設業。「子ども建築塾」を10万を超えるほど作り興味を持ってもらうことが大事になる(鴎〕
2023年12月21日
先日、鳥取市内に初雪があった。平年より12日、昨年よりも3日遅い観測。彩られたイルミネーションもやっと映えてきそう。寒気は一気に強まり、21日からは平野部でも大雪への警戒が必要だという▼各業種の担い手不足が深刻さを増している。全国の人手不足による倒産件数は年間最多。なかでも建設業と物流業が半数を占める。時間外労働の上限規制がはじまる「2024年問題」が間近に迫り、来年の倒産件数はますます増加しそうだ▼夕方、取材に訪ねていた老舗建設会社では「社長、帰りますよー」と従業員。この会社では午後5時半には事務所が真っ暗に▼移動も労働時間のうちで、これで現場がはかどるのかどうか。内緒で書類の整理は自宅でもこなせるが、現場は持ち帰るわけにはいかない。「生産性」は確実に下がっている。(鷲)
2023年12月20日
「サブスク」という言葉が近年急激に一般化した。商品やサービスを定額で利用できる「サブスクリプション」の略称で、音楽や電子書籍など多くの商品がサブスクで買えるようになった▼サブスク最大の特長は、使うだけ費用対効果が高くなることだ。様々な音楽や映画を楽しみたいなら、記録媒体を一つ一つ調達するよりもサブスクの方が安く、多くの作品を視聴できる。一方、注意が必要なのは、所有権が自分にはないのでサービスが終わった時に手元に何も残らない▼建設業界でも、建設現場に設置する防犯カメラやIT化をサポートするシステムの提供など、サブスク活用による新たな需要の模索が始まっている。多くの物を持つことが良しとされない時代で、それでも持ちたいものは何かを考える良い機会かもしれない。(雛)
2023年12月19日
団体と個人の違いはあるが、スポーツの試合では流れが一気に変わることがある。観戦する者にとっては大きな楽しみの一つでもあるが、選手やベンチは流れを引き戻すために、短い時間の中であらゆる策を練る▼一度握った主導権を逃すかと勢いに乗るチームに対して、対戦相手は少ないチャンスをつかんで一気に流れを変えることもあるから、一瞬のプレーを見逃せない▼こうした試合の流れは、建設工事や調査・業務の開始から完了までの過程と似ているのかもしれない。現場の責任者は隅々に目を配ると同時に、試合中と同じく的確な判断が求められる▼競技によってはコーチ陣がジャッジの傾向を早い段階で分析することも戦略の一つ。技術者も加点につなげる発注者の言葉を常に聞き逃さない。
2023年12月18日
2024年度の税制改正に向けた大綱案を与党が取りまとめた。企業関連では、賃上げ税制を強化。中小企業向けは法人税から賃金増加額の最大45%を減税できるよう拡充し、積極的な賃上げを促す▼注目されるのが、交際費のうち、経費扱いで非課税にできる1人当たりの飲食費の上限が1万円に倍増されること。物価高に伴う飲食代の値上がりに対応した動きで、飲食業界の支援につながるかが焦点だ。バブル期に約6兆円だった交際費は近年3兆円程度に落ち込んでいるとか▼制度改正といえば、建設業界でも時間外労働の上限規制の適用を控え、対象拡大が見込まれる週休2日工事への対応も課題となる。賃上げ、交際費の増額は、安定した受注、働き方改革の推進があってこそ。歯車がうまく回るといい(鴛)
2023年12月15日
1年の世相を1字で表す「今年の漢字」、2023年は「税」に決まった。やや安直な感はあれど、それも切迫感の裏返し。消費税が8%に引き上げられた14年以来、9年ぶり2回目…と書くと甲子園のようだが、「虎」をはじめ野球関連の字も多数ランクインした▼税の一字のうち、「禾」は穀物などの農作物を指す。旧字体を構成する「兌」の解釈には諸説あり、多くは人の着物をはがして抜き取る様だとする一方、喜びや満足につながるとも。前者は「脱」、後者は「悦」の字に通じる▼公共事業も原資は税。業界に仕事として再分配され、巡り巡って個々の労働者に果実が行き渡ると考えれば、相反する字義にも合点がいく。しかしネガティブな印象ばかりがつきまとうのは、どこかでスキームが破綻しているからか。(鵯)
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