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2024年7月16日
子供の頃の梅雨は、今ほど気温が高くなかった。やはり、地球は温暖化を通り越えて「沸騰」しているのかと、思い始めた▼梅雨の末期は毎年、大きな災害が発生する。想定外の被害だった、というだけでは済まされないほど、自然災害の規模は大きい▼今月の初めに鳥取大学准教授の中村公一さんが「能登半島地震で発生した液状化被害」について講演した。地盤工学の専門家で多くの被災地を歩く。道路の向こう側は何ともなかった場所などエリアは限定的だが、被害は甚大だった▼調査やデータの解析は続くが、地盤改良工事の効果はあったと話す。今、土木と建築の専門家が共同で液状化対策に何が有効なのかを考えている。巨大化した災害に立ち向かうインフラを構築するために。(鷺)
2024年7月12日
絵本「大ピンチずかん」が発行100万部を突破したそうだ▼子どもが陥りがちなハプニングについて、レベルの大きさなどで分類し、対処法を紹介。セロハンテープの端が見つからない▽牛乳をこぼしてしまった▽自転車がドミノ倒しになった―など。誰もが思い当たるような事例に、ユーモアあふれた対処法が好評となっており、発売から2年半足らずで部数が大台に。絵本のジャンルでは稀という。続編の「大ピンチずかん2」では、陥った理由を解明。絵本は親子のコミュニケーションツールとして人気という▼真夏日が続き、体調管理が難しい時期に入った。現場では疲労がたまり、注意力が散漫になりがち。熱中症も警戒される。大ピンチに陥る前に、起こりうるリスクを改めて確認し、安全に努めてほしい(鴛)
2024年7月11日
スタジオジブリとプロデューサー・鈴木敏夫に焦点を当てた巡回展が、9日から岡山を会場に始まった。連休を前に小旅行の予定を組んでみるのも一興▼鈴木の直弟子に当たる石井朋彦が、共通のパートナーである宮崎駿を「イチロー並みにストイック」と評しているのを聞いたことがある▼出社してコーヒーを飲み、少し雑談して席に着く。作画に悩んだらスタジオを歩き回り、毎日同じ弁当を食べて同じ時間に帰る―しかしこれを50年続けてきた宮崎だからこそ、逆に些細な変化や新鮮な出来事に敏感なのだ、とも▼映画制作同様、時に数年間に及ぶ工期の中では、つい日々の仕事をこなすばかりになりがち。微妙な違和感を見逃さないよう自分のペースを確立することで、安全かつ質の高い施工を目指していきたい。(鵯)
2024年7月10日
日本のインターネット元年とされている95年から約30年。今や人々の生活になくてはならない存在となっている▼そんなネット社会とセットなのがサイバーセキュリティ。サイバー攻撃への対策をとらないと、個人情報・機密情報は簡単に盗まれる▼最近ではJAXAやKADOKAWAでの情報漏えいが明らかになった。いずれも名が知られており、その影響は計り知れない。ただ、情報漏えいは地方の中小企業でも起こっている▼IT企業に勤める知人が言うには「鳥取の会社は古いシステムを大事に使っているところが多い」。この発言の真意は「セキュリティが甘い会社が多い」ということだ。建設業もDX化が進む。貴社のサイバーセキュリティは大丈夫か。今一度確認が必要かもしれない。(隼)
2024年7月9日
日本の漢字が海外に人気なのは有名だが、漢字を2字、3字、4字などで組み合わせた熟語にもファンが多い。熟語の数は膨大にあり、それぞれの成り立ちを調べると興味深いものがある▼建設業で馴染み深い土木という熟語がある。言葉の意味を調べると、土や石、木、鉄などの材料を使い、道などを建設するというもの。4つの材料はそれぞれ大事なはずだが、なぜ土と木が選ばれたのか▼土木という言葉は明治時代に生まれた。当時参考にしたのが、前漢時代に各地の学者を集めて作られた思想書「淮南子」(えなんじ)。その中に「築土構木」という四字熟語があり、土木という言葉が作られたそうだ▼土木とは2000年以上も前に書かれた本から生まれている。人の営みと共にあり続けた産業と言っても過言ではない。(鴎)
2024年7月8日
中学生時代の当時、1986年に起きた山陰本線・余部鉄橋の列車転落事故は衝撃的だった。強風にあおられた車両が脱線し、鉄橋下にあった水産加工場を直撃した▼朱色の橋脚が映えていた明治時期の鉄橋は、2010年にPC橋へと改築。いまは日本海の絶景を見渡せる「空の駅」として観光名所になっている▼鳥取大学主催のセミナーで余部鉄橋の改築工事に触れる機会を得た。講師は大崎総合研究所の若原敏裕氏。清水建設の技術研究者として改築に携わり「百年後の土木遺産」を目指したという。高さ40㍍で真横を走る既設線を通しながらの桁架設。強風に耐えられる構造や、地震、塩害対策にも手を焼いた▼若原氏は「インフラの寿命は維持管理しだいだ」と。土木遺産の如何は、しっかりとした橋守の存在にかかっている。(鷲)
2024年7月5日
多くの人が趣味として楽しんできたであろうコンピューターゲーム。熱中する余りそれ以外の事が手につかないなんて話もある▼ゲームを家庭に根付かせた任天堂のファミリーコンピューターが販売開始したのが1983年。それから今までの40年間で自らがゲームの世界に没入するVRなど目覚ましい発展を遂げている▼近年ではゲームがまちづくりなどにも使われ、国土交通省が主導して進めている現実の都市を基に作成した3Dモデルデータを、リアルなまちづくりが可能なソフト上で使えるようにして無料で公開している。さまざまなゲームが開発されている昨今、住居や工場を造るといった建設産業に関わるものが数多くある。建設業界に入るきっかけがゲームだったという人がこれから増えてくるかもしれない。(雛)
2024年7月4日
一方通行の思いや願いを多くの人が持つ。一般的な表現は道路の安全対策だが、果てしない夢や希望への思い。そして、相手を振り向かせたい願いも「一方通行」という▼子供の頃の夢は無限だ。初めて目にする世界にたくさんの興味を持ち「いつかは自分も」と考えるが、かなえた人はすごい▼県内には多くの道路が走る。地元で生活する者にとっては一番の交通手段が自動車。何と言われようが、この地に無駄な道路などはないはず▼来年度の予算編成に向けた準備も始まっている。以前、他県の首長が道路整備の計画について「何年も待つが、住民のささやかな満足感さえいただけない」と訴えた。現地は雪深い山間地。長く続く「片思い」につのる思いは国などへの不信感。ここにも人の暮らしがあるのに、と。(鷺)
2024年7月3日
きょう3日から新紙幣の発行が始まる。20年ぶりの刷新で、対応する券売機、自動販売機への切り替え、レジのシステム更新需要が発生。旧紙幣による「タンス預金」を市中に流通させる可能性を含め、民間調査機関によると、新紙幣発行の経済効果は1・6兆円という▼1万円札は渋沢栄一、5千円札は津田梅子、千円札は北里柴三郎。渋沢と言えば、建設業とも関わりが深い。大手ゼネコン・清水建設の相談役を長年務めたほか、大成建設の前身で、国内初の法人建設企業である日本土木会社の創立者の一人。渋沢の教え「論語と算盤」は清水建設の社是として受け継がれ、同社入社式の社長挨拶で現在も引用されているとか▼格言「夢七訓」をはじめ、氏の歴史や言葉をこの機会に調べてみると、何かの参考になるかもしれない(鴛)
2024年7月1日
国内の高速鉄道で最古の歴史を持つ東海道新幹線は今年開業60周年。数々の記念事業が企画されており、海外旅行に手を出しにくい昨今、夏の行楽の足も兼ね多くの人で賑わいそうだ▼新幹線の開発には、日立製作所や川崎重工業、日本車両製造など名だたる大手メーカーが参画。そして彼らの持つ先端技術を統合する役目を担ったのは、他ならぬ国鉄自身だったという▼運用現場に精通した者が陣頭指揮を執り顧客満足度を高め、専門分野で力を発揮する企業群は、その要求に応えることで真に価値のある技術を磨くことができた▼PFI等の目指すべき在り様もまた、こうした「三方良し」の構図ではないか。施設の利用実態を悉知し、技術の向上に意欲を持った地元企業が活躍できる仕組みづくりは、きっとそのプロジェクトに良い影響を及ぼしてくれる。(鵯)
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