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2025年7月11日
建設現場に設置される仮囲いは、安全確保、周辺環境の保護などの役割がある。しかし、近年では新たな価値を持たせようとする動きが広がっている▼今年3月、出版社の秋田書店本社の解体工事現場の仮囲いに掲げられたのは、「史上最強の親子げんかにより本社屋は倒壊いたしました」というインパクトある看板。同社の人気格闘漫画『刃牙(ばき)』シリーズの名場面を引用したもので、作者の板垣恵介氏は「ビル1棟で済んだのは幸運」と遊び心を添える▼人気コンテンツとの連携はハードルが高いが、このほかにも、仮囲いをキャンパスにして、アーティストや学生がアート作品を作るなど、まちづくりにもなっている▼囲いひとつでも企業や職種の魅力を伝える媒体にもなり得る。現場を隠すための囲いがカッコイイ建設業を伝える有効な手段なのかもしれない。(雛)
2025年7月10日
気象用語に使われる「真夏日」は今の時代だと涼しく思うが、「猛暑日」という言葉は本当に辛い。加えて「熱帯夜」も続き、体調を崩した人も身近にいる。「にわか雨」が待ち遠しい▼そのうち、熱帯地帯のように突風と強い雨を伴うスコールが当たり前になるのか。これからの季節は、極端に大きな被害を発生させる豪雨災害に注意しなければ▼にわか雨という言葉は、どこか風情を感じるが「ゲリラ豪雨」は意味合いが大きく違う。予測は難しいし、大災害につながる。どこに暮らしていても安心は出来ない、という思いを共有すべきだ▼この暑さを「酷暑」と表す人も多いが、気象用語ではない。この言葉を聞いたのは、ずっと前のこと。メディアで最初に使った人は、今の気候を予測していたのか。言葉は一般の人達に広く定着している。(鷺)
2025年7月9日
参院選の投開票が、史上初めて3連休の中日になったことが、ネット上などで話題となっている。投票率が下がり、組織票を持つ与党に有利に働くとの見方が大勢▼ネットを使った電子投票が解禁されれば、状況は異なるだろうが、日本では、本人確認の方法などで課題があるとして、導入されていない。海外では各国で採り入れられ、投票率が飛躍的に伸びたケースも。選挙の景色は大きく変わる▼電子といえば、業界では電子入札の動きが進む。来月からは米子市でも、一部工事を対象に運用が始まる。開札時の業者の立ち会いがなくなり、役所で顔を合わせる機会が減りそう。こちらも様相が変わる。事務手続きの効率化などの観点から、電子化の流れは当然と言えるが、大型案件の抽落時の喜びなどが見られなくなるのは、何やら寂しい。(鴛)
2025年7月7日
苛烈な陽射しに夏の商戦も本格化。季節商品が攻勢を強める中、大手ECは大型セールを始め、物流の耐力も懸念される▼戦略、戦術、戦力―市場競争を軍事に見立て始めたのは戦時下のこと。効率的な兵士の育成手法がそのまま部下の教育に転用され、今もって踏襲されている。「ロジスティクス(物流)」も由来は「兵站」だ▼ゆえに、1980年代の組織変革論の教科書には共通して「危機感を煽れ」とある。戦地へ追い立てるには、焦燥や恐怖が近道。しかし現代では、大量離職の呼び水になるだけだろう▼何も往時の有り様を否定するわけではなく、戦後80年、時を経て変わった価値観の軸を建て直す必要があるだけだ。さながら戦後復興の第一線を担ったように、建設業界にはその旗頭を務めてほしい。(鵯)
2025年7月4日
最近は鳥取でも外国人の姿を多く見かけるようになった。昨年時点の県内で暮らす外国人は、2014年当時と比較して約1・5倍、外国人観光客もかなりの伸び率となっている▼インバウンド需要は著しいもので、少し前の言葉を借りれば、中国人を中心に「爆買い」が行われる。そうなれば当然、日本に莫大なお金が落とされる▼インバウンドは、ホテル価格の高騰といった影響も及ぼしている。もちろん、インバウンドだけでなくホテル業界の人手不足なども相まってのものではあるが▼ホテルといえば、鳥取市内ではビジネスホテルを中心に複数、建築計画があがっている。砂丘の高級ホテル・マリオットも施工業者は決まったようだ。それぞれのホテル建設は赤字工事とも聞く。建設費はせめて適正価格にならないものか。(隼)
2025年7月3日
梅雨明けが異例の早さとなった。各地では30度を超え、強い日差しが襲う。猛暑との戦いが長くなりそうな今年、熱中症には気を付けていきたい▼データを取り始めた1951年以降で九州南部以外で最も早くなった梅雨明け。それまでは2022年6月下旬での梅雨明けだったが、その後、雨が続き「戻り梅雨」となった過去もある。近年の異常気象を考慮すると、どのような気候になるのか予想がつかない▼このまま雨が降らなければ…心配の声が上がる。渇水に見舞われる可能性が十分に考えられ、米農業に大きな影響が出る。更なる高騰になるかもしれない▼建設業では着工前に水管理やリスクを協議し、使用量や排水量の削減に努めている。建設現場での雨水や湧水を有効活用する動きに期待したい。(鴎)
2025年7月2日
動画サイトを視聴中、仁徳天皇の「民の竈」の逸話を紹介する短尺動画が流れてきた。1600年前、高台から人家を眺めた折に炊事の煙が立っていないことに気付いた天皇が、民の窮乏を察し、税の徴収を3年間取りやめた話▽その間、宮殿は朽ち、自らも衣服が破れるまで使うなど質素な生活を送る。やがて国の活気が戻ると、民は恩返しにと自発的に税を収め、宮の修繕も買って出た▽一方の天皇は日本史上初の大規模工事を展開し、民草に仕事を付与。大阪平野の治水を完遂し、農業生産力向上にも寄与したとされる▽最初は「なぜ突然この動画が?」と思ったが、政治と民の在り方や、昨今の税制、農政を巡る議論の中で、その治世が注目されているのだと理解した▽参院選が明日公示される。今の政治家に求められる姿勢は何か。泉下の聖帝に尋ねたくなった。(鸛)
2025年6月30日
雨にちなんだ名曲の一つに、60年代にヒットしたザ・カスケーズの「リズム・オブ・ザ・レイン」(悲しき雨音)がある。雷音から始まるイントロから一転。別れた女性への未練をつづった歌詞をゆったりとしたメロディが包み込む。何だか懐かしくなり、つい口ずさんでしまう▼先週は梅雨前線による影響で、県内各地でまとまった雨量になった。目立った被害はなかったものの、警報が出されるたびに待機する各関係者がいる。それも季節を問わず。空振りも当たり前で、日々の住民生活を陰から支えてくれる人たちに、時には心を向けてもいい▼出水期に入り、引き揚げた河川現場の状況に気を揉む業界人もいることだろう。雨音はどうか。静かに耳を澄ませているうちに6月も終わり。はや、一年の半分が過ぎた。(鷲)
2025年6月27日
コーヒーの語源について最近ネットで見た。コーヒーは飲むが、語源についてあまり意識しなかった▼語源は諸説あり、アラビカ種発祥の地とされるエチオピアの地名「カッファ」に由来する説のほか、アラビア語でワインを示す「カフワ」に由来する説の二つがある。アラブ地域はイスラム教が主流であり、飲酒を禁じていた。このためコーヒーがアルコールの代わりとなり、単語の意味が変化したようである▼最近、コーヒー豆の価格が上がっている。主な要因は、コーヒー需要の増加のほか、産地の天候不順、円安などがあり、近頃話題の米の価格上昇などもあり、外食が本当に高価なものとなっている▼建設業界も資材価格高騰が続いている。こちらも不安定な世界情勢の影響もあるが、人手不足などもあり構造的な要因も大きい。コーヒーを飲みながら一つ一つ解決していこう。(雛)
2025年6月26日
今年も猛暑の毎日がやってきて、街を歩く人の服装も一気に変わる。少し大げさな表現だが、自宅の玄関先に置くメダカが泳ぐ容器の水が沸騰しそうな気がして、場所を移動した▼この暑さにはまだ慣れていない。建設に携わる知人は「働く人達を常に気遣う立場だから、まずは熱中症対策。そして、この時期は雨の対策も常に考える」という▼想定を上回る豪雨災害が発生するのもこれからだ。取材した業界団体の定時総会でも、トップが「不測の事態でも対策を総合的に判断する技術力を」「常に出動できる万全の準備を忘れない」と聞いた。この人達が災害に対応した豊富な経験を持つ▼知人の話はもう少し続く。「エアコンがない時代に育ち、暑さには強い世代だと思い込んでいた」そうだが屋外での短い立ち話さえ、二人ともつらい時間だった。(鷺)
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