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2025年10月23日
ルーブル美術館で白昼堂々の強奪事件が起きた。被害に遭ったのは皇帝ゆかりの宝飾品。宝石は細かくカットし、金は溶かしてしまえば出所は分からない。専門家は「回収は困難」と嘆く▼展示だけでなく、文化財の保存と継承も美術館の使命。配置を組み替え、時に修繕を施しながら、失われたものの空白を語り継いでいく。仮に回収・復元が叶ったとして、その価値は従前通りといくまい▼所変わって21日、石破内閣が総辞職。同時に26年続いた自公の協力関係も幕が引かれた。代わって発足した高市内閣で「展示替え」となった閣僚の面々には見知った顔も▼失った宝石が戻らないのなら、その空白をどう埋め、何を築くのか―古い梁を生かして新たな躯体を立ち上げるように、再生の手腕が問われている。(鵯)
2025年10月22日
身の回りの整理整頓は仕事だろうと家庭だろうと、生活する限りいつでも付きまとう。整理整頓が上手な人は物の置き場所を明確にしているイメージ。使ったら元の場所に戻すということが出来るから、常に綺麗な状態を保てる▼かくいう筆者は使ったら出しっぱなし。次に使うときは物の山から探して使う。それではいけないと思いつつ、ついそのようにしてしまう▼紙文化からペーパーレス文化に移り行くこのご時世。ペーパーレスは整理整頓にも一役買っている。完全に紙文化が消えるということはないだろうが、ちょっとした書類はいずれ電子オンリーになるだろう▼ペーパーレス文化は建設業でも進む。工事書類も今や情報共有システムで確認できる。ただ、工事検査の際に提出する書類が減らないのでは本末転倒。(隼)
2025年10月20日
長年にわたり、日本の激動の歴史を見つめ続けてきた国会議事堂。明日21日は臨時国会が招集され新首相を決める選挙が行われる。歴史の1ページが刻まれる▼国会議事堂は日本の政治の中心として機能し、その威容を誇る。1890年から約50年近く木造の仮議事堂が使われており、1936年に完成。その間数度の設計コンペを重ねるなど建設までに激しい物語となった▼明治時代の建築家である妻木頼黄(つまき よりなか)。小説「剛心」では生涯が記され、近代化の波に揺れる明治時代の建築界で国会議事堂の設計に心血が注がれ、実現に尽力する展開が描かれる▼様々な人物が知恵を絞り建設された同建物は日本の歴史の重要な転換点で常に舞台となった。物価の高騰など山積する課題の中、21日新首相の行方に注目が集まる(鴎)
2025年10月17日
「一粒の米には百粒の汗がある」―農家の苦労に感謝の意を込めた台湾のことわざ。田起こし、田植え、肥料をまいて雑草を取って、害虫も駆除して多くの手間暇をかけてやっと…鳥取市周辺では稲刈りを終えた跡が目に付く▼米作りがいかに大変なことか。日本にも「米一粒、汗一粒」と、似たような意味の言葉がある。さらに「米一粒には七人の神様が宿る」とも言われる。どれ一つ欠かせない要素。水、土、風、虫、太陽、雲と、それに作り手を指すそう▼建設業も自然を相手にした積み重ねの作業だ。測量から設計、施工まで最後は作り手の労力と知恵によって現場が仕上がる▼今年度も県優良工事と優良業務が決まった。各現場には「百粒の汗」がしみ込んでいるだろう。農家と同じように、作り手の労苦に大きな拍手を送りたい。(鷲)
2025年10月16日
ハローキティが誕生から50周年を迎え、今でもカワイイ文化の象徴になっている▼キティちゃんの口を描かないデザインは誰もが感情移入できるためだという。設定や世界観を固定せず、時代に合わせて流行を取り入れ、多方面とのコラボレーションで多くの人を引きつけてきた▼カワイイとは縁遠いと思われる建設業界でも、ショベルやバリケードなどにハローキティが登場したことがある。親しみやすい見た目は業界イメージを和らげ、若物や女性の関心を引きつける強力なツールとなる▼建設業界が掲げる「新4K」。給料や休暇、希望といった条件はもちろん重要だが、魅力的で憧れる存在となる「かっこいい」(カワイイ)も欠かせず、カワイイを取り入れることで、より親しみやすい業界に変わっていくはずだ。カワイイキティちゃんを見れば、キティ(きつい)仕事も頑張れるかも。(雛)
2025年10月14日
ネット上にあふれる言葉や画像に多くの人が右往左往する。「本当に良い話」であればいいが、「つくり話」もあっという間に伝わるから始末が悪い。真実がどうなのかという疑いの気持ちを常に持ち、調べる能力を備えるべきだ▼「いつからこんな世の中に」という人も多いが、スタイルは違えど昔も口伝えの噂話に尾ひれが付いて、争いにつながったことがある▼建設の現場も大きく進歩している。測量の機器や建設機械は新しい時代に即したシステムを搭載して、従来型の調査や施工も変わりつつある▼「しかし」という人がいる。現場の地形によっては正確なデータを求めるための補足調査が必要。「手間がかかる」が、複数の技術者が現地を歩く従来の手法で再度調べる。「機器はもっと進化するが、基本的な人の技はまだ欠かせない」と話す。(鷺)
2025年10月10日
原稿を書いていると、ふと目がかすんだ。画面を凝視し、光の粒を追い過ぎたせいなのだろう。家族が差し出したホットアイマスクに目を委ねると、温もりが闇の奥まで届き、心のわだかまりも静かにほどけていった▼見ることは、創造の原点だ。印象派の巨匠モネは、終生光を追い続けた「目の人」だった。晩年、白内障で視界が霞んでも、記憶をたぐり寄せながら、睡蓮の池に無限の色を見出したという▼建設の現場もまた、見る力を要する仕事だ。安全への目配り、デジタル機器とのにらめっこ。知らぬ間に疲れは積もり、心身の不調につながる▼きょう10月10日は「目の愛護デー」、そして「世界メンタルヘルスデー」。たまには、あふれる光と情報から少し離れ、何も見ない時間を持ってみたい。見えない闇の静けさが、次の創造を照らすかもしれない。(鸛)
2025年10月9日
「サナエノミクス」なる造語を巷でよく聞くようになった▼自民党の新総裁に就いた高市早苗氏が掲げる経済政策で、同氏の書籍に記載がある。アベノミクスを継承し、積極的な財政出動や金融緩和を志向する期待感から、日経平均株価が上昇。総裁選は小泉進次郎農林水産相が優勢とみられていただけに、高市新総裁の誕生は「ポジティブサプライズ」になったようだ。総裁選では「日本列島を、強く豊かに。」と題し、公共事業を地方に行き渡らせ、日本の経済成長を促すと強調しており、業界への恩恵が期待される▼足元では、人手不足などに伴う入札不調が相次ぐ。サプライズ級まではいかないだろうが、一定の事業量が発生した場合に備え、官民で受注体制などを議論しておきたいところだ。(鴛)
2025年10月8日
リーダーシップ研究の大家である三隅二不二(みすみ・じふじ)は、優れたリーダーたる素養を、彼・彼女が他者に及ぼす影響の中に見出した▼卑近な言葉で言えば「頑張ろう」「明日もここにいたい」という感情を呼び起こせるか否か。そのために腑に落ちる明確な目的を与え、人間的な好意を健全に受け取る人物像を思い描いている▼結果ありきで方法は様々。とにかく弁が立つ者もいれば、手技で見せる職人気質なタイプもいる。ただ今日的に求められるリーダー像は極めて純化していると、冒頭の三隅から薫陶を受けた識者は言う―すなわち「信頼できる発信者」だ▼次期首相がほぼ当確も、背負って立つ党は未だ政治不信を払拭できないまま。願わくば「明日も頑張ろう」と思えるメッセージを届けてほしい。(鵯)
2025年10月6日
朝晩が涼しくなり、布団を被って寝ないと寒さすら感じる。あれだけ暑かった日は一体どこに行ったのか。恋しさはさすがに感じないが▼涼しくなるにつれて心配なのが身体のあちこちの痛み。筆者は腰痛持ちのため、毎朝目覚めた際には起き上がり方に気を遣う。急激に起き上がれば悪化させてしまう。動作は慎重になりがちだ▼現在、全国労働衛生週間が展開中だ。取り組みの中でも腰痛災害の対策などはうたわれている。腰はすべての動作に通ずる。ストレッチを取り入れている企業も多いことだろう。腰を労わることが健康への近道と感じる▼別の涼しさを感じる季節でもある。この時期は工事・委託の発注が落ち着く。年度末にかけて毎年国補正が付くが、今年はどうなるか。懐はいつの時期も温かいほうが良い。(隼)
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