コラム

2017年5月9日
日本建設業連合会(日建連)が4月に、2021年度までの5年間に週休2日制を定着させる原則「現場は土曜日閉所」を推進する「週休2日推進の基本方針」を決めた。安倍政権が推し進める働き方改革に呼応するものだが、しかし、その実現にはかなり高いハードルが待ち受けているのが現状だ▼某社長は語る。「朝7時頃に出勤し、朝礼から始まりその日の段取り、そして施工、併せて安全管理から各方面での打ち合わせなど。夕方の午後5時6時からは、日報や設計変更書類等の書類作成」、「帰宅時間は午後9時10時」が現実と。完成が近づけばさらに遅くなる。大方の建設現場では、土曜・祝日勤務は当たり前。災害時など緊急時には待ったなしの対応が求められる▼改革実現には、発注体制や単価、工期など官民問わず各発注機関の理解と協力も求められる。
2017年5月2日
風薫る5月に入り、大型連休の行楽地は多くの観光客で賑わうことだろう。それにしても、一昨日の4月30日は、倉吉で30・1度、鳥取で30度と早くも真夏日を記録し、一気に夏がやってきた▼屋外仕事が多い建設現場では、年間を通して快適に作業できるよう、労働環境は昔に比べれば大幅に改善された。しかし、これから初夏に移り変わり、日ごとに暑さも増していく▼これから暑くなってくるとどうしても途切れがちになるのが集中力。頭の中で分かっていても避けられないのがヒューマンエラー。そのほとんどは、後で振り返れば「あってはならない、起こるはずのない」基本的な過ちだ▼多岐にわたる工種の工事関係者が出入りするため、より多くの危険が潜んでいる建築現場では、そのリスクは自ずと高くなる。常に危険と隣り合わせであることを忘れてはいけない。
2017年4月28日
ようやく工事に着手するのか。そうしみじみと感じる大事業が鳥取市役所の新庁舎だ。2009年に市議会に庁舎等に関する特別委員会が設置されて以降、さまざまな議論がなされてきた▼12年5月には住民投票が実施され、現本庁舎の耐震改修と一部を増築する案が支持されたが、市議会の特別委員会が耐震改修案を検証し、実現困難と結論付けた▼紆余曲折を経て旧市民病院跡地への建設に決まったが、今度は合併特例債の期限である19年度中に事業を完了させることができるかが、大きな課題だ。市では地盤改良工事を先行発注して、少しでも工事の進捗を高め、最短で19年秋の完成を目指している▼その第一弾工事となる敷地の舗装撤去工事と公募型指名競争入札で発注されていた地盤改良工事がきょう指名通知される。「ようやく着手する」はゴールではなくスタートだ。
2017年4月26日
ワラビにタケノコ、フキ…と、わが小家の食卓にはずらり山菜が並ぶ。ワラビは人参とキュウリと浅漬け風に。タケノコとフキは厚揚げと炊いたんがよく合う。これらには裏庭にかおるサンショウの葉を摘み取って置く。あ~春の季節▼業界は今週末からのゴールデンウィーク(GW)を挟み、総会が相次いで開かれている。いくつか総会後の懇親会におよばれした。酒を酌み交わしながらの話題は、おのずと今年度の見通しに行き着く▼「今、いまは人が足りないくらい忙しいが、年度後半は一体どうなるのか」-先行きを不安視する声は少なくない。県土の今年度予算も固まったが、昨年に比べると確実に減だ。補正でもないかぎり、やりくりは厳しい▼「何とか人を割いて、多少無理してでも上半期中に工事を確保しなければ」。GWの期間も経営者たちの気は休まらない。
2017年4月19日
春の嵐で桜も大方散ってしまった。新芽の緑は季節が夏に向かっていることを告げている▼古人は、花の散るさまを雪の降る情景に重ねて日本の心を詠んだというが、今年の豪雪は風情どころではなかった▼除雪でも後継者の育成が大きな課題としてあがっている。生産年齢人口比率の低下に伴う人手不足を解消するために、ITの導入による技術革新は避けられない時代の流れだが、技術は人から人に伝わるものであることを忘れてはいけないのではないかと思う。人を育てるのには長い時間と手間がかかる▼人から人へ技術を伝承して育まれてきたのが日本の心と文化。心の伴わない技術は切り花の美しさに似て、はかなく脆い▼機械化と効率化が加速する今だからこそ、後進をじっくりと“大木”に育てていかないと、色んなところで“根っこ”がぐらつく気がする。  
2017年4月18日
幼いころ米子高島屋の屋上に連れて行ってもらい、遊具に乗せてもらった後、レストランで食事をするー。ささやかな幸せというよりも、当時の感覚では数少ない贅沢だった。そのころの高島屋の存在は単純に子供にとっての楽しい場所だった▼が、大人になるにつれて、その感覚が微妙に変わる。なぜ、山陰地方という言わば地方の片田舎の小さな街に天下の高島屋が存在するのかとの素朴な疑問と、他にはない宝物を持っているような感覚がそれだ。その高島屋の施設の一部が市に寄付される▼その寄付目的とされる官民一体での再開発という耳障りの良い言葉がどことなく虚しさを感じさせるのは何故だろう。鉄道のまち米子のシンボル米子駅周辺、商都米子のシンボル高島屋や旧やよい跡含めた角盤エリアの衰退ぶりは今更だ。いずれもが今、衰退脱却に向けた岐路に立つ。
2017年4月17日
4月を象徴する桜。今年もその華やかで初々しい姿でわれわれを楽しませてくれた。だがその見ごろはあまりにも短い。県下ではつい1週間ほど前には満開だったが、早いところではすでに、その姿を消しつつある▼4月といえば、高校・大学等新卒者の入社月でもある。本紙「ニューフェイス紹介」ではこのところ、建設業界へ就職した新入社員を紹介している。ただこちらは、桜のように早々に姿を消してもらっては困る。高齢化が進行している建設業界では、とりわけ若者に長く定着してもらうことが重要だ▼そのためには、賃金や労働時間などの処遇改善も欠かせないが、これから長い職業人生を送る若者にとっては、その会社(あるいは業界)の長期的な行く末に希望が持てるかどうかが何より重要になる。若者が長期的に安心して働ける会社(業界)づくりを心掛けたい。
2017年4月14日
平成29・30年中の開通向けて進められている鳥取西~青谷間の鳥取西道路建設工事。早期開通が待ち望まれるが、業界にとっては完成後の工事量減少に大きな不安感を抱く。特に、主要資材の生コン需要は工事ボリューム減少による先細り感が心配される▼県下の生コン総出荷量は、ピーク時の30年前に比べれば半減しているものの、ここ10年を見ると年間概ね40~50万立方㍍、東部地区管内では20万~30万立方㍍見当で推移している。しかし本紙既報通り、西部地区では将来的には15万立方㍍を割り込み10万立方㍍台という厳しい見通しもある。東部地区でもその厳しさを想定しなければならない状況を窺わせる▼「問題は、鳥取西道路工事が終わった後だ」「今年からが本当の戦い、競争になる」と、某業者はその厳しさを今から見つめている▼それこそ忖度なしの競争時代となりそうな風向きだ。
2017年4月12日
風が吹けば桶屋が儲かるのだろう。折からの特需とも呼べる好調な建築需要を受けて、鳥取市内のホテル業界もその恩恵に預かっているようだ▼リーズナブルなビジネスホテルは当然のことながら、通常ならほとんど利用されないであろう割高なホテルまで追い風を受けているという。言うまでもなく、人手不足がその背景にある▼ちょっとした現場でも職人のやりくりに頭を痛めているというから大きな現場はなおさらそうだ。建設業に限ったことではないが、売り上げが伸びても人手不足や原材料費の上昇で思うように利益が上がらない▼コストの上昇をなかなか価格に転嫁できないのが現実だ。新しい年度が始まり、5月から工事の発注が始まる。東部地区では、鳥取市の新庁舎をはじめ今年度も大型案件が控えている。懸念されたことだが、あまりにも風が吹きすぎか。
2017年4月10日
鳥取市の新本庁舎建設に向けた地盤改良工事が公告された。市では合併特例債が使える期限となる2019年度内に竣工させる必要があるため、本体工事の発注に先駆けて地盤改良を発注、6月の本体工事発注に備える▼市内の建設業界が熱い視線を注いできた大事業が本格的に動きだした。市では、できるだけ多くの市内業者に参画してもらうため、庁舎整備事業に関連する工事は複数受注を避けるのが基本的な考え方だ▼しかし一方で、地盤改良を受注した企業が以降の入札に参加できないとなると、地盤改良工事への参入意欲が薄れるのではという懸念から、今回の工事を受注しても本体工事への参加を制限しないようだ▼今年度は6月に本体工事、10月に市民交流棟の発注がある。入札参加条件や入札の行方など、今後もこの大事業には注目が集まりそうだ。
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