コラム

2017年7月6日
温泉地なのに湯けむりが無い、温泉情緒が無い、活気が無い、土産物屋が無い…と兎に角、無いない尽くしの温泉街と一部の人たちからという表現が適当かどうかは微妙なところだが、何とも手厳しい批判を受ける皆生温泉。「温泉地に温泉情緒が無いというのは致命的欠陥」との言葉までも▼皆生温泉の宿泊客は1997年の夢みなと博開催時の71万2000人をピークに下降線を辿り、2016年にはその数は41万7380人にまで減少した。団体客から個人、グループへといった旅行形態の変化への対応の遅れや首都圏へのPR不足等々…要因は様々あろう▼その一方で、湯喜望白扇が「じゃらん」の売れた宿大賞で2位に輝くなど旅館の評価は高い。無いものは無いー開き直りから見えてくる何かが有るや無しや。皆生温泉のため、建設業界が一役買えることはないものか。
2017年7月5日
建築設計の業務報酬基準が、改正に向けて動き出した。国交省が2018度の中央建築士審査会に改正案を諮る方向で検討に入ったもので、今年度中に現行の告示内容の課題等を把握するための調査等が行われる▼業務報酬の根幹となる「国交省告示第15号」は、09年に改正施行されて以降8年が経過している。昨今の需要ニーズは高層化、多様化、また、施主の要求水準も高まっているなど現状にそぐわなくなっている▼県建築士事務所協会の霜村將博会長は「今の第15号は、数値にしろ区分にしろ、時代のニーズ追いついていない」。特に「改修工事」が対応できていないという▼同協会は「業務報酬基準」自体の社会的認知を図るための周知活動を各団体を通じて展開しているが、今回の改正検討はそれとともに業界がさらに前進する施策として大きな期待が寄せられる。
2017年7月3日
月日の流れるのは早いもので今年も中間地点を過ぎた。7月に入り、今後、梅雨末期の集中豪雨による災害が心配される。一方で、これから夏本番を迎え、特に注意喚起されるのが熱中症だ▼近年、気象情報も伝わるようになり、どんどん進化している熱中症対策。建設現場では、真夏でも快適に作業できるよう、職場環境の改善が飛躍的に進んでいる。しかし、どうしても集中力を欠き、ヒューマンエラーが多くなるのもこの時季だ▼土木現場に比べ、多くの工事関係者が出入りする建築現場。末端の関係者にまで監督の目がなかなか行き届きにくいから、きめ細やか目配りが必要だ▼建設現場は今では、過重労働で働き方が問われている運送業などに比べ健全かもしれない。しかし、昔も今も、重大災害に直結する「危険」と隣り合わせであることを常に忘れてはいけない。
2017年6月29日
長野県で地震が発生したというニュースを聞いて、近年は地震が増えているなと改めて感じた。昨年に国内で被害を伴った地震は7回発生しており、死者・行方不明者を伴った地震は熊本地震の1回だった。県内でも中部地震が大きな被害を出している▼大きな災害では、建設関連団体が応急復旧活動に活躍する。昨年は熊本に応援に行った県内の団体もある。そういった話を聞く機会があるせいか、県外の地震でも身近に感じてしまう。そして本当に恐ろしいと思う▼地震への備えは、公共の建築物をはじめ橋梁や水道管、下水道管の耐震化などハードの整備だけでも多岐にわたる。そして機動力を持った地元の建設業者をしっかりと育成しておくことも重要だ。少しでも安心感を高めるための早急な対策が求められる。自然災害は災害対策が完了するまで待ってはくれない。
2017年6月20日
「機械化」、「効率化」という言葉を連日のように耳にする。生産性向上に成功すれば企業はもちろん、日本経済の成長にもつながっていくはずだ▼華々しい技術革新の一方で、今後いっそう大事になるはずの後進の育成という点が、なおざりにならないだろうかとふと思う。手間も時間もかかることだが、ただでさえ世代間格差が広がる時代。その場に関わる人たちの“想い”の共有と伝承があってこそ、と思いたい▼以前、長く芸道の世界に携わっていて学んだことがある。心の伴わない技術ほど魅力が感じられないどころか、早晩自分も人も損ないかねないということだ▼科学技術の加速度的な進化は避けられない時代の流れだが、人の生物学的認識が追いついていないとも指摘されている。便利なのはありがたいが、バランスを欠いた理性への過信には気をつけたい。
2017年6月19日
伊木隆司氏を新市長とする米子丸の船出となる初めての論戦、6月市議会が今日19日から始まる。発表された積極型編成の肉付け補正予算案に対する議員各氏からの厳しい追及にどう対処するのか。注目の一戦がいよいよだ▼想定される米子駅南北自由通路等整備に伴う街の活性化はJR西日本幹部との直接対話で両者が協力して取り組むことで一致。県内初の産業廃棄物最終処分場整備問題では、反対派市民団体と意見交換。環境への配慮と共に施設の必要性は改めて示した。米子城址を活用した歴史公園化計画も鳥取大学医学部との直接対話により、医大側から懸案課題となっていた湊山野球場の利用意思の無いことの言質を得た▼フットワークの良さからは懸案課題や市民ニーズにスピード感をもって対処しようとする姿勢は明確だ。が、議会はどう受け止めるのか…。
2017年6月16日
現在、政府主導で「働き方改革」が進められている。背後には、労働力人口の減少や長時間労働などの問題がある。経済システムの構造変化に合わせて、柔軟に制度(慣行や法律など)のあり方を変えていくことは重要だ。経済システムとそれを調整する制度との間に整合性があってはじめて、高い経済パフォーマンスが実現するからだ。十分な成果が出るまで、その手綱を緩めてはいけない▼宅配大手の佐川急便はこのほど、不足するドライバーの確保や働き方改革に対応した環境づくりに向け、一部地域で正社員のドライバーに週休3日制を導入したことを明らかにした。深刻化するドライバー不足の解消には、労働環境の改善が欠かせないと判断したためだ▼建設業では今も、週休1日が多い。若者の入職促進や担い手不足解消のためにも、働き方改革は待ったなしだ。
2017年6月15日
今年の冬は寒かった。特に1・2月は記録的な大雪に見舞われた。その寒い冬が終わると春を感じさせる間もなく一足飛びに夏を思わせる気象が続いた。2017年の日めくりカレンダーが半年近く経とうとしている中、梅雨入りとなった。梅雨時期になれば、風水害が心配される▼先日、政府は「国土強靱化アクションプラン17年度計画」を策定し、災害時対応への強化策を整えた。県でも県強靭化計画を策定し、災害時の対応体制を整えている▼その災害時に、被災地域・地区、カ所の復旧・復興を最前線で任を担うのが建設業だが、昨今の人手不足、担い手不足が大きなテーマとして立ちはだかる。県の強靭化計画でも、建設産業への人材確保、育成支援体制を打ち出している。中長期的な観点に立った、建設業の魅力環境整備をさらに推し進めることが求めれれる。
2017年6月13日
全国で大きな社会問題となっている空き家の増加。国をはじめ全国の自治体では、この問題を解消するための対策に本腰を入れているが、あくまで個人資産のため難しい一面もある▼一方で、日銀のマイナス金利の導入で、個人住宅や賃貸住宅は引き続き、堅調に推移している。特に、地方銀行は、個人住宅や相続税対策のアパート建設などの貸し出しに引き続き積極的な姿勢だ▼地方経済の縮小や超低金利で企業向け融資の収益低迷がその背景にあるという。企業向けより相対的に利回りの高い個人向けの過剰融資が貸家の建設バブルを助長しているとも▼人口減少が続く中、空き室になるリスクの高い貸家の増加が懸念されている。一方で、笛吹けど個人消費は思うように伸びない。内需の腰折れなどが懸念されるとして、2019年10月に2年半再延期した消費増税だが…。
2017年6月9日
「11掛ける11は121、12掛ける12は144、13掛ける13は169…」。60歳台後半のある社長がすらすらと話す姿に感心した。1の位の数字を掛けたものが答えの1の位、1の位の数字を足したものが答えの10の位、10の位を掛けたものが答えの100の位になるそうだ。電卓すら無い時代から建設業に携わってきた人が身に付けた知恵だ▼経験豊富な技術者は、設計書を見ただけで大体の実行予算や工期を推測できるし、完成した工事を見ても同様のことができる。全体の流れをきちんと把握できているから大きな間違いは起こさない。それが周囲の信用につながっている▼パソコンや電卓が手元にある現在では、自分の頭で計算する機会は大幅に減っている。効率はどんどん良くなっていくが、以前に増して肌感覚をしっかりと養っていくことが重要になるだろう。
1 147 148 149 150 151 154