コラム

2017年2月27日
目的と手段が入れ替わってしまうことがある。21日にあった県入契審では、工事成績に対する不服申し立てが審査された▼植生マットを張り付けるアンカーピン2本が不足したために、「手直し」を受けて品質はd評価に。長さ20㌢ほどのピンは1000本を超える中での打ち忘れ。工事品質に何ら問題はなく、10点以上の減点には工事請負者も納得がいくまい。しかも植生工は変更で追加されたものだった▼同業の業者は「このくらいのミスはいくらでもあり得る。これが自分の会社だったら」と同情を寄せる。検査時に軽微なものとして取り扱い、その場で打ち込みを指示できなかったものか。わずか数分で作業は終わる▼検査の目的とは何か。結果的にミスの程度と実際の評価に大きなギャップが生まれ、請負者を陥れることになっているのであれば、改善すべき余地は大いにある。
2017年2月20日
絶対的な不利が伝えられながらもアメリカ大統領選挙に見事勝利したトランプ氏。就任式を終えて以降の様々な大統領令に世界が困惑する姿に、世の中が何かしら大きな変革期を迎えつつあるように感じたりもする昨今だ。まさしく「ヒノトトリ」…か▼ガラスの天井を打ち破れなかったクリントン氏に失望感を抱いた女性たちは多いが、世界各国での女性たちの台頭は著しい。イギリスのメイ首相、ドイツのメルケル首相…。劇場型政治には食傷気味だが、東京都のトップに就いた小池百合子知事もしかりか。お隣、韓国の朴槿恵大統領に至ってはどうか▼そんな中で、今年4月の米子市長選も異性の戦いだ。伊木隆司氏(43)、山川智帆氏(38)。地元経済界が支援する伊木候補、初の女性市長誕生を目指す山川候補。市民の選択の行方は興味深いが、何かしら盛り上がりに欠ける。
2017年2月17日
内閣府がこのほど発表した2016年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値は、実質の季節調整値で前期比0・24%増、年率換算で1・0%増となった。4四半期連続のプラスだという。けん引役はいつもの通り外需。アメリカや中国への自動車や電子部品の輸出がGDPを押し上げた。一方、内需はというと、GDPを押し下げる要因となった。個人消費や公共事業の不振がその一因だ▼伸び悩んでいる個人消費を増やそうと政府と経済界が推奨する「プレミアムフライデー」がいよいよ一週間後の金曜日24日から始まる。これは、毎月最終金曜日は仕事を早めに切り上げることで、消費を喚起しようというもの。週休二日制も実現していない建設業で導入するのは難しいのではという声も聞こえてくるが、各企業の対応が楽しみだ。経営者の手腕が問われている。
2017年2月16日
担い手不足、若者入職者の確保、そして技術・技能の継承、それを担う次世代の人材確保。県電工組は、電気工事業の魅力や仕事内容などの理解を深めてもらおうと「電気工事業理解促進交流研修会」を、昨年12月の米子工業高校に続いて、7日境港総合技術高校で開いた▼新たな人材確保と育成にはそれ相応の時間を要する。高校生の段階から、ものづくりの楽しさ、やり甲斐などの現場感覚を発信し、同時に高校生が抱えている疑問や不安について話し合う、という、真に“実際を学ぶ”環境づくりでもある▼「高校生の段階から業界を知ってもらうことが重要」「2年生の時点では、まだまだ進路に対する意識にばらつきがある」が、その真剣さには「期待が寄せられる」(組合執行部)という▼取り組みは、まだ緒に就いたばかり。この制度の定着化は大切だ。
2017年2月14日
先日、知人に誘われて、岩美町浦富(牧谷)のとあるペンションで異業種交流会と相成った。この館から望む冬の日本海は、夏とはまた違う趣を醸し出していて、非日常のシュールな気分を味わった▼空前の大ヒットとなったアニメ映画の「君の名は。」。この舞台となった土地に多くの人たちが聖地巡礼している。「Free!」というアニメのロケ地になったというここ岩美町にもコスプレした若者たちが訪れている▼何が幸いし、何が災いするか。「人間万事塞翁が馬」。先行き不透明な時代には、ピンチをチャンスととらえるポジティブ(前向き)で、フレキシブル(しなやか)、アクティブ(行動的)な思考が必要だろう▼このペンションの近くにあるひなびた東浜駅。「寝覚めの佳境」と称されるこの絶景のスポットに6月から運航する豪華寝台列車のトワイライト瑞風が停まる。
2017年2月7日
1月23日から24日にかけての大雪により、智頭町の国道373号で約200台の車両が立ち往生した。上を走る鳥取自動車道が通行止めになったため、車両が373号に流入し滞留車両が発生した▼関係者は例えば、鳥取道を片側1車線の下り専用とし、373号を上り専用の規制にでもできなかったのかと指摘する。智頭で観測史上最大の1日降雪量70㌢を記録したことを踏まえれば、鳥取道を通行止めにした緊急措置もやむを得ないかもしれない。責任論はともかく、道路管理者同士の連絡が不十分だった点などは見直し、二度と引き起こさない対策が急がれる▼一方でドライバーのモラルはどうだったか。スタックした車両はチェーンを装備していたのか。現場で救出にあたる作業員に罵声を浴びせた者もいたという。道路を利用する側の準備不足を指摘する声は少ない。
2017年2月1日
米子市の市長、副市長のほか関係部課長級が顔を揃え、一方の米子市建設業協議会(永東康文会長)側も会長、副会長や各委員長が出席する意見交換会▼過去には11月に開催されたこともあったが、近年は、年明けの1月に開催されることが定着。今年も去る23日午前11時から市役所で開かれた。今回で15回目を迎えた。うち10回は永東会長が催した▼その永東会長がよく口にするのは「相手をおもんばかる」ことの大切さ。行政、業界双方が胸襟を開き、少しでも風通しの良い関係を保ちたいとの思いがあることは言うまでもない。回数を重ねるごとに両者の関係は第三者の目にも「良好」を感じさせるところとなっている▼が、同業者間の相手をおもんばかる心は果たして機能しているのだろうか。それぞれの立ち位置、身の丈にあった受注戦略こそがそれにつながる…。
2017年1月31日
1月20日にドナルド・トランプ米大統領が誕生してまだ10日あまり。それにも関わらず、世界は早くも「トランプ色」に染まりつつあるようだ。ビジネスで鍛えた敏腕で、環太平洋連携協定(TTP)離脱やメキシコ国境での壁建設に関する大統領令に次々と署名。これまでグローバル化に棹さしてきたアメリカは一転して保護主義的な動きを見せている▼心配なのは何といっても日本経済への影響だ。保護主義が世界的に拡大すれば、輸出主導型の日本経済への打撃は必至だ。外需依存型経済の脆弱性はここにある▼一方、建設業は基本的には国内的産業であるため、製造業ほどには世界経済の影響に左右されない。建設業の強みはここにあるが、もちろん日本経済全体が停滞すれば、間接的な形でその影響を被る。根本からの日本経済の立て直しが必要だ。
2017年1月30日
本紙恒例の新春企画「新春所感・業界団体長に聞く」を今年も拝読させてもらたった▼総じて防災や減災対策、また確実に増え続ける社会基盤施設の老朽化対策、同時に人口減少と進む高齢化社会による担い手不足対策などなど課題山積の中、生産性向上が求められる時代だと訴える▼石井啓一国交相も年頭所感で「今年は生産革命を前進させる年。そのためには持続的な公共事業の確保が求められる」「ストック効果を最大限発揮できる事業を推進したい」と語る。国交省が打ち出している「i-Construotion」は、担い手不足や建設事業の生産性を高めるための施策の一つでもある▼14年6月に施行された品確法は、受注者が適正な利潤を確保すための“生産性向上”の理念も有している。しっかり利益の出る環境を作り、健全な建設産業再生の年となることを願う。
2017年1月25日
昨年も発生した熊本、鳥取(中部)の大震災のたびによく使われる「絆」の一文字。そのせいか、正月の新年会の席でもよく耳にするのが「絆」▼世相を反映する昨年の一文字も「金」ではなく、「絆」でもよかったとの声も多い。裏返せば、天災が日本列島を襲っている証左であり、あまり用いたくない文字か▼そもそも、「絆」は「糸」の意味であり、右の「半」のような「牛」のような字は、あまり考えなくてもいいそうだ。よく考えれば、「火」と「一本の糸」がホモサピエンスを進化させたのだろう▼確かに、人間の営みの基本的な衣食住にとって、縦と横で織り成す「糸」が深く関わっている。大規模な災害時でもそうだ。今年6月、米子市で開催される中国四国地区の青年・女性建築士の集いでは、「つなぐ」をテーマに「防災」の連携について、地域や人の縦と横の糸を紡ぐ。
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