コラム

2018年1月23日
業界団体や県などが主催する現場見学会をよく取材する。小学生を対象にした見学会では、現場見学や工事概要の説明だけでなく、構造物の一部にペンキで絵を描くなどのイベントが催されることもある▼児童たちが夢中で好きなキャラクターを描いたり、自分の手形を押したりし、構造物はみるみるうちにカラフルになる。工事が進むに連れて描いた絵は見えなくなるが、その思い出はいつまでも児童たちの記憶に残るに違いない▼関係者は見学会の開催について、「建設業に携わるきっかけのひとつにしてもらいたい」と話す。現場見学は建設業界を知るきっかけとして大きな役割を果たしていると感じる。その先に、建設業に就きたいと思わせるには、違った仕掛けも必要になるのではないか。
2018年1月22日
2015年度下半期に放送された「あさが来た」もそうだったが、NHK朝の連続テレビ小説「わろてんか」をテレビで楽しく拝見している▼このドラマには、「売り手よし、買い手よし、世間よし」。近江商人の「三方よし」の経営哲学がうまく演出されている。「チャリティ」や「地域貢献」。断片的ながら、最近の放映で、こんな場面があった▼槌音が日を追うごとに高まる鳥取市役所の新庁舎新築工事を巡っては、「三方よし」とはならなかった。地元業界には今でも「本当に(積み上げた)適正な価格設定だったのか」。そんな訝る思いが残っているようだ▼地元企業を通じて地元に金が落ちる。そして、地域経済がうまく回る。国の品確法でも唱っている「発注者責任」はどうなのか。そんな思いだろう。
2018年1月17日
先日ある業界団体の新年会を取材した際、団体長と来賓があいさつで人材の確保と育成を大きな課題に挙げていることが印象に残った▼建設産業の従事者は、1997年の685万人をピークに、15年は500万人に減少している。また年齢構成も深刻で、55歳以上が3割を超え、30歳未満は1割となっている▼このままでは10年後、20年後にどうなるか。今から抜本的な対策を打つ必要がある。建設業の働き方改革では週休2日の導入に向け、適正な工期の設定や間接費の補正に取り組む▼官民一体となって建設産業の従事者が働きやすい環境を整備しなければならない。建設業界はこんご変化が激しい時期に差し掛かるだろうし、各企業は曽於変化に対応していく必要があるだろう。
2018年1月15日
先週は寒気の勢いが強まりかなり冷え込んだ。新年会シーズンも重なり、12日には東部と八頭、それぞれ建設業協会の祝賀会があった▼幸い、年度末に向け県東部の仕事量は台風の災害復旧や補正では要望額13億円の岩美道路をはじめ、一定程度確保される見通し▼当初予算編成もこれからが終盤。18年度は知事任期の最終年度。財政健全化目標を達成するため、査定状況はかなり厳しい状況だという。県建設業協会の新年祝賀会で平井知事は「就任以後、公共事業は減らしていない」と胸を張った。鳥取西道路の完成が見えて直轄事業が大きく目減りする中、いかに県事業の底上げを図るか▼平井知事は「今年は『犬設』(けんせつ)の年」だと、得意のダジャレ。浮かれてはいられない。
2018年1月10日
一人の女性社員の過労死に端を発した働き方改革がクローズアップされた2017年。が、土木技術者の処遇・就業環境など労働環境全般の改善はあまり進んでいるようには映らない▼双務契約と言いながらも実質的には片務契約になってしまうのが、建設業界の実態であることは今更の話だ。その中で現場を預かる技術者たちの悲痛な声を報じ続けて来てはいるが、一向に改善されたとは聞かない。今年は「改善された」との声を果たして聞かれるのだろうか▼このところ度々耳にするのは「やはり根本部分の問題、給与面での格差問題にも焦点を当てて欲しい」との声だ。建設業の世界もスーパーゼネコンは年収900万円に達し、上場企業も700万円を超えたその一方で、地方レベルはやっと400万円台に入った段階とか…。
2017年12月28日
今年1年、県内の経済状況は各指標を見ても総じて不況感は薄らいだ感を示しているものの、その恩恵感は企業間での格差が見受けられ、まだまだ迫力に欠ける▼年の瀬のこの時期、各企業オーナーはこの1年が「“よい年だった”と、いって終えるか」を自問しながら、来年の経営戦略の設計図を描いていく。時間は容赦なく過ぎ去り、まごまごしてはいられない競争社会だ▼2018年度予算も閣議決定し、公共事業費はここ数年横バイの約6兆円だが、実のある回復感が業界全体に体感として得るには、一段と安定的な事業量確保が必要であり、そうでなければならない▼平成30年戌年がさらに前進していくことを期待しながら、来年も皆様に最新の情報を発信し続けていきます。いい年をお迎えください。今年1年ありがとうございました。
2017年12月26日
三徳山三佛寺投入堂。三朝町三徳にあるその建築物は、垂直に切り立った絶壁のくぼみに建てられた他に類を見ない建築物で、国宝に指定されている▼投入堂への参拝は、急な山道を1時間近くかけて登る必要があるにもかかわらず、毎年多くの参拝者が訪れる。投入堂が人々を魅了し続ける理由は、歴史的な趣もあるだろうが、周囲の崖と一体化し、宙に浮いたようにも見えるその躍動的な佇まいではないか▼他にも京都の清水寺や広島の厳島神社など、建造物は自然の一部として造られることで大きくその姿を変え、人々を虜にする。都会で高いビルが建とうが、そのダイナミックさには適わない。自然が多く残る山陰地方は建築分野で無限の可能性を秘めている。地方はまだ捨てたものではない。
2017年12月21日
公共事業には、我々一般市民がその効果を実感しにくいものも多い。一時期、無駄な公共事業として悪者に仕立て上げられたダムもその一つだろう▼鳥取市に整備された殿ダムは、今年4月から7月にかけてまとまった雨が無かったため貯水率が管理開始以降最低となる34%にまで低下した。しかし放水を続けることで袋川の流水を維持した▼9月の台風では管理開始以降最大流入量となる毎秒130立方㍍を記録したが、ダムに洪水をため込み、下流の水位を低下させ袋川流域の氾濫を防いだ▼1年間で2度の大きな効果を発揮したが、一般にはあまり知られていない。強靭な国土を作るためには、事業の効果を広くPRすること、そして国民が公共事業に関心を持つことが重要だと感じる。
2017年12月19日
年末が迫り2018年度政府予算案は、17年度補正予算案とともに22日閣議決定される。社会保障費の伸びで一般会計は97・7兆円と6年続いて過去最高を更新する▼公共事業費はここ数年、微増にとどまる。県内公共投資の行方はどうか…鳥取西道路に空いた穴はどう埋めるのか。債務負担の義務額を除いて大幅減は確実だ▼建設業のある有力者は政治力が必要になると見立て、国政選挙で与党への投票率が鍵とみる。実際、県内の業界から比例自民党への投票は少ない。「関連する業界が一体になって行動を起こすべき」と提起する▼さて毎年、繰り返す補正に頼るには限界がある。真正面から当初予算にしっかりと公共事業費を確保するよう強く求めていかないと先行きは続かない。
2017年12月13日
子育て、親の介護…にと負担ばかり嵩む現役世代。少子高齢化社会にあって、未来を担う子供たちへ、増え続ける高齢者へとする各種対策や何かと気配りする言葉は度々耳にするが、それを支える現役世代への配慮は乏しい気もする▼そんな背景もあってか米子市では都市公園長寿命化への取り組みの中で公園遊具の撤去・更新を順次実施して来ているが「少子高齢化の中で、これからの都市公園のあり方として、お年寄りに足を運んでもらえるものとすべき」との声が市議会の一部から聞こえて来る▼約2年前、遊具を備えた公園のある61自治会に意向調査を実施した際には5自治会から遊具不要との回答があった経緯はあるものの、遊具を撤去しグランドゴルフ場をーの論には何かしら抵抗感を否めない。
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