コラム

2017年7月24日
手前味噌ながら、今年春の免許の更新でゴールド免許(優良運転者免許証)を久しぶりに交付された。5年間無事故・無違反で、紛れもなく優良運転者の証か▼建設業ではさしずめ、国土交通省が2006年度から導入した工事成績優秀企業、いわゆるゴールドカードだろう。中国地方整備局では今年度、土木関係で25社が認定され、そのうち鳥取県内では中部地区の5社が認定された▼ハードルが高く、技術者の負担も大きい同省の工事を受注するのは至難の業。その中で、過去2カ年度に3件以上の工事を完成させ、その工事成績の平均点が80点以上の企業が対象だから、企業にとって大きな目標だ▼15・16年度完成工事の工事成績ランキングを見ても分かるように、「1点で明と暗を分ける」企業の総合力をかけたハイレベルの競争は、企業の経営体質をさらに高める。
2017年7月19日
7月は全国安全週間。県内の建設業各社でも安全大会が開催され、連日本紙を賑わしている。各社が行う研修も、作業に関するものから、AEDの使用法など救急対応に関するもの、熱中症対策など日々の健康管理に関するものなど様々だ。どの研修も事故を防止するために欠かせない。しっかりと勉強してほしい▼県内で建設業の労働災害が増加している。今年6月までに建設業の休業4日以上の労働者死傷病発生件数は51件。前年の2・2倍になっている。この状況を受け、鳥取労働局長は、建設業労働災害防止協会鳥取県支部に労働災害防止の取り組みを徹底するよう要請文書を交付した▼県東部建設業協会も今週金曜日に鳥取労働基準監督署、鳥取県土整備事務所と合同で現場点検を行う。不安全の芽は至る所に存在するが、摘み取れない不安全の芽は無い。ご安全に。
2017年7月14日
今や県発注の建設工事では総合評価がほとんど。だが、12日に開札があった岩美1号トンネル(1133㍍)をどうみるか。40億円を超える大型工事が価格のみの競争とは▼案の定、参加した8JV全てがズラリ同額で並んだ。関係者は「積算条件が明示され、それも100万円単位の失格基準に張り付くのも無理はない」と冷静に話す。どんな工事をやってほしいのか、発注者としての立場も問われる▼やはり技術提案型が適当か。県は6月に総合評価のガイドラインを一部改正している。土木一般で発注機関が選定した工事に技術提案を求めることができると規定。難易度が高く、施工に工夫を求める工事に適用できることになった▼入札公告後は「野となれ…」の姿勢ではいけないということか。今後、県外向けのトンネル工事でも総合評価の運用が考えられそうだ。
2017年7月10日
「地域建設業は想定外の災害にどう備えるか」。4日に東京都内で開かれた第12回建設トップランナーフォーラムのテーマだ▼パネルディスカッションに登壇した土木学会の大石久和会長は、大きな自然災害を経験してきたはずの日本で「想定外を想定していない事例がまだ多すぎる」と指摘。非常時の法整備の必要性を強く訴えた。「建設業が減ってもなんとかなるという誤った認識が広まっている。必要不可欠な産業だということが浸透していないのが非常に問題」と警鐘も促す▼第一線で活躍する人たちの声は説得力があった。その声は今後一層、広く国民全体に届けられなければならないだろう▼折しも豪雨が各地に大きな被害をもたらし始めている。一刻も早い復旧はもちろんだが、自然災害大国である我が国における建設業のさらなる発展を願ってやまない。
2017年7月7日
われわれは普段、自由にものを見たり、考えたりしていると思っている。ところが、どうもそうではないというのが、数十年前に流行した「構造主義」の主張だ。その例としてよく引き合いに出されるのが、「虹の色数」。日本人は虹を7色に切り分けているが、アメリカ人は6色、フランス人は5色といったように、文化によって虹の色数は異なる。要するにわれわれは、文化という「色眼鏡」をかけてものを見たり、考えたりしているのだ▼今日でも建設業には「3K(きつい・危険・きたない)」というイメージが付きまとっているが、それも「色眼鏡」の産物だ。というのも、近年、建設機器の分野では技術革新が進み、格段に仕事の内容がスマートになってきているからだ。「3K」のイメージは過去のものになりつつある。若者の入職を促すためにも、「レンズ」の交換が必要だ。
2017年7月6日
温泉地なのに湯けむりが無い、温泉情緒が無い、活気が無い、土産物屋が無い…と兎に角、無いない尽くしの温泉街と一部の人たちからという表現が適当かどうかは微妙なところだが、何とも手厳しい批判を受ける皆生温泉。「温泉地に温泉情緒が無いというのは致命的欠陥」との言葉までも▼皆生温泉の宿泊客は1997年の夢みなと博開催時の71万2000人をピークに下降線を辿り、2016年にはその数は41万7380人にまで減少した。団体客から個人、グループへといった旅行形態の変化への対応の遅れや首都圏へのPR不足等々…要因は様々あろう▼その一方で、湯喜望白扇が「じゃらん」の売れた宿大賞で2位に輝くなど旅館の評価は高い。無いものは無いー開き直りから見えてくる何かが有るや無しや。皆生温泉のため、建設業界が一役買えることはないものか。
2017年7月5日
建築設計の業務報酬基準が、改正に向けて動き出した。国交省が2018度の中央建築士審査会に改正案を諮る方向で検討に入ったもので、今年度中に現行の告示内容の課題等を把握するための調査等が行われる▼業務報酬の根幹となる「国交省告示第15号」は、09年に改正施行されて以降8年が経過している。昨今の需要ニーズは高層化、多様化、また、施主の要求水準も高まっているなど現状にそぐわなくなっている▼県建築士事務所協会の霜村將博会長は「今の第15号は、数値にしろ区分にしろ、時代のニーズ追いついていない」。特に「改修工事」が対応できていないという▼同協会は「業務報酬基準」自体の社会的認知を図るための周知活動を各団体を通じて展開しているが、今回の改正検討はそれとともに業界がさらに前進する施策として大きな期待が寄せられる。
2017年7月3日
月日の流れるのは早いもので今年も中間地点を過ぎた。7月に入り、今後、梅雨末期の集中豪雨による災害が心配される。一方で、これから夏本番を迎え、特に注意喚起されるのが熱中症だ▼近年、気象情報も伝わるようになり、どんどん進化している熱中症対策。建設現場では、真夏でも快適に作業できるよう、職場環境の改善が飛躍的に進んでいる。しかし、どうしても集中力を欠き、ヒューマンエラーが多くなるのもこの時季だ▼土木現場に比べ、多くの工事関係者が出入りする建築現場。末端の関係者にまで監督の目がなかなか行き届きにくいから、きめ細やか目配りが必要だ▼建設現場は今では、過重労働で働き方が問われている運送業などに比べ健全かもしれない。しかし、昔も今も、重大災害に直結する「危険」と隣り合わせであることを常に忘れてはいけない。
2017年6月29日
長野県で地震が発生したというニュースを聞いて、近年は地震が増えているなと改めて感じた。昨年に国内で被害を伴った地震は7回発生しており、死者・行方不明者を伴った地震は熊本地震の1回だった。県内でも中部地震が大きな被害を出している▼大きな災害では、建設関連団体が応急復旧活動に活躍する。昨年は熊本に応援に行った県内の団体もある。そういった話を聞く機会があるせいか、県外の地震でも身近に感じてしまう。そして本当に恐ろしいと思う▼地震への備えは、公共の建築物をはじめ橋梁や水道管、下水道管の耐震化などハードの整備だけでも多岐にわたる。そして機動力を持った地元の建設業者をしっかりと育成しておくことも重要だ。少しでも安心感を高めるための早急な対策が求められる。自然災害は災害対策が完了するまで待ってはくれない。
2017年6月20日
「機械化」、「効率化」という言葉を連日のように耳にする。生産性向上に成功すれば企業はもちろん、日本経済の成長にもつながっていくはずだ▼華々しい技術革新の一方で、今後いっそう大事になるはずの後進の育成という点が、なおざりにならないだろうかとふと思う。手間も時間もかかることだが、ただでさえ世代間格差が広がる時代。その場に関わる人たちの“想い”の共有と伝承があってこそ、と思いたい▼以前、長く芸道の世界に携わっていて学んだことがある。心の伴わない技術ほど魅力が感じられないどころか、早晩自分も人も損ないかねないということだ▼科学技術の加速度的な進化は避けられない時代の流れだが、人の生物学的認識が追いついていないとも指摘されている。便利なのはありがたいが、バランスを欠いた理性への過信には気をつけたい。
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