コラム

2018年6月4日
第一歩は踏み出せているか―建設現場の生産性向上が叫ばれて久しい。働き方改革、担い手育成といった業界が直面する課題の解消に近づいているか。「横ばいでは、いずれ下がる。常に少しずつでも上昇していかないと」。ある県OBがつぶやいた▼そうこうしているうちに他産業との競争に打ち負けてしまう。週休2日工事には適正な工期、経費が確保できているか、積年の課題である工事書類の簡素化は進んでいるかなど、まずは足元を見直さないといけない▼給与の改善だってそう。発注者は社長に求めるだけではなく、どうしたら安定した経営ができるか業界と膝を交えてよく議論する必要があるだろう。じゃないと「働き方改革」―耳当たりの良いかけ声だけに終わってしまう。
2018年5月24日
先日取材した、県内建設会社の若手入職者を対象とした土木研修会に女性が数人参加していた。女性技術者を積極的に育てようとする企業の姿勢に、建設業の担い手不足を本気で打開しようとする気概を感じた▼労働人口が減少する中で、人手不足が叫ばれているのは、建設業だけではない。全国の企業が人材確保に躍起になっている。「建設業は男社会」と固執していては、今後の人材育成に大きな遅れをとる▼女性技術者を育てるメリットは多く、現場の雰囲気が明るくなる、顧客に安心感を与えるなどが挙げられる。しかし現場では、女性用のトイレや更衣室が無いなど、整備が不十分であるなどの現場も未だに多い。女性にとって働きやすい環境を整えることも、重要な働き方改革のひとつ。
2018年5月23日
鉛筆からワープロに変わった時、少なからず戸惑いを覚えた。今から、四半世紀も前のことだ。そして、ワープロからあっという間にパソコンが身近な存在となった▼昭和から平成に時代が移り、世の中が大きく変わった。来年4月で30年の歴史に幕を閉じる平成の時代で最も変化したのは情報技術だろう。今では、電子情報が瞬時に世界を駆け巡る▼絵空事で空想だと思われた半世紀以上も昔の鉄腕アトムの漫画の世界。日進月歩する科学技術は、夢を現(うつつ)にいとも簡単に変えてしまった。そして今や、人工知能(AI)の時代だという▼建設現場も時代とともに大きく変わった。しかし、慢性的な人手不足に加え、少子化、生産人口の高齢化に直面した今、建設技術も新しい流れにさらに前向きに進むしかないだろう。
2018年5月22日
4月下旬から5月にかけては各業界団体の総会シーズン。今年も色々な団体を取材させていただいたが、多くの団体長があいさつで、若年労働者の確保と育成に取り組むと意欲を見せていたことが印象に残った▼他産業に比べ労働者の高齢化が進んでいる建設業は、担い手の確保が課題と言われて久しい。人を育てるには時間がかかる。そして行政の協力も必要だろう▼中国地方整備局では2017年度から、そして鳥取県では18年4月から週休2日モデル工事の試行に取り組んでいる。これも担い手確保に向けた大きな取り組みだろう▼社会に役立つモノを作ることにやりがいを感じる若者は絶対にいるはず。建設業の現場で若者が元気に働く光景を1日も早く取り戻さなければならない。
2018年5月17日
各県土18年度道路予算がほぼ固まった。国認証を受けた「6月補正」後は、補助に交付金を合わせ164億円となる見通しで、前年同期に比べ6%増。だが、パッとしない箇所配分になっているのが実態▼近年はトンネルや橋梁など大型構造物が増えて、後年度支払いを伴う債務負担が多くを占める。象徴的なのは岩美道路。事業費20億円のうち大半が今年度支払いに充てるいわゆる義務額。それにJRへの委託事業を加えて今年度、地元向けの発注はゼロだ▼トンネルを築造中の八頭、日野管内でもそう。他の事業は後回しにせざるを得ない。事業展開のめぐり合わせで致し方のない難しい局面を迎えている。頼みの綱は補正か。いまだ見えないものの今年度補正の動きに目が注がれる。
2018年5月11日
先頃、本紙紙面を飾った記事が県内業界内に少なからず波紋を広げている。厚生労働省が発表した2017年度過重労働解消キャンペーン期間中に行った重点監督結果がそれ。全国都道府県の労働局が重点監督を実施した7635事業所のうち5029事業所が労働基準関係法令違反を行っていたというものだ▼その違反率65・9%に対し「本当か?」の声が挙がる一方で、「建設業は多くの制約を受ける中での企業の営みが求められる。企業はどこかで工夫し利益を上げるものであることも現実」といった声も▼工夫の仕方を間違った後者の声は到底通る理屈ではないが、現実にどういった違反がまかり通っているのか、具体的実例を学ぶ機会・場を設ける必要があると一部団体で動きがある。
2018年5月8日
厚生労働省によると、昨年の職場での熱中症による死傷者数は528人(死亡16人)。業種別に見ると、建設業が一番多く、139人(死亡8人)。続いて製造業、運送業と続く▼様々な気象条件の下で働く建設業は、屋内外の工事を問わずその就労環境は厳しく、熱中症発症の危険性は極めて高い。業界でも、休憩場所の整備、透湿性・通気性に優れた作業着の着用などで工夫を進めているが、依然として高止まりの状態にある▼対策には、めまいや立ちくらみなどの初期症状を見逃さないことが重要だ。特に今週は、ゴールデンウィークも終わり、疲れやだるさなどが一気に出やすい。熱中症はこの時期にもかかり得るということを忘れず、こまめな休憩と日頃の健康管理に特に努めたい。
2018年5月7日
過日、2日は茶摘み歌で知られる、夏も近づく八十八夜だった。クールビズで、軽装が許される5月に入り、一気に半袖の夏物に衣替えした人たちの姿も▼夏本番を思わせるデッドヒートを繰り広げたのが昨年度の東部地区一戸建て住宅の新築件数。ヤマタホーム、三宅工務店、一条工務店山陰の三つ巴の展開だった▼2016年度は、三宅工務店が48件で、2位のヤマタホームの46件を退けてトップ。一方、17年度は、ヤマタホームが41件で、2位の三宅工務店、一条工務店山陰の37件をかわしてトップの座を死守した▼さて、まだまだ序盤だが、18年度の展開はどうか。地域経済の動向を占う大きな指標となる住宅産業だけに大いに気になる。やはり、鍵を握るのは、16年からマイナス金利を取っている日銀の金利政策か。
2018年5月2日
来年春に鳥取市で第30回全国「みどりの愛護」のつどいが開催される。2013年の全国都市緑化とっとりフェアに続き、鳥取市で緑化関連の全国的なイベントが開かれる▼都市緑化フェアでは、イベントの誘致から運営まで県造園建設業協会が活躍した。県民には造園の魅力を、県外からの来場者には鳥取県の魅力を大いにPRする機会だった▼みどりの愛護のつどいでは、開催決定記念イベントとしてみどりのリレーを行う。移植ごてをバトンに県内19市町村で各市町村長らが記念植栽を行う計画だ▼魅力あるものでも効果的にPRすることは難しい。全国的なイベントが鳥取県内で開かれるのは滅多にない大きなチャンスだ。行政と業界団体が手を取り合って盛り上げてほしい。
2018年4月20日
国交省が先に公表した平成30年の公示地価で、県内最高土地は、鳥取市栄町の1平方㍍当たり13万6000円。坪単価で44万8800円。住宅地では鳥取市東町2丁目が9万3800円、坪単価30万9000円。県内の地価平均変動率は20年連続で下落しているものの、前年比マイナス1・2%と大幅に縮小しており改善方向にある▼県内の不動産需要は近年、アクセス道などの道路網整備が進んでいる好立地条件地域を中心に、景気回復基調を裏付ける形で徐々ながらも需要が高まっている。最近よく耳にするのが「分譲宅地造成工事開始とともに、引き合いや問い合わせが多々ある」。中には「完成を待たずに完売する区域も」と。通勤時間・距離の短縮、また固定資産税等の税制面も考えれば、比較的安価な市郊外や市外での需要が高っている▼道路網の拡充整備促進は、地域経済を支える大きな役割を担っている。
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