コラム

2018年6月25日
先週、湯梨浜町はわい長瀬の天神浄化センターで、近隣住民を対象にした施設見学会が開かれた。同センターには、小学生やシルバー世代がよく見学に訪れるが、近隣住民にも下水処理に関する理解を深めてもらおうと、昨年から見学会を開いている▼下水道に限らず、建設業・製造業など現場の状況は、分かっているようで知らないことが多い。それが原因で、「うるさい」「危険」など負のイメージを抱かれることも、しばしばある▼近隣住民には正しい知識をつけてもらい、現場で何をしているか、何のために工事をしているかなどを把握してもらうことが重要だ。そのためにも、一般人にもっと関心を持ってもらい、理解を深めてもらえる見学会のような工夫は必要なのかもしれない。
2018年6月18日
ダンピング対策はどれほどのものか。4月から厳格化された県工事の低入調査。これまで県内向けに調査事例はない。低入であれば「施工体制」4点の加点がほぼなくなり、受注は遠ざかる▼試金石は20日開札の岩美道路鋼橋上部工だ。工事費10億円。鋼橋メーカーに対策は通じるか。技術提案型のため、「施工体制」に加点がなくても技術提案20点で逆転は可能な範疇だ▼低入では開札2日以内に下請け業者、資機材の状況など書類提出が求められ審査される。「施工体制が十分確認できる」と判断され、調査さえ潜り抜ければ…▼ここで「低入は出来るんだ」と見透かされてしまうと、他工事でも低入になだれ込むことも予想される。まずは20日の応札を見てから。ゼネコンやPC業者が注目している。
2018年6月8日
鳥取労働局によると、今年4月までに県内で発生した労働災害(休業4日以上)による死傷者数は166人(死亡1人)。このうち建設業は21人(死亡0人)。昨年と比べると、10件減少しているものの、依然として高止まりの状態にある▼業界は労働災害ゼロを目指し、安全スローガンの掲示や安全「見える化」運動などの取り組みで、日ごろから安全衛生活動を呼びかけている。また、これからの時期は7月1~7日の「2018年度全国安全週間」の準備期間として、安全大会を開く企業も多い▼取材に行くと、健康管理に関するもの、ヒヤリハット体験の披露、安全講話など、各社が個々の意識を高めるために様々な工夫を凝らしている。事故を防止するために不可欠な行事だ。
2018年6月7日
建設業に限らず、どの職種でも人手不足に伴う担い手の確保・育成が喫緊の課題だ。特に、介護・保育分野は深刻で、経営の存続問題にまで発展するケースも散見される▼一方、少子・高齢化を背景に事業継承も大きな問題となっている。「鳥取県は事業継承で悩んでいる経営者の割合が全国で3番目に多い」。過日、地銀OBはそう話していた▼日本の産業構造は典型的なピラミッド。後継者不足から中小企業の廃業が急速に進み、経済成長の抑制要因となることが懸念されている。しかし、経営者の高齢化は常態化しているものの、多くは対策を先送りしているという▼公共投資への依存度の高い鳥取県の産業界。大型プロジェクトが一つの山場を越えた今、先行きが不透明な公共投資を注視しながらも、これといった方策がないのが実情か。
2018年6月6日
先週、鳥取市が行った入札で落札決定後に積算ミスが見つかり落札を取り消す事態が発生した。その案件は、後日再入札する見通しだ▼今回のミスは些細なもので、修正しても予定価格は数万円しか変わらない。予定価格が事前公表されていた頃なら、誰も気づかずに通り過ぎていたことだろう▼それが発覚したのは、予定価格を事後公表にして積算の精度が受注に大きく影響を及ぼすようになったからだ。以前よりも積算にシビアになるのは、入札に参加する側として当然の対応だ▼数千万円の予定価格をピタリと当てる積算にどれほどの意味があるのか。各企業が技術力を伸ばしながら競い合っているとは言い難い面もある。入札制度に改善点はないものかとつくづく考えさせられる。
2018年6月4日
第一歩は踏み出せているか―建設現場の生産性向上が叫ばれて久しい。働き方改革、担い手育成といった業界が直面する課題の解消に近づいているか。「横ばいでは、いずれ下がる。常に少しずつでも上昇していかないと」。ある県OBがつぶやいた▼そうこうしているうちに他産業との競争に打ち負けてしまう。週休2日工事には適正な工期、経費が確保できているか、積年の課題である工事書類の簡素化は進んでいるかなど、まずは足元を見直さないといけない▼給与の改善だってそう。発注者は社長に求めるだけではなく、どうしたら安定した経営ができるか業界と膝を交えてよく議論する必要があるだろう。じゃないと「働き方改革」―耳当たりの良いかけ声だけに終わってしまう。
2018年5月24日
先日取材した、県内建設会社の若手入職者を対象とした土木研修会に女性が数人参加していた。女性技術者を積極的に育てようとする企業の姿勢に、建設業の担い手不足を本気で打開しようとする気概を感じた▼労働人口が減少する中で、人手不足が叫ばれているのは、建設業だけではない。全国の企業が人材確保に躍起になっている。「建設業は男社会」と固執していては、今後の人材育成に大きな遅れをとる▼女性技術者を育てるメリットは多く、現場の雰囲気が明るくなる、顧客に安心感を与えるなどが挙げられる。しかし現場では、女性用のトイレや更衣室が無いなど、整備が不十分であるなどの現場も未だに多い。女性にとって働きやすい環境を整えることも、重要な働き方改革のひとつ。
2018年5月23日
鉛筆からワープロに変わった時、少なからず戸惑いを覚えた。今から、四半世紀も前のことだ。そして、ワープロからあっという間にパソコンが身近な存在となった▼昭和から平成に時代が移り、世の中が大きく変わった。来年4月で30年の歴史に幕を閉じる平成の時代で最も変化したのは情報技術だろう。今では、電子情報が瞬時に世界を駆け巡る▼絵空事で空想だと思われた半世紀以上も昔の鉄腕アトムの漫画の世界。日進月歩する科学技術は、夢を現(うつつ)にいとも簡単に変えてしまった。そして今や、人工知能(AI)の時代だという▼建設現場も時代とともに大きく変わった。しかし、慢性的な人手不足に加え、少子化、生産人口の高齢化に直面した今、建設技術も新しい流れにさらに前向きに進むしかないだろう。
2018年5月22日
4月下旬から5月にかけては各業界団体の総会シーズン。今年も色々な団体を取材させていただいたが、多くの団体長があいさつで、若年労働者の確保と育成に取り組むと意欲を見せていたことが印象に残った▼他産業に比べ労働者の高齢化が進んでいる建設業は、担い手の確保が課題と言われて久しい。人を育てるには時間がかかる。そして行政の協力も必要だろう▼中国地方整備局では2017年度から、そして鳥取県では18年4月から週休2日モデル工事の試行に取り組んでいる。これも担い手確保に向けた大きな取り組みだろう▼社会に役立つモノを作ることにやりがいを感じる若者は絶対にいるはず。建設業の現場で若者が元気に働く光景を1日も早く取り戻さなければならない。
2018年5月17日
各県土18年度道路予算がほぼ固まった。国認証を受けた「6月補正」後は、補助に交付金を合わせ164億円となる見通しで、前年同期に比べ6%増。だが、パッとしない箇所配分になっているのが実態▼近年はトンネルや橋梁など大型構造物が増えて、後年度支払いを伴う債務負担が多くを占める。象徴的なのは岩美道路。事業費20億円のうち大半が今年度支払いに充てるいわゆる義務額。それにJRへの委託事業を加えて今年度、地元向けの発注はゼロだ▼トンネルを築造中の八頭、日野管内でもそう。他の事業は後回しにせざるを得ない。事業展開のめぐり合わせで致し方のない難しい局面を迎えている。頼みの綱は補正か。いまだ見えないものの今年度補正の動きに目が注がれる。
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