コラム

2019年3月18日
「建築部には私を含めて20人在籍していますが、30代が一人しかいない」。大和建設の顧問に就任する湯谷輝義専務は、このほど開かれた株主総会後の退任あいさつで、将来を見据えた人材育成に言及した▼県内の建築工事業では、三指に入るだろう同社でも、そんな問題を抱えている。もっとも、多くの秀逸な技術者に恵まれ、同業他社から見れば垂涎の的で、10年先の心配はいらない▼しかし、長期的な経営の視点に立てばどうか。高くなる年齢構成は確かに懸念材料だ。「最少で最大の効果を生む」。地方の建設企業の多くは、即戦力に頼り、少数精鋭で厳しい経営を乗り切ってきた現実がある▼人材はまさに人財。会社の財産で礎。今年、創業70周年を迎える同社は、若い人材の育成にさらに力を入れ、百年企業を目指す。(鶯)
2019年3月15日
「信頼を積み重ねるのは20年、失うのは5分」。企業の不祥事のニュースを見るたびにこの言葉を思い出す。アメリカの著名投資家ウォーレン・バフェットの名言だ。それまでは一流企業だと思っていた会社でも、一瞬にして世間の見る目が変わってしまう▼県民の安全安心を守り、良好な社会資本整備を進めるためには発注者と受注者の信頼関係が欠かせない。とはいえ人間がやることなので、些細なミスや不十分な対応は互いに起きる。失った信頼を回復するには、その後の対応も大切だろう▼前述のバフェットの明言は「それをわきまえていれば行動が変わってくるものだ」と続く。10年後、20年後の発注者と建設業界が今よりも厚い信頼関係を築くためには、今からの積み重ねが大切だろう。 (鷹)
2019年3月13日
あと2週間ほどで3月も終わり。年度末入札は真っ盛りで工事の場合、来週前半までが今年度分。最終週には年間道路維持工事が入札される▼今年度は7月豪雨と台風24号被害があり、平成で最大の災害になった。特に八頭県土管内は県下の件数で半数、金額で8割方を占めた。災害復旧費80億円は事務所の年間予算の2倍に相当。つまり今年度の予算規模は例年の3倍に達した▼一部に入札不調があったものの、町村災害を含めて考えると、いまの業者数でよく消化できたものと感心する。ただし実際の現場復旧はこれからが本番▼近年の災害は頻発化、かつ激甚化していると指摘される。今回の災害で人手と資材不足の課題が浮かび上がった。次に備えて、発災直後の対応から態勢まで、きっちりと検証しておくべき点は多い。(鷲)
2019年2月28日
鳥取市は26日に5件の入札を執行したが、5件とも入札中止になった。このうち3件は1社のみが参加、2件は全社が辞退または欠席した。5件で延べ70社が指名されていたが、入札会場に現れたのはわずか3社というから事態は深刻だ。 入札中止になったのは5件とも災害復旧工事で、土木B級向けが1件、D級向けが4件だった。土木D級は、以前から入札参加者が少ない傾向があるため指名業者を15社に増やしているが、効果は表れていない。 近年は規模の大きい自然災害が多発している。市民の安全・安心を守るためには、速やかな復旧が急務だ。そのためには地元建設業界が十分な機動力を確保しておくこと。つまり人材の確保と育成が欠かせないだろう(鷹)
2018年12月28日
今年も残りわずかとなった。きょうが仕事納めになる企業も多いだろう。もっとも除雪を担当している建設業者には、暮れも正月も関係ないと怒られるかもしれないが…▼今年の漢字「災」に象徴されるように豪雨、台風、豪雪、地震など深刻な自然災害が印象に残る1年だった。安全で安心な暮らしを支える建設業者の役割は今後ますます重要になっていくだろう▼本紙では来年1月3日号から掲載される新年特集で、平井伸治知事、石破茂元自民党幹事長をはじめ、多くの方に新年の展望について伺いました。お読みいただけば、建設業界が今後取り組むべき課題が見えてくるはずです。お楽しみに。今年もご愛読ありがとうございました。それでは良いお年をお迎えください。(鷹)
2018年12月4日
今国会会期中での成立を目指している、出入国管理法改正案が衆議院を通過した。成立すれば2019年4月から施行され、5年間で建設業を含む14業種で最大34万人の受け入れを見込んでいる。建設業では、5年目までの累計で3万~4万人程度を受け入れる見通し▼しかし、外国人労働者の受け入れを拡大することで、言語や文化の違いだけでなく、近年では失踪の問題や、業界全体で取り組んでいる処遇改善が滞ってしまうとの懸念も出てきている▼人口減少による働き手の不足が、深刻な日本では、これからも外国人労働者が増えていくだろう。しかし、異国から来てその地域の文化になじもうと努力する人を温かく受け入れる環境や制度の整備は、お互いが良い仕事をするためには不可欠だ。(雛)
2018年10月18日
7月豪雨から約3カ月。県東部では復旧工事が次々と発注され始めた。まだ台風24号被害の査定があるし、消費増税対策の補正…と、年が明けてからも発注ラッシュは続きそうだ▼全国で相次いだ水害や土砂災害にあって、地道に整備が進められていたカ所は被害を免れている。マスコミに取り上げられることはないが、対策工の効果はきっちり検証しておくべき▼整備計画があったにもかかわらず、犠牲者が出たと聞けば悔いが残る。岡山県真備町の小田川にしても昨年、付け替え工事に着工したばかりだった。政府は防災・減災の緊急対策として、今後3年間にわたり国土強靭化に集中投資するという▼次世代への防災投資を怠って、守られるべき生活が一瞬にして消えてしまうようでは、とても「責任ある政治」とは言えまい。(鷲)
2018年10月17日
きょう10月17日は「貯蓄の日」。人生には「四つの貯蓄」がある、とものの本にある。一番に「知識の貯蓄」、二番目は「友人の貯蓄」、三番目が「健康の貯蓄」、四番目には「お金の貯蓄」。生活する上では四番目がまず大事となろう。なお、「友人の貯蓄」は、何故か年齢と共に減っていく▼ある統計によると(2016年)、職業別で貯蓄の多いのは金融関係者。建設業関係は余り多くない。国の統計であり悪しからず。年代別では70代が最も多く貯蓄している▼危険と隣合わせの建設現場、災害復旧現場で必死に汗を流す建設業関係者。一方、責任を部下や第三者に押し付け高級料亭で会合を続ける政府要人等々▼両者は所得・貯蓄額でも雲泥の差。政府が、常々言う「格差是正」とは、程遠いー。(雉)
2018年10月15日
今年9月の全米オープンテニス女子シングルスで大坂なおみ選手が日本人初優勝を果たした。これは、日本女子テニス界の新しい扉を開く快挙だ。島根県出身の錦織圭選手もこれに続いた活躍を期待したい▼明るいニュースの一方で、アマチュアスポーツ界でパワーハラスメント疑惑が相次いで報道されている。これまで隠されていた陰の部分が明るみに出たわけだが、今後を考えると膿を出す良い機会かもしれない▼一般社会にも言えることだが、理不尽な仕打ちは愛のムチではない。暴力や高圧的な態度での指導が無意味なことは今や常識で、大坂なおみ選手のコーチのサーシャ・バイン氏もポジティブな言葉と緻密な理論で導いた。論理的で愛情のある指導が成長に繋がるという認識が定着してほしい。(雛)
2018年10月10日
毎週のように台風が来襲。9月30日の24号台風では県下各地でも土砂崩落や護岸崩壊などが発生し、交通機関も麻痺するなど多くの影響とキズ跡を残した。改めて社会インフラ基盤の脆弱さと不充分さを痛切に感じさせる▼安倍首相は「防災・減災・国土強靱化のための緊急対策を、3年間集中的に講じる」との考えを示し、また、国交省水管理国土保全局長の塚原浩一氏(本紙5日号既報)も「安全度の底上げが必要。特に人命を守るハード対策に加速度をあげていく」と述べ、積極的な取り組み姿勢を示す▼強靭化事業は公共事業でしかできない。当たり前の日々を災害から守るためにも、公共事業予算を制限することなく、必要な防災・減災を柱とした頑強なインフラを進めなけらば私たちの安全は確保できない。(雀)
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