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2019年11月15日
少し早いが、新しい時代となった令和元年はどんな年だったのか。秋が深まり、そろそろ冬の訪れが感じられる季節となった。話題は尽きないが建設業界では、またしても自然災害に翻弄された年だったと言えよう▼このほど発表された今年の新語・流行語大賞の30語に「命を守る行動を」がノミネートされたが、これも自然災害にまつわるものだ▼確かに、昨年の西日本豪雨災害を上回る甚大な被害をもたらした台風19号災害は、これまでの想定を完全に覆す非常事態だ。国が3年前に発生した熊本地震に次いで非常災害に指定したのも当然か▼国や鳥取県も防災・減災対策に対するハード・ソフト両面での抜本的な見直し作業に入った。復旧・復興には建設業の存在がいかに大きいか。あらためて考えさせる年でもある。(鶯)
2019年11月14日
担い手の確保と育成が建設業の喫緊の課題と言われるようになって久しい。高校生や大学生を対象にした現場見学会を開く機会も増えている▼先日、県東部土木施工管理技士会が鳥取工業高校の2年生を対象にした現場見学会を開いた。そこには同校を卒業後、地元の建設業に入社して2、3年の先輩も参加した▼彼らは建設業の魅力について「地図に残る仕事」「自分の作ったものを人に見てもらえる」と話していた。一方で「しんどいことは?」という問いには、「まだ未熟で、知識が無いこと、それでも作業員に指示しないといけないこと」と答えていた▼以前、建設業は経験の学問という言葉を聞いたことがある。経験を積むには時間がかかるもの。建設業の魅力を感じながら経験を積み、立派な技術者になってほしい(鷹)
2019年11月13日
想定した以上の雨が広範囲に―。先月の台風19号を持ち出すまでもなく、近年は毎年のように全国各地で水害が相次ぐ▼17年の九州北部豪雨では橋脚に流木が引っ掛かり上流が浸水。昨年の西日本豪雨では本支川の合流部で「バックウォーター」が発生し甚大な被害が出た。それぞれ対策を検証する間もなく次の災害がやってくる▼県は水防対策検討会を設置し、いわゆる「粘り強い堤防」の検討に入った。天端と裏法尻を保護し、越水から決壊までの時間を稼ぐという考え方。15年の関東・東北豪雨を受けて国がまとめた危機管理型ハード対策による▼国は最近の気象変動を踏まえた河川整備計画の見直しも進めている。他方、治水事業費は減り続け、ピーク時の95年に比べ約4割の水準。ここ20年でたまったツケはあまりに大きい。(鷲)
2019年11月11日
新聞やテレビで「5G」という言葉を目にすることが増えた。次世代通信規格の名称で、国内の大手通信事業者は2020年度の本格的なサービス開始に向け準備を進めている。現行の4G回線に比べ通信速度が圧倒的に向上することが大きな特徴▼通信技術の進歩により建設業界も大きく変化する。ICT施工では、今年度から法面吹付や浅層・中層混合の地盤改良工、付帯構造物設置工への活用が始まった。20年度には港湾での基礎工事やブロック据付のほか、舗装の修繕工事にも活用の幅を拡大する▼人手不足が業界の課題となる中、ICT施工に対する期待は大きい。一方で、地方では導入コストなどに戸惑う中小建設業者の声も聞こえてくる。そのような切実な声にこそ耳を傾けていかなければならない。(雛)
2019年11月6日
「1億総活躍、70歳まで働ける社会環境づくり」を背景に今、働くシニア層が増えている。厚労省の統計によると非正規労働者のうち内60歳以上が半分以上を占めていた。また、全国建設業協会が先に行ったアンケートでも、65歳以上の職員を「雇用している」企業が83・3%を占めていた▼人手不足や若者入職難、後継者問題などの課題が山積する建設業界。60歳以上のシニア層の労働力や仕事力が求められる時代になっているが、反面シニア層は視力や聴力、身体バランスなど体力面の衰えによって、ちょっとしたつまずきやふらつきなどによる転倒、などの単純なことで大きな労災事故につながってくる▼高齢者の労働力や就業拡大が求められる中、シニア層向けの労働安全対策整備がより求められている時代となっている。(雀)
2019年11月5日
建設業を身近に感じてもらおうと、近年、県や各業界団体が開く魅力発信事業をよく取材する。先月末に行われたのは、地元の小学生を対象とした現場見学会▼ただ現場や工事概要の説明をするだけでは小学生を惹きつけることが難しいため、橋梁の橋台に絵を描いてもらうなどして、建設業に興味を持ってもらえるような工夫を凝らしている▼参加した小学生は夢中で好きなキャラクターなどの絵を描き、構造物は瞬く間にカラフルになる。描いた絵は時が経つにつれて消えてしまうが、その思い出はいつまでも児童たちの記憶に残るに違いない▼現場見学は建設業界を知るきっかけとして大きな役割を果たしていると感じる。しかしその先、建設業に就きたいと思わせるには、何が必要かを同時に考えさせられる。(鴨)
2019年11月1日
業界団体の一部から予定価格の税抜きを含めて県の発注基準額の見直しを求める声が出ている。現行の基準が実情に合わなくなっているためだが、かなり難しい作業だ▼発注者で方向性を示してほしいとした県建築士事務所協会の場合もそうだった。確かに、経営の根幹に関わる話だけに、業界内でもクラス別はもちろん、同一クラスでも意見集約するのは難しい▼平成21年度にBクラスの下限を300万円から500万円に引き上げてから10年が経つ管工事でも見直しを検討してはとの意見がある▼この間、工事費がかなり上昇し、消費税率も2倍になった。これらを考えれば、上方修正も必要との見方もある。格付け(ランク)の問題や受注を大きく左右する総合評価入札の問題も含め、受注機会の均等をどう担保するか。(鶯)
2019年10月31日
災害復旧工事を中心に入札参加者が無く工事の発注ができないことがある。鳥取市では、その件数が増加傾向にあり、深刻さを増している▼鳥取市が4月から10月末までに行った工事の入札は228件。そのうち88件が入札中止になっており、その割合が40%を超えていると聞けば驚くだろう▼入札中止になった工事の月別件数は、4月が7件、5月が11件、6月が10件、7月が12件、8月が10件、9月が15件、10月が29件。発注件数が多かったことも影響しているだろうが、秋以降に増えている▼入札中止になっているのは、ほとんどが土木工事。中でも土木D級向けは入札中止件数が52件と突出している。災害時の対応は行政の大きな課題だが、災害後の復旧にも大きな課題が残っている。(鷹)
2019年10月30日
令和元年度の県優良工事45件が決まった。顔触れを見ると、法面など得意分野で受賞した施工者があるし、工事の中身もいまどきのICT土工に取り組んだ現場も初めて選ばれた。目立つのは中部管内。受賞数は昨年度から倍増の12現場あった▼表彰制度も徐々に変わってきた。昨年には「優良下請負業者表彰」が創設され、今年は35歳以下を対象に「若手優良技術者表彰」が新設される。下請けや若手にスポットを当てて業界全体を盛り上げる狙いがある▼とかく今回の優良工事施工者は、全体の上位5%と狭き門をくぐり抜け、「地域の守り手」としてリーダー役を務めるにふさわしい精鋭がそろった▼他方、83点以上は県下90現場もあり、わずか1点に泣いた業者もあろう。来年こそは捲土重来を果たしたい。(鷲)
2019年10月29日
毎年恒例となっている米子工業高等学校2年生のインターンシップが今年も実施された。生徒たちに話を聞くと、大変貴重な経験になったと顔を輝かせて語ってくれた▼一方で将来について尋ねると、未だ定まらず、と答える生徒も多い。現在、工業高校卒業生の地元就職率は決して高くない。次代の担い手不足が大きな課題となっている建設業においては、地元企業と学校が手を結んで行うこうした活動が、若者の地元就職の後押しとなる事が理想的である▼就業に対する価値観が大きく様変わりしつつある昨今。担い手の確保には、若者のニーズを汲み取り、魅力的な職場環境を実現する事が必須である。企業と生徒間で密な交流を図る事のできる職業体験の場を積極的に活用し、互いに多くの事を学ぶ機会としてほしい。(梟)
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