コラム

2021年2月8日
国の第3次補正で県内に配分された国交省関係の公共事業費は190億円規模。年度末にかけての発注に、国交省の県内事務所が入札不調にやきもきしている、と聞く▼というのも、せっかく付けた補正予算が不落となれば「供給過剰の公共事業」と財務から受け取られかねない▼県発注の補正予算でも「国土強靭化5カ年加速化対策」を背景に、道路メンテナンスやため池など調査ものも多く盛られ、工事の方も地域高規格道路をはじめ河床掘削などが前倒しされる▼「隣の芝生は」―県東部では鳥取管内の補正で岩美道路に20億円など、年度末にかけて数多くの大型工事が控える。雲泥の差は八頭管内。土木A級の工事はまばらに終わりそうで、濃淡がくっきり。青く見えるのは、雪雲の隙から垣間見える冬空だけに限らない。(鷲)
2021年2月4日
フルハーネス型墜落制止用器具の着用を義務化改正労働安全衛生法の施行から2年が経過し、2022年からは従来規格品の販売、着用が禁止となり本格的な運用が開始される▼改正が決まってから、各団体で安全帯の規格についての講習が行われている。その中で聞かれるのが、5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)だ。どれも命を守る大事な取り組みだが、惰性で取り組んでは意味がない。「慣れ」と「惰性」の違いは意識の有無にあるのではないだろうか。▼これから年度末にかけて、多くの工事が完成する。緊張と責任から心身ともに疲弊してくると危険予知が働きにくくなってしまう。だからこそ、安全に対して意識を持つことに普段から慣れてほしい。そして、全ての工事が無事故で完成することを願う。(雛)
2021年2月3日
実に124年ぶりとなる「2月2日の節分」が明け、暦の上では今日から春。未だに降雪・寒さ対策は怠れないが、これから少しずつでも暖かくなっていくことを期待したい▼温暖な気候になると、今は海に宿るアユ達も故郷の清流を目指し遡上してくる。先日、そうした魚達の遡上を助ける簡易魚道の施工見学会が日野川であった。河川生物の専門家による指導は、魚を守るための熱意や拘りを感じさせるものであり、大変勉強になった▼SDGsの理念にも掲げられているように、環境に配慮した開発は今後ますます希求されてゆくだろう。その際には、保全対象とする生物の生態を熟知し、生物目線で考えることが肝要だ。真に効果的な開発を果たすためには、多分野が手を取り合い、多様な視点を共有することが求められる。(梟)
2021年2月1日
「Amazon Go」の登場から早4年。「テクノロジーを駆使した無人店舗」のような括られ方で注目を集めたが、実は店内で大勢の人が働いている▼無人化したのは主にレジと決済手続き。そこに割いていた人員を接客に回し、顧客体験の向上を図る。サービス向上の余白がない代金の授受を切り捨てた、攻めのIT投資と言える▼逆に効率化だけに主眼を置くと、目的と手段が逆転しやすい。「DX」の本質は「X」にある。紙の電子化一つとっても、目指すゴールがなければならない▼いよいよ具体化した3次補正予算。5カ年15兆規模の公共投資も待ち受ける中、国土強靭化と並び立つ柱・DXを避けて通れないのが建設業界だ。重要な変革は何なのか、業務の棚卸しをする必要がある。(鵯)
2021年1月29日
県立美術館建設に伴う基本設計が昨年末までに完了し、事業者が県に設計図書を提出した。2025年春の開館に向け、来年1月の着工を目指す▼昨年、年明け早々に行われた県民参画型の公開プレゼンでは、3グループが各々のコンセプトを提案。その結果、大和リースグループがPFI事業者に選定された。プレゼンを観覧した建築関係者複数人に話を聞くと、やはり大和リースGの案がデザインや動線の配置など優れている点が多いと口を揃える▼美術館建設地南側には大御堂廃寺跡があり、市が史跡を整備することで、一体化した共有空間づくりを目指す▼コンセプト、立地と条件が揃った県立美術館。新たな目玉施設として県内外から多くの人を呼び込み、地域経済が活性化する拠点となることに期待したい。(鴨)
2021年1月28日
公共工事に携わる建設業者にとって、入札で工事を落札することは最も重要なことだ。予定価格が事後公表となっている工事では、積算の精度を高めることが求められる▼入札後に公表される予定価格が自社の積算と異なっていれば、どこが違うか気になるもの。契約後に金入り設計書を公表する発注機関も多いが、落札決定に納得がいかない場合は、入札後に異議申し立てを行う場合もある▼単価がわからなくて積算できないという声もよく聞く。見積もりで設定する単価などは、公表して不透明な要素を取り除き、積算しやすい環境を整備していくことも必要だろう▼地域の建設業界の発展のためには、地元建設業者が健全に競争し、活躍できる環境を整えることが重要。それは積算にもあてはまるだろう。(鷹)
2021年1月27日
年明けにバタバタと国補正が組まれるサイクルは、いつから始まったことか。公共事業が減らされた民主党政権下でもこういった補正はあった。いくら忙しくしていても、仕事はあるに越したことはない▼防災・減災でやらなければならない事業は待ったなしだし、年度末にかけての発注は、春先の発注端境期にあって仕事量の平準化にもつながる。一方で補正は水物であり、規模もさまざま。景気に左右されるゆえんからあてにはできない▼本来、必要な事業はきっちりと当初予算に盛るのが筋であろう。会社の経営を継続していくためには先の見通しがきかないと、人材や資機材への投資は思い切ってできない▼「防災・減災、国土強靭化対策」にしても5カ年と言わず、せめて10年先の計画があれば、業界も変わってくる。(鷲)
2021年1月26日
紙ほど有用性に優れた文明の利器があっただろうか。本、書類、機密文書、果たし状・・・。文明史上、あらゆる場面で紙は人間社会の営みを支えてきた。そんな存在がデジタルに取って代わられる危機に▼電子媒体のニーズは確かに強力。弊紙も「電子版」を既に展開中で、日々の入札予定や結果、記事などをインターネット環境があればいつでも、どこでも閲覧できる。新型コロナウイルス感染症対策のリモートワーク普及で電子媒体のニーズがより高まっている。方法次第で専門紙の拡大余地は十分ある▼しかし、読みやすさから紙に回帰する動きも一部で見られる。結局、情報の質が良ければ媒体形式は問わない。言い換えれば、質をおろそかにすれば双方の読者を失う。だからこそ、大切なのは紙もウェブも。(雛)
2021年1月25日
県の今年1月1日時点の推計人口は55万651人。今春には55万人を下回るのではないか。学校で人口60万人と習っていたころを遠く感じる▼学校と言えば先日、鳥取市気高町の4小学校(逢坂、宝木、瑞穂、浜村)の再編に向けた議論が今年から本格化するというニュースを見た。市教育委員会は2040年度の児童・生徒数をもとに、小中学校・義務教育学校の再編方針案をまとめている。その中で子供の数が一番減少すると予測されている気高地区が学校再編の議論に入ることとなった▼仮に統合し新校舎建設となれば、業界の仕事が増えるという面からは良いことだと思う▼ただ、行政が根本的な人口減少対策をしないと将来どの業種でも人材確保が難しくなり、県の経済面に影響が出るのではと感じる。(隼)
2021年1月22日
昨年の球磨川氾濫、一昨年の千葉県豪雨…梅雨前線や台風到来に起因する浸水等の災害は、毎年必ず何処かで、白羽の矢が立つかの如く発生する▼この度国交省がレッドゾーンの対象区域を拡大し、浸水被害が想定される地域での住宅新設に制限を課すよう動きつつあるのも、河川災害の深刻性が見直された結果だろう▼昔から甚大な台風被害に見舞われてきた高知県で聞いた話だが、台風の時は海を警戒すると同時に「町中を流れる川にも近づくな」ときつく戒める。津波が川を遡り氾濫する危険があるからだ。この地において、経験に基づく危機意識が伝承され、現在でも強く認識されている事が窺えた▼一級河川を3つ擁する我が県も他人事でない。河川の危険を認識し、先手を打った対策を施すことの重要性を改めて感じる。(梟)
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