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コラム

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みちしるべ

2021-12-15
 たまに鳥取市内を自転車で移動する。ホテル予定地の看板を見たり、電線地中化の工事が気になったり。旧市役所の解体工事現場も間近で見る。車の窓からは気づかないことが多い▼道路脇にあるちょっとした段差もやっかいだ。車椅子利用者や、目の不自由な人にとってはどうだろう。はやりの「ダイバーシティ」という言葉から、果たして「多様性」を受け入れられる態勢は整っているか▼建物のバリアフリー化が一層進む。県が「福祉のまちづくり条例」改正案をまとめてパブコメを実施している。バリアフリー基準の適合率を高めるため、一部の用途で対象床面積を引き下げ、適合率61%から約1割アップさせて70%を目指す▼だれもが、より利用しやすい施設に。そのためには必要な整備にかかる補助の拡充も欠かせない。(鷲)

みちしるべ

2021-12-14
 年末恒例となっている保険料控除申告書への記入を今年も行った。昨年はあったはずの印を押すスペースがない。2021年度から押印欄のない様式へ更新されていた。税務関係書類でも脱ハンコが進み、便利になったと感じた▼実印が必要な重要な契約書などではハンコ文化は残すべきだろうが、慣例的に押していただけの部分はハンコかサインかを選べるようになると便利になる▼脱ハンコ化は業務の円滑化、省力化、遂行する上で何が重要なのかを考えるきっかけとなったのではないか。工事書類の簡素化へ向けた取り組みもその一つと言える。工事で重要なことは安全な環境でより良質な成果品を納めること。限られた人数、時間の中で、本当に大切なことに力を注げるよう、不要な労力は避けたい。(雛)

みちしるべ

2021-12-13
 年の瀬も迫り、そろそろ年賀状の受付が始まる頃。最近は便利なパソコンソフトの利用によって、年賀状製作も随分楽になった▼牛の歩みから一転し、来年の干支は「寅」。故事では「虎は千里往って千里還る」―一日に千里を往復出来るほど足が速く、勇猛な動物であるとされる▼道路や様々な建築物をはじめ、社会生活に必要な施設の建設に果敢に挑み、有事の際には迅速な復旧対応で暮らしを守る―寅は、建設業界を象徴するに相応しい動物と言えるかもしれない▼業界では受発注者の協働のもと、先端技術を用いたICT施工の導入も進められている。i‐Conによる省力化は、従来よりも少ない労力で今まで以上の成果をもたらす、まさに虎に翼を与えるもの。寅年でも引き続き普及促進が図られることを期待したい。(梟)

みちしるべ

2021-12-09
 テレビで観戦するスポーツ競技の試合終了後、インタビューに答える監督や選手の声を聞くのも楽しみの一つ。印象に残る言葉を時々聞けるからだ。高校生でもトップクラスの選手になるとテレビカメラの前で本当にうまく話す▼近ごろは、人前でもうまく話す若い人が多くなった気がする。日々の取材でたくさんの話を聞くが、特に若い人のスマートな話し方は聞きやすい。昭和の時代に20代を過ごした小欄の仲間達は、人前でしゃべることが総じて苦手だから、感心する▼若手の技術者の発表や学校での出前授業を時々取材する。プレゼンテーション能力の向上も目的だと思うが、うまくまとめる。技術者は、短い時間で発注者に内容を的確に伝えることが大切。話し方の練習も必要なのでは、と思う。(鷺)

みちしるべ

2021-12-08
 12月も残り3週間あまり。旧暦で師走と呼ぶように、何かと忙しい時期だ。こんなときは「猫の手も借りたい」気持ちになるのは皆一緒だろう。本物の猫の手は人間の癒しのためにあるようなものだが。仕事の上では「ICTの力を借りたい」ところだ。建設業でも使用する頻度が増えている▼ただ、ICTなどシステムは使い方次第で、セキュリティ面の大事故を引き起こす。システムをつくる側に多いが、使う側でも事故は起きる▼例えば、普段当たり前に使うメールもシステムの一種だ。送信先のアドレスを打ち間違えれば、知らない相手に届く可能性もある。一度送ったものは取り消すことができない。いわゆる情報漏洩となり、重大事故となる▼システムを使う際はメリットだけでなく、リスクもよく知っておく必要がある。(隼)

みちしるべ

2021-12-07
 冬の到来を思わせる雪化粧した大山。朝晩の冷え込みが厳しく、夏の激しい暑さが噓のよう。技術者たちは防寒対策をしっかり整え、今日も私たちの生活に欠かせないインフラ整備を進める▼冬場の屋外作業には必需品といえる懐炉(カイロ)。江戸時代には温めた石を懐に入れていたとか。現在のような使い捨てカイロが普及し始めたのは1978年、お菓子メーカー・ロッテのグループ会社が発売した『ホカロン』の誕生まで遡る。お菓子のイメージしかなかったのでこれには驚いた▼使用した後はゴミ箱に―これが普通だが、意外な再利用方法も。靴箱の消臭・除湿にガーデニングの肥料、また水質浄化の効果も期待できるという▼靴箱、風呂蓋を開けると懐炉が。科学的根拠を知ってか知らずか、斬新な発想に恐れ入る。(鴎)

みちしるべ

2021-12-06
 改正電子帳簿保存法の施行まで1カ月を切った。国税関係書類の電子化促進に向けた法整備で、個人事業主も含めあらゆる事業者が対象となるが、認知度は今一つのようだ▼改正内容のうち、電子保存の義務化というべき項目が物議を醸した。電子取引記録の印刷保存を廃止する条項だが、足並みが揃わない中で大きく舵を切りすぎたか。国税庁は11月、厳格な罰則は当面見送る旨を補足した▼とはいえ7年間の保存を強いられる国税書類は、紙での管理・保管に相応のコストがかかる。罰則適用で強制力を持たせる動きも時間の問題▼建設業界では派手な現場のDXに目が行きがちだが、半径5㍍で起こせるバックオフィスの変革がまずは近道。近い将来に備えて、一度ロードマップを描いてみては。(鵯)

みちしるべ

2021-12-03
 12月に入って慌ただしくなってきた。ついつい取材先に急ぎ、危ない目に遭うことも。注意を怠ってはならない。交通マナーもそうだ。クラクションを不必要に鳴らす車、割り込んで来る車、指示器も出さないまま車線変更する車両…ヒヤリとする▼日本人の良いところは控えめな態度で、慎ましく。つまり一言で表すと謙虚になるか。そんな人が少なくなったし、これが中々できない▼訪問先ではいろいろな話を聞く。「儲からなくても、地域の仕事をコツコツと」。ある老舗建設会社の社長が言う。一方で「外に打って出ないと『井の中の蛙』に終わってしまう」といった、威勢のいい声も▼どちらも納得できる。地域に根差しながら、大海を知ることの両立ができたらどうだろう。いずれにせよ、謙虚さを失わず。自戒を込めて。(鷲)

みちしるべ

2021-12-02
 電気自動車が最初に発売されてから約130年。当初はガソリン車より速く走行できる乗り物として期待された。しかし、航続距離の問題などから長らく内燃機関の車が一般化している。やっとこの10年くらいで日本やアメリカが電気自動車をなんとか実用レベルで使用できるところまで持って来た▼欧米ではガソリン車をこれ以上開発せず数年のうちに電気自動車へシフトする。日本も2030年代半ばには新車をすべてハイブリッド車や電気自動車にする方向で進んでいるとの報道が出た▼とはいえ弊害があるとも感じる。電気自動車の充電ステーションは場所の問題などで整備が大変であろうし、自動運転も環境整備や安全対策について議論の余地がある。まだ問題はあるが、時代の移り変わりは見てみたい。(雛)

みちしるべ

2021-12-01
 日本の四季から秋が無くなっている―そんな言説を近頃よく耳にするようになった。思えば今年も、夏の名残を留める猛暑に閉口する日々から一転、突然冷え込むようになって、季節感が掴めぬ内に師走を迎えていた。秀峰伯耆富士の高嶺は白妙、いずれ平野にも雪が降りてくるだろう▼気象台の発表によれば、今年もラニーニャ現象の影響が懸念されるとの事。昨年70㌢以上の降雪を記録した地域もあったように、平年以上の降雪が予想される▼昨年はまた、感染症対策の為に恒例の除雪車運転実習を中止した所もあった。除雪技術の継承には欠かせない活動。今年はぜひ開催できるようになってほしい▼除雪業者が仕事に困らず、かつ生活に支障をきたさない程度に降ってくれれば有難い。白い頂を眺めつつ、そんな願を掛けた。(梟)
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