コラム

2022年6月17日
幼いころの夢は何だったのかと考えてみたが、よく思い出せない。多くの仕事に興味を持っていたはずだが、おそらく夢とは違う職業に就いた人の方が圧倒的だろう▼高校生にもなると、現実的な希望を持つ。しかし、その後社会人として世の中を知ることで、夢が増え「まだ、夢の途中」だと考えている人も多い▼中国地質調査業協会が長く続ける小学生を対象にしたイベントが今年も岩美町であった。子供たちにとっては手作業で掘削するボーリングが最も人気だし、自ら体験した場所の地形や地質に興味は広がる▼イベントのスタッフは地質調査の技術者。この人達の夢はなんだったのか。参加した子供たちが、どこかでこの日のことを思い出し、夢は地質の仕事と考えてくれれば、と願う一日だった。(鷺)
2022年6月16日
父の日が近づき、贈られて嬉しいギフトランキングがメディアで話題となる時期となった。巷の父親は、そもそも貰えるかどうかが気になるところ。大手生命保険会社の調査では、日頃の交流で差が出るとの結果が裏付けられた▼コミュニケーションの頻度を「毎日」「週に数回」「週に1回」と答えた人は平均で76・3%が贈るつもりであると答えた一方、「月に1回」「1年に1回」「取れない・取らない」など頻度の低い人は55・2%にとどまるという▼コミュニケーションといえば、建設業者と発注機関の間でも大切だ。双方の立場の違いから、発注方式や設計変更への対応を巡り、時には熱い議論となるが、主張しないと思いは伝わらない。「いろいろ言ったが、良い品質のものができた」という工事が一つでも増えるといい(鴛)
2022年6月15日
じわじわと夏日が増えてきた。今は昼夜の寒暖差があるが、じきに熱帯夜に悩まされそう▼寝苦しい夜が続くと心配なのが睡眠時間。理想は8時間というが、働き盛りの40代は平均6時間未満が半数を占めるとか。充分だろう、と思われるだろうか▼この自覚症状の薄さが曲者。20年も前の実験だが、1日6時間睡眠が2週間続けば、脳の反応速度は2日徹夜した時と同程度まで落ちることが明らかになっている。しかし徹夜に比べ「多少寝足りない」程度では、さしたる影響はないと思い込みがちだ▼また、大型連休が明けた6月は心療内科の繁忙期。精神面の不均衡も睡眠に、ひいては身体機能に悪影響を及ぼす。調子が悪そうな同僚がいれば熱中症も疑いつつ、「ちゃんと眠れているか」と声を掛けてみてほしい。(鵯)
2022年6月13日
今年も梅雨の時期がやってきた。湿度が高くジメジメして、来る日も来る日も雨の日ばかり。何回経験しても憂鬱な時期トップには変わりない▼長雨で心配されるのがやはり豪雨災害だ。近年は毎年のように各地で被害が出ている。被害が出るのは比較的山間部が多いからか、孤立集落も発生しやすいように感じる▼孤立集落の発生を防ぐには砂防や治山ダムの整備、道路の未開通区間解消や迂回路設置が考えられる。県内で道路の未開通区間が多い地域は八頭管内だ。同じ山間部に位置する日野管内に比べてもその差は歴然。智頭町・若桜町間なんかは遠回りしなければいけない▼山奥にも集落はあるわけだから、費用対効果の観点だけで事業費を決めるのではなく、災害時の孤立防止の観点でも事業継続の可否を検討すべきでは。(隼)
2022年6月10日
「スイ、ヘー、リー‥」中学校の理科を教えていたある日、懐かしい語呂合わせが出てきた。学生の頃、周期表を暗記するのに頭が痛くなったことを思い出す▼利用する際、温室効果ガスを排出しないことで、脱炭素化に期待されている次世代エネルギーの水素。製造工程によりブルーやグレー、グリーンといった名前が付けられている▼大きな課題の1つが製造だ。化石燃料をベースとして造られるグレー水素は二酸化炭素が排出されるため、あまり脱炭素化とは言えない。一方で、水の電気分解で製造するグリーン水素は大量の電気を消費するためコストがかさむ▼建設業でも原材料のカーボンニュートラル化など様々な取り組みがされている。暮らしを創造するのに欠かせない産業として、脱炭素化を推し進めることは重要なことである(鴎)
2022年6月9日
じめじめとした、うっとうしい気候がこれから続く。雨も農作物に影響が出ない程度に。今風に言えば「いい感じ」で降ってくれればいいのだが▼「最近の工事成績が、また良くなっていない?」―本紙掲載の成績表では、確かに80点台後半の現場がよく目につく。それも、特定の会社に偏っているような▼業界の関心ごとの一つ優良工事は、県が選定方法を見直す検討に入った。土木に比べて建築の評定が低いといった声から、営繕部門の創設がすでに内定。あとは建設業協会が昨年度、要望した「一律85点以上は全て優良工事に」への対応だ▼前年度を例にすると、85点以上は100件近くに上り、さすがに多すぎる。公平性とともに、技術者のモチベーション維持に結び付く選定法はないものか。「いい感じ」のラインはどこに。(鷲)
2022年6月8日
全国の市町村では地域活性化に向け、様々な取り組みを進めている。集客施設を整備している市町村もあるが、なかなか集客に結び付いていない施設も多い▼以前テレビで、地域の活性化を図ることを目的に整備した公共施設が、税金の無駄遣いという表現で取り上げられていた。その施設は訪れる観光客も少なく閑散としているとのことだった。施設が老朽化し、取り壊すか建て替えるかは頭を悩ませる問題だが、地域のシンボルとして新しい施設を期待する住民も多い。集客できる施設にするために、積極的にプロモーションを仕掛け、収益を上げることが重要▼全国には潜在的な魅力を発揮できずにいる集客施設も少なからずあるだろうが、今ある施設も含め、これからできる施設も今一度プロモーションについて考えてほしい。(雛)
2022年6月7日
大山の赤松池や鳥取の多鯰ヶ池―多くの湖沼のヌシが大蛇であると伝えられているように、古来より蛇は水神の化身とされた。八岐大蛇退治の神話も、斐伊川の氾濫と治水工事の象徴とする説が根強い▼川の流れを人里に寄り添う巨大な蛇の体と見做すならば、安全な暮らしを保つ為には、人の手に拠る管理が不可欠だ。古びた毀損カ所の改修は丁度、蛇が皮を脱いで生まれ変わるようなもの―建設業が担う河川整備とは、恒久に流れゆく川を、恵みを齎す安らかな存在へと再生させる為、脱皮を促す行為と言えるかもしれない▼梅雨が始まる。ここ数年緩やかな長雨ではなく、大量の雨が局所的に降り頻る事が多いように感じる。水を得た蛇が荒ぶる事なく、また日頃からの防災整備が大いに機能してくれる事を期待する。(梟)
2022年6月6日
気づけば、あじさいの花も咲き始めた。カレンダーのページは6月。マスク姿にもすっかりなれたが、暑い日はとても辛い。一人で車に乗り込むと窓を開けて外の空気を吸い込む▼雨の季節がやってくる。防災に携わる行政の人たちは、以前に比べると多くの工夫を常に考える。このような世の中だから、避難所の対策も密を避ける対策なども求められる▼専門家の話を聞くと、密が気になる避難所へ向かう平行移動をやめて、自宅の2階にとどまる水平移動を考える人が多くなるのでは、と心配する声もある▼いざという時に安心できる避難ルートの整備や広報、防災教育など、ハード・ソフトの対策が充実すれば、多くの人を守ることにつながる。防災に万全はないが、少しも気を抜くことができない。(鷺)
2022年6月3日
愛知県豊田市の取水施設で起きた大規模漏水トラブルが問題となっている。農業用水の供給停止に加え、工業用水を利用する企業に対する使用量の削減要請など、暮らしや農業、工業と広範囲に影響が及ぶ▼そもそも、施設は完成から60年以上が経過し、耐用年数を大きく超えた「老朽インフラ」。底にできた穴が原因とみられている▼インフラ整備を巡っては、トンネル事故や水道橋の崩落など、問題が発生してからの対応が散見される。大規模漏水を受け、金子原二郎農相は全国の取水施設の緊急点検を実施すると表明した▼梅雨入りが迫る。雨が多いシーズンになると、気象状況や水位の変化をにらみながらの作業など調整が必要になるが、対岸の火事とせず、足元の施設に潜むリスクを未然に摘んでおきたい(鴛)
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