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2024年5月29日
中年男性、30代の男性と女性の3人のうち、役職が最も上なのは、どの人だろうか。ある連続ドラマで、取引先から一緒に訪れた3人に対し、応対者が中年男性を上司と思い込んで話を進め、場がおかしくなるシーンがあった▼役職者は実は女性。昨今は女性活躍、中高年の役職定年に伴い、立場が多様化。年齢、男女問わず実力ある人材が登用されることも珍しくない。ちなみにドラマでは「可愛い花屋がある」と聞きつけた主人公が、どんな女性が店員かと興味津々に訪れると、男性だったという場面も。先入観は恐ろしい▼業界では新年度の工事が続々と発注されている。忙しくなり始めたが、工程管理や営業活動で思い込みはないか。発注側も前例踏襲ではなく、柔軟な対応に向け、時には立ち止まって考えてみるのもいい(鴛)
2024年5月28日
各所で6月議会の日程が固まり、補正予算の動向も見え隠れ。まずは分かりやすく土木費の区分に目を通すが、教育費や観光振興費などにも意外な大物が潜んでいるから油断は禁物だ▼予算書に綴じられた数字の羅列に価値の大小を見出すのも、「心の会計」と言われる心理現象の一種かもしれない。我々は取得方法や用途によって、無意識にお金に感じる重みを変えている▼例えば労働の対価として得た1万円と、たまたまギャンブルで勝った1万円。後者はあぶく銭と見て「パッと使ってしまおう」と考える人も多いのではないか▼では、不正な経路を辿ったお金はどんな心の勘定科目に入るのか―数字の多寡では推し量れない問いを挟んで、政治資金規正法改正を巡る与野党の舌戦は長期戦の様相を呈している。(鵯)
2024年5月27日
流行はリバイバルする周期が20年とも言われている。音楽は、10代中心にSNSを通じて平成前半の曲が流行っているし、ファッションも「シャツイン」スタイルは、バブル期を彷彿とさせる▼ほかにもかつての一発屋芸人が再びテレビに出ていることも。恐らく、当時子どもだった番組スタッフや共演者が、もう一度見たいといった理由でブッキングしているのだろう▼戸建て住宅でもある意味「リバイバル」と言えるのか。平屋建てを建てるケースが増えつつあるそうだ。メリットとして、コスト面で得だったり、地震で倒壊しにくい、少人数向き、ということが挙げられる▼県内の戸建て住宅着工数は、年々減少傾向。かつての流行を取り入れた住宅というのも一つ、着工数増加のアプローチになるか。(隼)
2024年5月24日
今日24日はゴルフ場記念日。1903年にイギリス人が神戸ゴルフ俱楽部をオープンし、日本初のゴルフ場が完成したことで制定された▼ゴルフ場を手掛けたイギリス貿易商アーサー・ヘスケス・グルームは、六甲山に魅了され思い付きでコースの建設に着手。除草、伐木や造成など仲間と共に手作業で行い、オープン当時は4ホール。完成までに3年かかったという。奇想天外な発想から行動力は、日本ゴルフの始まりと言っても過言ではない▼日本のゴルフ場は2000コース以上、中でも名門コースを手掛けた「東(柔)の井上誠一、西(剛)の上田治」は日本のゴルフコース設計の二大巨頭である。自然を活かした作り、土砂を盛り高低差を付けた作り。それぞれ違う特徴であり、読者が好むのはどちらだろうか。(鴎)
2024年5月23日
全国的に町村議会議員のなり手不足が深刻化している。昨年4月までの4年間の議員選挙では27%が無投票で、定数割れも増えているという▼「住民満足度の高い町政を」―6月4日告示、9日投票の智頭町長選には、現職金児英夫氏のみが名乗りを上げている。かつて現職と反現職で、激しいつばぜり合いを繰り広げてきた「政争の町」にしては、何とも寂しい▼併せて町議の補選(欠員2)もあり、こちらは定数を満たすかどうか。町議は来年の改選で任期1年。しかも、定数は12から10に削減されるというから、補選に意味を見いだす立候補者が乏しいのも当然か▼投票立会人のなり手不足も由々しき事態だ。今回の町長選と町議補選は、全国初の「投票所のオンライン立ち会い」と騒がれているが、それも投票があってこそ。(鷲)
2024年5月22日
「あの爪で、まともに仕事ができるのか」と誰かのつぶやきを耳にした。言葉が向けられた方を見ると、確かに派手だが業務には支障がないように見えた▼日本では「清潔感」という言葉とイメージにとらわれすぎているように感じることがある。医療業界や飲食業界などはわかるが、建設業界でも、確かに長い爪は安全性に欠ける部分があるかもしれないが、髪を染めたり、化粧をすることなどは悪いことではないように思う。むしろ自分だけの小さな楽しみを持って、楽しく前向きに仕事に取り組めるのなら、それがモチベーションにも繋がると感じる▼女性技術者が増えている建設業界も、決まりを守りながら、自分の気持ちをコントロールできるのなら、日本はもう少し「おしゃれ」に寛容になってもいいのかもしれない。(雛)
2024年5月20日
立体物や空間にプロジェクターで映像を投影するプロジェクションマッピング。色とりどりの映像が多くの人を魅了する▼ディズニーランドのようなテーマパークのアトラクションに活用されるほか、近年では東京駅など歴史的建造物の演出にも。県内では砂の美術館にある砂像への投影などが挙がり、活用方法は多岐にわたる▼建設業界でいえば、大成建設がプロジェクションマッピングを利用した新たな墨出し技術を開発した。建物の床面に原寸大で図面を投影し、作業員がマーキングすることで工程を短縮。より正確な墨出しが可能になる▼県内でもドローンを使った橋梁点検やICTを使った重機の操縦など最新技術が活躍している。こうした技術をこれからも取り入れていき、業界全体で多くの人を魅了してほしい。(燕)
2024年5月17日
ずいぶん前の話だ。ある首長が「山間地域は常に災害と隣り合わせ。道路や砂防などの公共事業を進めなければ安心・安全などという言葉を容易に使えない」と訴える声を聞いた▼山間地での防災計画などを取材する時には、この人の言葉を今も思い出す。「地域の人が置かれている状況を理解した上で記事を書いているのか」と言われているようで▼晴れた休日の朝、久しぶりに三朝町と鳥取市を結ぶ佐谷峠に向かった。若葉が芽吹いたこの頃は、峠の景色が1年で最も輝く▼自然を売りにする山の道で、観光客も訪れる。しかし、道路沿いに点在する集落は、雪崩や土砂崩落で孤立する危険も付きまとう。県内には、ここと似た景色の地域が多くある。暮らす人が少ないからといって、見放されては困る。(鷺)
2024年5月16日
プロ野球公式戦で、平日にデーゲームを設定する球団が増えている。春休み期間中などに組んで家族連れを集め、ナイター開催を超える客数を達成するケースもあるそうだ▼さらに、小学生や中学生の観戦企画や、球場での職場体験プログラムを実施し、競技人口の減少に歯止めをかけようと工夫。寒さが残る時季は、日中の暖かい時間帯が好まれることもあるという。そもそも首都圏に複数球団あり、ナイター開催で競合する環境にある中、一定の集客が確保できるのであれば、節電効果を含めデーゲームは妙案か。まさに「逆転の発想」だ▼業界でも、従来の発想にとらわれず、柔軟な発想がより求められる時代となっている。言易行難だが、業界の常識を疑ってみることも、たまには良いのかもしれない(鴛)
2024年5月15日
戦後、新制一橋大学の核となった構想に名を残す歴史学者・上原専禄。謎多き人物だが、近年「忘れられた歴史家」の触れ込みで再評価の目が向けられている▼上原の門弟だった阿部謹也が伝えるところによれば、学生の研究発表を聞いた最後に必ず「それで結局、何がわかったのか」と質したという▼繰り返しのやり取りの中で「わかる」こと自体の正体を見失った阿部が、その意味を師に問うと、上原は「自分が変わること」だと答えた―「わかる」と「かわる」は表裏一体。古くはスピノザに通じる真理観だ▼翻って、人にせよ政治にせよ業界にせよ、何かと変革が求められる現代。しかし何のため、誰のために変わる必要があるのか。まずは「わかる」ことをおろそかにしていないか、考えさせられる。(鵯)
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