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2024年9月9日
GIGAスクール構想により全国の小中学校にタブレットが導入された。ICT教育は特にスウェーデンなどの北欧諸国が先進的に取り組み、スウェーデンでは2010年にデジタル端末を生徒に配布し、紙の教科書を原則廃止した▼日本でも、新潟市ではデバイス使用率が政令市の中でトップで、毎日使う生徒が全国平均の2倍以上となり、その取り組みが世界中のICT教育の成功例として紹介された▼一方、スウェーデンでは読書や紙に文字を手書きする学習の重要性に再度注目が集まり、昨年の夏からは紙の教科書を復活させた。ICT教育のメリットだけでなくデメリットの研究も進んでいる▼北欧諸国の先進事例を参考にしながらもICT教育とアナログ的学習を並行させた日本らしいICT教育が進むことを期待したい。(雛)
2024年9月6日
『桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿』ということわざがある。少し乱暴な響きだが、桜と梅の剪定方法の違いを説く言葉で、桜の枝は切らずにおき、梅の枝は切るのがよいという意味▼桜の木は切り口がなかなか塞がらず腐りやすい。梅の木は短い枝に花芽が多くでき、長い枝を切るよう推奨されている。ただ、桜の木も不要な枝を剪定しなければ、病気の蔓延から枯死につながりかねない▼桜の管理といえば、鳥取市が袋川緑地に咲く桜の管理計画策定に向け協議会を運営中。県造園建設業協会の会員も交え、古い桜並木の管理方法を考えている▼冒頭の一句は「性質に合う適正な対応をする」という意味も持つ。一本一本の管理が難しい桜だが、適正な管理方法を検討し、いつまでも咲き続ける桜で多くの人を楽しませてほしい。(燕)
2024年9月5日
9月に入ると日が暮れる時間が早くなった。だが、「夏の終わり」という言葉は使えないほど暑い日が続くから、熱中症対策には気を緩められない▼それでも稲穂の背は高くなり、刈り取りの時期が近い水田も増えてきた。酷暑が続いただけに、今年の出来栄えはどうか▼この時期、国民の多くが「あたりまえ」に考えることの一つに台風がある。「通り道」の地域では昔から備えの意識は高いが、迷走した台風10号の動きは読めなかった▼速度が遅く、ルートから遠く離れた場所で大きな被害が発生。被災地では「想定外」という言葉をはるかに超えた恐怖の時間が長く続いた▼近ごろの災害を見れば、防災対策を部分的に見直す必要があるはず。「想定以上の雨だった」と片付けていると、同じ場所で被害を繰り返すことになる。(鷺)
2024年9月4日
全国的に店頭にコメが並んでいない米不足が深刻化している▼新米の本格的な出荷シーズンを前に、1年の中でコメの在庫が最も少なくなる中、猛暑による前年産米の不作に伴う流通量減少が響いたそう。品薄との情報が拡散され、消費者の買い占めに拍車がかかる「令和の米騒動」とも呼ばれる事態で、政府備蓄米の放出を求める声が上がる。新米が入れば緩和されそうだが、需要の高まりに伴う値上がりも気がかりだ▼新米と言えば、いよいよ来春卒業予定の高校生を対象にした採用選考が解禁される。業界は人手不足への対応、ベテランから若手への技術継承が喫緊の課題。国会では、賃上げや働き方改革を促す改正建設業法が成立した。各社が良い人材を獲得できる「豊作」になることを願ってやまない。(鴛)
2024年9月2日
舞台芸術の世界に身を置いていた頃、劇団四季の団員と交流する機会があった。年間250ものステージに立つ彼らは一様に、「ゼロ幕」という役作りの共通認識を持っていると教えてくれた▼自分が演じる役の台本に書かれていない人生を、微に入り細を穿ち埋めていく。そして第一幕が開く直前、「私はなぜここにいて、なぜ一歩踏み出すのか」と自らに問い直す思考習慣だと、一人の団員は表現した▼舞台は水物で、ライオンと猫の着ぐるみを分かつ差は紙一重。だからこそプロとして、目の前の公演に全力で臨むのだという▼猛烈な台風で幕が開いた9月。災害の脅威は建設従事者を否応なく本番の舞台に引き上げる。崩れた家屋や岩肌を前に「なぜここにいるのか」と問う胸には、どんな思いが去来するだろう。(鵯)
2024年8月30日
普段、映画をどこで見るか。映画館という人もいればテレビ、もしくはサブスク配信という人もいるだろう▼映画館は一般的にスクリーン数で推移を見るが、昨年のスクリーン数は3653。00年のスクリーン数が2524なので、増加傾向に思える。ただ、これはシネマコンプレックス(シネコン)が増えていることも影響しているようだ。事実、00年に1123だったシネコンスクリーン数は、昨年3244に。この数字から、街の映画館は減少していることは想像に容易い▼かつて複数の映画館があった鳥取市も今では鳥取シネマのみに。一方、鳥取駅周辺再整備でシネコンの出店も可能性がある。そうなった場合の鳥取シネマの生き残りはどうなるか。共存となるほうが街の活性化にもつながると感じる。(隼)
2024年8月29日
「わくわく」や「にこにこ」などのような擬音語・擬態語、いわゆるオノマトペが豊富に存在する日本語。その数は1万語以上とされ、英語の約4倍、フランス語の約7倍。古くは古事記にも登場するという▼なぜ他の言語と比べ格段に多いのか。それは日本語の動詞の数に関係すると言われるが、見解が割れる。動詞の数が少ないためと主張する説がある一方、オノマトペの数が多いから少ない動詞で済むという意見もある。また、4文字で表現することが多いのも特徴で、調べるほど奥深いテーマだ▼世界的に有名な建築士・隈研吾氏は、会話の中でオノマトペを積極的に使うという。「ごつごつ」とした石畳の庭や、「しんと」静まり返る茶室。空間に感じる豊かな響きは、日本語と共に育まれてきたのかもしれない。(鴎)
2024年8月28日
昨年8月の台風7号災害から約1年。強い台風10号が西日本に近づいてきた。鳥取市佐治町など復旧さなかの道路や河川に影響がないか、最大限の警戒が必要だ▼自民党総裁選の日程が9月12日告示―27日投票に決まった。候補者10人超の混戦が予想され、ここ1カ月間は百家争鳴の様相を呈しそう▼なかでも注目は地元・石破茂元幹事長。出馬表明で「38年間の政治生活の集大成。最後の戦いと位置づけて全身全霊で臨む」と、5度目の挑戦に強い意欲をにじませた。党内に潜むカネの問題など課題は山積みだが、総裁選では経済や雇用などの政策を競ってもらいたい▼台風7号災害の折にも、佐治町や八頭町内の被災地をいち早く歩いて回り、住民から窮状を聞き取っていた。「今度こそ」と地元の思いは通じるか。(鷲)
2024年8月27日
この酷暑を乗り切るアイテムとして、空調服に注目が集まる。これまでは屋外の作業者が着ていたイメージだが、今では公園で子供たちと遊ぶお父さんなどが着ているのも見かける▼最近ではファン式から、水冷式などの着るエアコンとして進化を遂げている。だが、日常の使用にはファンの音や丸みを帯びたデザインに評価が分かれるところだろうか。機能性に優れていても世間では作業服の域を脱していないのが現状。一見、作業性に関係なさそうな「かっこいい・かわいい」といったデザイン性も、魅力向上に取り組む建設業界にとって必要なことだろう▼機能性を第一としながらも、かっこよさを身にまとう意識の高まりも大切だ。新4Kの「かっこいい」などの新たなKが業界のイメージアップにもつながることを信じたい。(雛)
2024年8月26日
「指折り待っていた」夏休みも終わった地域もあると聞く。小学校に通ったのはずいぶん昔だが、難しい宿題は後回しにして近所の仲間と朝から遊びまわっていた夏だった▼それでも休みが終わりに近づくと、仲間と一緒に残った宿題に向かう。だから、作文や工作なども「同じ内容だ」と、学校の先生から叱られたことを思い出した▼建設業界の夏休みも終わり、日常が戻った。台風7号の災害から一年が過ぎ、現地では真新しい護岸も見えるが、休みのあいだも現場を見回る人がいた。台風シーズンでもあるため、気がかりなことは尽きないからだと話す▼現場を動かす発注者や施工業者は、宿題を通り超えて資材の確保など、数多くの難題に日々立ち向かう。季節は秋へと移り始めるが、山あいの現場は冬の到来も早い。(鷺)
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