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コラム

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みちしるべ

2022-10-25
 国が普及を進めるマイナンバーカードを巡り、交付申請のため役所を訪れる人が相次いでいる。年末までのカード取得などで最大2万円分のポイントが付与される仕組みに加え、健康保険証を廃止し、カードに一本化する方針が発表されたことで拍車をかけた▼政府は自治体ごとの交付率を地方交付税の算定に反映させる考えを示しており、自治体側も促進策に躍起。関連ニュースはしばらく続きそうだ▼建設業界では、別のカードを巡っても話題。建設キャリアアップシステムで、建設業法施行規則の改正に伴い、カードリーダーの設置が経審での加点措置の対象となる。こちらは負担が発生するため、業界団体は税額控除などを要望。マイナンバーほどの恩典は求めないが、要件を課すのであれば十分な支援策があっていい。(鴛)

みちしるべ

2022-10-24
 エヌエヌ生命保険による中小建設業を対象とした調査で、24年度からの労働時間上限規制に「対応済み」と答えた企業はわずか22・5%だった。ICT活用は7割、週休二日制は5割、適正工期の設定は4割が「導入予定なし」▼根本的には人手不足を補うための施策だが、それを任せられる人材がいない―とループする構造。加えて顧客の理解など外部環境も整わない▼今でこそ特殊に思える日本の超少子高齢化、他国も追随する兆候が現れている。中国はすでに顕在化し、マレーシアやインドネシア、ヨーロッパに南米と続く。外国人材も今後は争奪戦の様相▼しかし黄昏時の悲嘆に暮れるばかりでもない。状況が先行しているなら先んじて勝ち筋を探ることができる。逆境を逆手にとるリーダー達の手腕に期待。(鵯)

みちしるべ

2022-10-21
 先日、オーケストラが公演直前にあるトラブルに巻き込まれたというニュースを見た▼舞台は静岡県の裾野市民文化センター。公演1時間前に突然スプリンクラーが作動し、楽器や楽譜が水浸しになった。被害総額は数億円になるそうだ。楽器を避難させる際に怪我した人もいる。代表者によると同市などから具体的な説明がないという。一方、同市はスプリンクラーに異常はなく、人為的な可能性もあると説明。責任の所在が不明だ▼こうしたトラブルの場合、規約などに明記があればよいが、なければ第三者機関を設置し話し合うのがよいだろう▼県内の某市には入札契約審議会がない。業界からは設置要望があるが、設置する気はなさそうだ。工事成績の異議申し立て時など第三者の客観的目線は必要な気もするが。(隼)

みちしるべ

2022-10-20
 セ・パCSの最終戦。劇的な勝利で日本シリーズ出場を決めた両者は去年と同じ顔触れになった。ヤクルトの2連覇か、オリックスが雪辱を果たすか。10月末から始まる頂上決戦が楽しみだ▼近年、様々な業界で耳にするAI。野球界では、AIやIoTの活用が勝敗を左右するまでに精度が高まっている。また選手のフォームや体調管理、怪我の予防についてもAIを使った技術の導入が進んでいる▼よく見るのがAIキャッチャー。人間には到底出来ないレベルで、膨大な情報量から1球ごとに最適な球種・コースを約1・5秒で予測する。ただ、試合の流れや緊張感までAIが考えられるのかは疑問▼建設業でもAIが導入されているが、人の手は必ず必要となる。共存こそが企業間の競争を勝ち抜く鍵になりそうだ。(鷗)

みちしるべ

2022-10-19
 鳥取県での移動手段といえば車。どこへ行くにも車。鳥取県の自動車保有台数は全国でも上位で、特に軽自動車はトップ5に入る▼今、県内では岩美道路や北条道路など、多くの道路新設工事が進んでいる。道路事業は非難を浴びやすく、財政縮減の敵にもなりやすい。しかしどの地域でも商業施設が集まるのは使い勝手のいい幹線道路沿い。道路の周りにお金は落ちてくる▼地方では高齢者もなかなか車を手放さない。さらに、これからは自動運転の時代になり、高齢者も障害者も車を使う機会は確実に増える。ただいくら車が自動でも道路がなければ役に立たない。今の環境を守るのか、新しい道路を開発するのか。それぞれにメリット・デメリットはあるが、あとはそこに住む人々の選択の問題だろう。(雛)

みちしるべ

2022-10-17
 9月下旬の豪雨で静岡県などでは浸水被害も発生した。現地が大変な状況の中、AIによって生成された「デマの水害画像」が拡散し物議をかもした。被災した人や復旧に取り組む人の気持ちなど考えてもいない▼大規模災害の場合、情報をうまく活用することで早めの避難や復旧につながるため大いに役立つが、デマの垂れ流しは断じて許されない▼気象や道路などについての情報を鳥取県が配信するメールを以前から利用している。緊急時には避難場所の開設、河川や道路の状況などをリアルに発信し続けるため気が滅入る時間帯もあるが、役に立つ▼誰もが安易に情報を発信できる世の中。時には人の判断を間違った方向に導くこともある。確実な情報を見極める知識も身につけなければ。(鷺)

みちしるべ

2022-10-14
 きょう14日は、日本で最初の鉄道が開通して150年の節目となる。江戸幕府から明治政府に実権が移り、新政府は欧米に追いつこうと急速な近代化を図る一環で、鉄道建設を計画。東京と海外と繋がる開港地・横浜を接続するため、新橋~横浜間で開業した▼鉄道と言えば、山陰鉄道発祥の地・米子駅では南北一体化事業が進む。駅南北を結ぶ新たな自由通路を巡り市は、来夏の完成を前に、市民への名称公募を実施し、愛称名を「がいなロード」に決めた。JR西日本の路線減便、米子支社の体制縮小など、取り巻く環境は厳しいが、事業を街の発展に繋げたい考えという▼一帯では新たな開発計画が出始めた。「がいな」(地元の方言で大きなの意味)投資効果を引き出せるかが、いよいよ官民に求められる。(鴛)

みちしるべ

2022-10-13
 鰯雲、鱗雲、鯖雲―雲を詠んだ季語は豊富にあるが、とりわけ秋に多い。澄んだ空に高く映える雲は格別の趣を持つようだ▼雲のように遠く離れた子孫という意味で、子、孫、曾孫…と数えた8代先を「雲孫」と呼ぶ。ちなみに固有名詞があるのはここまでで、以降は「雲孫の子」から仕切り直すとか▼年数で言えば三百年後といったところ。人の寿命を遥かに超えた時間の尺度が存在することには、先祖への敬意に加えて、自然のサイクルも影響しているように思う。例えば三百年なら、伊勢神宮の御用材になる檜が伐り時だ▼近年、企業競争は加速化の一途。しかし四半期や日々のタスクに集中するほど、長期的な投資や育成に目が届かない。日々自然を相手取る建設業、たまには雲を眺めて遠い未来を思うのも悪くない。(鵯)

みちしるべ

2022-10-12
 ここ数日、雨の影響からか一気に気温が下がり、すっかり秋らしい季節になった。今くらいの気温が過ごしやすいが、近年は温暖化のせいか春と秋が極端に短く、夏と冬の二季しかない感覚だ▼雨は湿気、豪雨、災害など悪いイメージがあるが、農作物には恵みの雨という良いイメージも持ち合わせている▼公共事業では下半期に入り、県有施設の照明LED化工事が順次発注に。電気工事業者には「恵みの雨」となっているかと思いきや、現場からは意外な声が聞こえてくる。「もう少し早く発注してほしかった」という受注減点に絡むものや、「積算が合わない」という声も▼特に東部では、土木も建築も業者数に対して工事件数が少ない状況が続いている。もう少し現場の声をくみ取って工事量の確保に努めてもらいたい。(隼)

みちしるべ

2022-10-11
 ワーク・ライフ・バランスの充実。就活者が企業に求める条件の1つである。この考え方は各個人が自主的に取り組むはずが、企業に求められている。メディアが「ブラック企業」と騒いだせいなのか▼一般的に仕事とプライベートの充実で強く結びつくのが、勤務時間・休暇日数ではないだろうか。勤務時間が短く、休みが多いホワイト企業。逆に勤務時間が長い企業はブラック企業と世間から言われてしまう。人によってバランスが違うが、世間の目はそういうものだ▼従業員それぞれのバランスに合わせ選択肢を広げるのが企業の役割。そうした中、建設現場の週休2日制度は技術者の負担になると言う声も聞く▼工期の見直しや経費の算定、発注の平準化など、発注者も変わらなければ達成できない制度である。(鴎)
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