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 去就が注目されていた平井伸治知事(65)は21日、来春の知事選へ出馬しない意向を表明した。現在5期目を務める平井知事は、「あとは人がやること。初志を貫徹することができた」と定例会見で述べた。20日夜に判断したという。
 これまで次期知事選に向けては「白紙の状態」を繰り返しており、今月18日まで倉吉市内で開催された「ぼうさいこくたい」後に、進退を表明するものとみられていた。
 不出馬の理由に平井知事は、2033年国民スポーツ大会の県内開催を取り上げ「ハード事業があり準備もある。新しいポリシーの下で再構成すべき」と説明。また「後々になって、県民があの時期に切り替えて良かったと思えるのが今回(の退任表明)だと思う」と述べた。
 5期を振り返って平井知事は、就任直後に全国最下位を争っていた高速道路網整備率を飛躍的に向上させた実績を強調。今年度末の北条道路東側や関連する「はわいバイパス」の完成も成果に挙げた。福祉では県独自の「あいサポート運動」を展開したほか、観光交流では境港を拠点に北東アジアゲートウェイ構想にも道を開いた。
 ただ、人口問題は移住定住施策を尽くしたものの、「道半ば。人口減少に歯止めを掛けられなかった」と悔やんだ。
 これまでの実績に「私一人ではできなかった。住民の声、市町村の思いに一つひとつ答えていく中で前に進むことができた」と話し、県職員にも感謝した。
 また、後継指名については「私自身、言えた義理ではない」と否定。「(進退表明が)県政に迷惑がかからない6カ月前のタイミングであれば」と述べ、次期候補者への配慮をにじませた。
 知事退任後の予定は「家族のもとに帰る」という。会見冒頭には感極まり、声を詰まらせる場面もあった。
 平井知事は東京都出身。自治省(総務省)職員、副知事を経て07年に初当選。21年から2年間、全国知事会長を務めた。