鳥取大学は6日、老朽化・狭隘化が進む動物医療センターに代わる「獣医学教育医療センター(仮称)」の新棟整備構想を発表した。総事業費は現時点で20数億円を見込む。八幡東栄エステート(玉木美香代表)の支援を受け、同社が施設を整備し、鳥取大学が借り受けるスキームを想定。2029年度秋の供用開始を目指し、現在、設計に着手している。
6日に同大学で開いた記者会見には原田省学長と玉木代表が出席。原田学長は「現在の建物は半世紀以上が経過し、アクセスも悪く、多様化した獣医療に対応しきれていない」と現状を説明。山陰地域の動物医療を支えるとともに、全国でも有数の拠点を目指し、高度な臨床・教育・研究体制を整備する考えを示した。
新棟は2階建てをイメージ。犬や猫などの伴侶動物を中心とした診療・研究機能を集約する。既存の動物医療センターは存続させ、大動物診療などに活用する考え。
新棟では、新たにがんの放射線治療やロボット手術への対応を検討。医学分野で活用されている手術支援ロボットの動物医療への導入を視野に入れ、実証実験などを行うオープンラボも設置する。
また、鳥取市が整備を進める動物愛護センターとの連携も想定。2028年度から岐阜大学と共同で始める取り組みなどとも連動し、産業動物を含む獣医療について、関係地域が連携したプラットフォームの構築を目指す。
八幡東栄エステートの玉木代表は「新たな施設の建設を支援できることを光栄に感じている。獣医学部と動物病院が地域のにぎわいにつながるよう、支援していきたい」と述べた。
新棟整備は、八幡東栄エステートが施設を建設し、大学が借り受ける方式を基本とする。具体的な事業費や施設規模などは今後詰めるという。大学側では、2029年度の動物愛護センター整備と歩調を合わせる形で完成させたいとしている。
