山下雄平農林水産副大臣=写真中央=らが7月29日に県営境港水産物地方卸売市場を訪れ、1月の地震による被災状況を視察すると共に、平井伸治知事や地元水産関係者と意見交換した。県は、国が策定する2027年度以降の次期特定漁港漁場整備事業計画に、係留岸壁の増深や大型車両に対応した計量設備の整備などを位置付け、新規事業化するよう要望した。
境漁港では、消費者の安全・安心へのニーズや水産物の輸出促進に対応するため、14年度から高度衛生管理型市場の整備を進めている。26年度の8号上屋完成をもって、現行の特定漁港漁場整備事業が完了する見通しだ。
一方、近年はマイワシやサバ類の資源が回復傾向にあり、まき網漁業の水揚げが好調に推移。25年の水揚量は12万8000トン、水揚げ金額は246億円で、全国順位は数量が3位、金額が4位だった。26年上半期も水揚量が前年同期比10%増の10万2000トン、金額が52%増の198億円に達している。1日1000トン以上を水揚げした「大漁日」は、前年同期の26回を上回る42回を数え、7月3日には水揚げ金額が200億円を突破したという。
県はこうした水揚げ量の増加を受け、大型漁船を係留できる岸壁や冷凍・冷蔵施設など陸上処理能力の不足を訴える。延長130メートルの係留岸壁を水深4・5メートルから7・0メートルへ増深するほか、セミトレーラーに対応したトラックスケールの整備、かにかご上屋の床面改良を次期計画として位置付けるよう求め、要望書を手交した。
また、1月6日に発生した島根県東部を震源とする地震で被災した岸壁の早期本復旧も要請した。境漁港では地震によって岸壁の沈下や段差が発生し、フォークリフトの走行が困難になったほか、血水などが滞留する衛生上の問題が生じた。1月23日に応急対策工事を終え、3月16、17日に行われた災害査定では、事業費1億4173万6000円が決定している。県は、高度衛生管理型市場としての機能を早期に回復させるため、本復旧に向けた国の技術的支援を求めた。(2面へ続く)
