国土交通省は、1日に施行する経営事項審査(経審)の新たな審査基準を、2025・26年度の同省発注工事に係る競争参加資格へ反映する再認定を実施する。申請は任意で、期間は1日から12月21日まで。受付開始に当たり改正内容と注意点を整理した。
申請受付の対象は、改正前の経審結果に基づいて25・26年度の一般競争・指名競争参加資格を取得している事業者のうち、改正後の基準による総合評定値通知書を取得した者。適正な申請書を受理してから1カ月~1カ月半程度で再認定する予定だ。
今回の経審改正は「その他の審査項目(社会性等)」のW点が対象。主な変更は、技能者の処遇改善に関する評価の新設、建設機械の評価対象拡大、社会保険加入状況に関する項目の削除の3点。1日以降に行う経審申請には、新しい様式と審査基準を適用する。
担い手確保では「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」を新たな評価項目とし、要件を満たす事業者に5点を加算。適切な工期や労務費での取引、技能レベルに応じた賃金・手当の支給、週休2日制、建設キャリアアップシステム(CCUS)の利用環境整備など、技能者の処遇改善に向けた取り組みを内外に宣言する制度となる。
一方、CCUSへの就業履歴蓄積措置に関する配点は縮小した。民間工事を含む全ての建設工事で措置を講じた場合は15点から10点、全ての公共工事で講じた場合は10点から5点へ引き下げ、自主宣言による5点と組み合わせ最大値を維持する設計。CCUSの利用だけでなく、技能者の処遇改善を含めて評価する仕組みへ見直しを図った。
災害対応力の評価では、建設機械の加点対象に不整地運搬車とアスファルト・フィニッシャを追加。復旧現場での活用実績を踏まえ、対象を従来の9機種から11機種に広げる。保有台数に応じた加点の上限は従来と同じ15点。
雇用保険、健康保険、厚生年金保険の加入状況に関する評価項目は削除した。社会保険への加入が既に建設業許可・更新の要件となっており、経審との重複を解消するため。経審上の減点項目から外れるもので、加入義務そのものを緩和する改正ではない。
再認定は申請前の確認を
なお新基準による再認定が必ずしも有利に働くとは限らない。自主宣言や追加機械の保有で評点が上がる事業者がある一方、自主宣言の加点を受けず、CCUSの就業履歴蓄積措置で加点を受けてきた事業者は、配点縮小によって評点が下がる可能性がある。再認定を申請する際には、新たな総合評定値が資格等級に及ぼす影響を確認する必要がある。
また、再認定は国交省から認定を受けている全部局、全工種で一括して行う必要があり、一部の部局や工種だけを選んで申請することはできない。再認定後に希望工種区分を従前の内容へ戻したり、認定済みの内容を変更したりすることも認めない。
入札手続き中の案件にも注意が必要。既に競争参加資格の確認や指名通知を受けていても、開札日までに再認定され、等級の変更によって入札参加条件を満たさなくなった場合は、その案件への参加資格を失う。
地方整備局関係の申請には、資格審査申請書、業態調書、改正後の総合評定値通知書の写しなどを提出する。鳥取県内に本店を置く事業者は中国地方整備局が窓口。道路・河川・官庁営繕・公園関係は総務部契約課、港湾空港関係は総務部経理調達課が受け付ける。提出方法は持参、郵送、電子メールのいずれか。
