大山町は「大山町地域共創のまちづくり計画案」をまとめ、パブリックコメントの受付を開始した。名和公民館=写真=など築40年を超す3公民館の老朽化対応を契機としつつ、単なる建物更新ではなく、社会教育や地域活動を支える新たな拠点・運営体制の構築を目指すもの。社会教育拠点施設を「まちづくり拠点」と再定義し、町全体の活動を支える「学びと共創の拠点」と、地域の日常に近い「コミュニティ拠点」を組み合わせる方向性を示している。
施設整備を巡っては「どう建てるか」ではなく「どう使うか」を基本に、人口動向、アクセス性、地域環境、コスト負担、既存資源の有効活用などを総合的に勘案する。従来の公民館を継承する学びと共創の拠点については、配置パターンを比較した結果、名和地区の道の駅―御来屋駅―名和駅周辺に新設施設を整備する案を優先順位1位に位置付けた。中山地区ではフォーラム中山、福祉センターなかやま、中山温泉館、中山中学校周辺など、大山地区では大山IC周辺の保健福祉センターだいせん、大山支所など、既存公共施設の活用を候補に挙げている。
新設施設に必要な空間としては、ホールや集会室などのコラボレーションスペースに加え▼キッチン・カフェスペース▼キッズスペース▼和室▼会議室▼多目的スペース▼テラス・屋外スペース―などを想定。行政判断による追加機能として、子育て支援センターや災害時の避難場所なども検討対象とした。ただし全機能を当初から整備するのではなく、活動内容や利用ニーズを踏まえ、取捨選択しながら規模を見極める考えだ。
整備スケジュールは、実現可能性調査、設計方針の検討、基本・実施設計、着工、供用開始の段階を想定。各段階でコスト、工期、予算、既存施設活用の可能性などを確認し、社会情勢や財政状況、住民意見を踏まえながら柔軟に見直す。準備期間の目安として基本計画から約12カ月、その後の設計・施工期間は約24カ月以上を想定。既存施設の活用を見込む2館についても、改修・修繕を段階的に進める方針で、築50年を迎える時期の建て替えは人口動態を見ながら検討するとした。
資金調達に際し国・県補助制度、外部資金、民間連携、クラウドファンディングなどの可能性を検討。初期コストの抑制と維持管理負担を抑える設計、長期的な耐久性・更新性を重視する。
なお町は計画をあくまで「地域変化に応じて育てる設計図」と捉え、現段階で建設の可否や規模を決定するものではないことを強調している。パブコメ募集期間は7月3日まで。
