米子市上下水道局は、下水道事業への「水の官民連携」(ウォーターPPP)について、第1期となる10年間は「更新支援型」で導入する方針を固めた。当初は維持管理から改築工事までを民間事業者が担う「更新実施型」を想定していたが、地元企業を対象にした意向調査で更新実施型を希望する事業者がなかったことなどを踏まえ、見直した。
同局は、人口減少に伴う技術者の減少や、高度経済成長期に整備した下水道施設の老朽化などへの対応として、2029年度から水の官民連携を導入する。対象は公共下水道と農業集落排水で、管路計約840キロ、処理場15カ所、ポンプ場8カ所。
更新支援型では、民間事業者が運転管理、修繕、清掃、改築・修繕計画の策定、休日・夜間対応などを担う。改築工事は対象に含めず、従来通り市が発注する。
同局は当初、更新実施型を想定していたが、複数の事業者から更新支援型への見直しを求める声があったことから、7月に地元企業との2回目の意見交換会を実施。意向調査に25社が参加し、23社から回答を得た。更新支援型を希望したのは16社、第1期の10年間の途中で更新実施型へ移行する方式を希望したのは4社で、更新実施型を希望する事業者はなかった。
同局は、更新実施型では受託者が既存施設の情報を把握した上で改築計画を策定し、工事まで担うため、必要なノウハウや経験の習得に一定の期間が必要と判断。まず更新支援型で導入し、安定した施設管理につなげる。第1期の実施状況などを踏まえ、第2期では更新実施型への移行を目指す。
26年度は要求水準書や発注公告資料の作成に着手し、地元業界団体などとの意見交換を継続する。28年度に発注公告と受託者決定を行い、引き継ぎを経て29年度からの運用開始を目指す。
