中海・宍道湖・大山圏域市長会の2026年度第1回総会と、中海・宍道湖・大山ブロック経済協議会との合同勉強会が5日、米子市のANAクラウンプラザホテル米子で開かれた。中海・宍道湖8の字ルート整備を契機とした地域経済の活性化に向け、行政と経済界が取り組みの方向性を共有した=写真=。
総会では、2025年度事業報告と決算を承認した。「中海・宍道湖8の字ルート整備推進会議」や「中国横断新幹線(伯備新幹線)整備推進会議」などを通じた要望活動の実施状況を確認。
市長会の会長を務める上定昭仁松江市長は、8の字ルートについて「ここ数年取り組みを強化し、具体的に計画が実現に向けて動き出している」と説明。米子・境港間の高規格道路が計画段階評価に入ったことや、境港出雲道路では出雲市街地で優先区間決定に向けた手続きが進んでいることに触れ、「官民一体となって整備実現へ取り組んでいく」と力を込めた。
総会後の合同勉強会では、経済協議会の田部長右衛門会長があいさつし、8の字ルート整備に伴う経済効果試算について報告した。
田部会長は、従来の費用対効果(B/C)だけでは、人口減少が進む地域での道路整備の必要性を示すことが難しいと指摘。その上で、道路整備による直接的な経済効果350億円に加え、民間投資や地域の取り組みによる500億円の効果を見込み、計850億円の経済効果を試算したと説明。
具体的には、デジタル・AI・半導体関連産業の集積、宿泊施設の充実、スポーツを通じた交流人口の拡大などを挙げ、これらの取り組みを積み重ねることで「実現不可能な数字ではない」と強調。1000億円規模の経済効果創出への意欲もにじませた。
その後、筑波大学の石田東生名誉教授が基調講演を担った。公共投資を呼び水として民間投資を促し、地域経済を活性化させる官民連携の考え方について、「国が進める地域未来戦略や地域生活圏の考え方を先取したもの」と評価。8の字ルートの取り組みが人口減少時代における地域づくりのモデルになるとの見方を示した。
