日本塗装工業会鳥取県支部(牧田浩支部長)は15日、県庁議会棟で県に対し、塗料や溶剤などの供給不足と価格高騰を踏まえた支援を求める要望活動を行った。中東情勢の緊迫化を背景に、塗装業界では資材調達が不安定化しており、県内業界の厳しい現状を訴えた。
牧田支部長は「今日の見積もりはできても、1週間後の価格提示は難しい状況」と説明。特にシンナー類は供給が逼迫しており、これまで主流だった16リットル缶の製品が入手困難となり、現在は4リットル缶での供給が中心に。価格も従来の約4倍に上昇しているという。橋梁塗装や建築塗装で使用するさび止め塗料、防水系下塗り材も不足が続き、一般さび止めから鉛クロムフリー製品への切り替えが進む一方、代替品も慢性的に不足。二液型塗料についても硬化剤の製造停滞が影響しているとした。
こうした状況を踏まえ、同支部は県に対し「なぜ施工業者まで資材が届かないのか、流通の目詰まりを国などへ調査・要望してほしい」と求めた。このほか、工事の早期発注や十分な工期確保、資材調達遅延に伴う工期延長への柔軟対応を要請。また、コロナ禍で実施されたゼロ金利融資や持続化給付金のような中小企業向け支援策の創設も訴えた。
これに対し県側は、技術企画課の中口寛氏が「塗料は建設現場に重要な材料と認識している」と説明。4月16日には国に対しても要望を実施したことを報告し、「今後も逐次、国へ要望していきたい」と述べた。また、国土交通省からは「ナフサ不足が背景にあるが、調達先を米国やオーストラリアなどへ分散する」との説明を受けていることも紹介。公共事業については、営繕・土木とも計画通り発注する考えを示した。
さらに県は、価格変動に伴う単価改定や資材調達遅延時の工期延伸について「契約約款のスライド条項に基づき、協議の上で臨機応変に対応したい」とし、要望内容を出先機関にも共有する。
塗装工業会側からは「設計時に色彩を決めてもらうことで、より安定的に計画を立てやすくなる」との意見も出され、他県での事例も紹介した。
牧田支部長(奥)が県に要望書を手渡す
