県鳥取県土整備事務所の米田憲司所長は、本紙の取材に対して「県民の生命・暮らしを守るための防災対策の強化や、新たな道路計画の検討に本腰を入れている」と今年度の取り組みを話した。
-最初に今年度の重点施策について。
所長「当初予算は77億円だが、昨年度後半の補正を含む15カ月予算で見るとほぼ前年度並みの102億円規模。重点的に取り組むことは、安心で安全な社会基盤を整備して県民生活を支えること。災害は激甚化しているため、老朽化したインフラの維持管理を含む防災対策を促進する。一方、山陰近畿自動車道の南北線が出来れば交通の流れが変わる。鳥取市などと調整しながらどの部分が弱点なのかを判断し、新たな道路整備に本腰を入れて取り組む。また、県の土木技術を担う人材確保については、育て上げる風土が根づかなければいけない。事務所の事業課には事務系の職員も配属しており、若い人が土木に興味を持ち活躍の場ができるように全力で支える」
-道路事業は。
所長「橋梁補修は千代大橋、徳尾大橋、円通寺橋などの工事を今年度前半から発注。土砂災害対策は佐治町の古市に着工する。国道482号の森坪工区は地質などの調査に入っており、今後は設計を進める。陸上中央線は2億円が配分された。落石対策に向けた工事を準備している。鳥取鹿野倉吉線は高住~良田の改良にも2億円を投じる。このほか、細川工区や白兎工区の山切り工事。通学路対策は宮下、左近、桂木などの工事や調査。一方、街路事業は宮長工区などの補償交渉や工事。単県事業では丸山町工区などの調査も進める」
-河川や治山、砂防は。
所長「水防や維持管理の強化、河道掘削などのほか、中長期的には放水路や大規模な河道拡幅などの整備を進める。塩見川は地盤改良が終盤に入り、今年度から塩見橋の改築を含むエリアを改修。放水路工区は用地調査に入る準備を進めている。砂田川はJRに整備を委託するが、県は進入路の工事に。浜村川は護岸を促進しており、勝見川の放水路計画も動き出している。治山は北村、余戸、岩戸、鷲峰、立川、露谷などの工事。砂防は小杉谷川、西辛谷川、赤井谷川など。急傾斜地対策は卯垣4丁目、吉岡温泉、川中など。地すべり対策は佐治町の河本地区で新規に着手する」
-業界へのメッセージを。
所長「インフラ整備や維持管理、除雪、災害復旧に取り組んでいただいている。業界の豊富な経験と知恵で県民の安全で安心な日常生活へつながる大きな貢献に感謝。みなさんの協力が常に欠かせない。人材確保についても業界の魅力発信。そして、働く人の処遇改善に向けた多くの課題についても皆さんの声を聞きながら協力していく」。
米田憲司所長
整備が急がれる斜面対策
